毒薬の手帖 ―クロロホルムからタリウムまで 捜査官はいかにして毒殺を見破ることができたのか―

  • 青土社
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本棚登録 : 195
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791772391

作品紹介・あらすじ

毒殺事件からアメリカ社会を描く。
1915年から1936年までの20年間――「ジャズ・エイジ」と呼ばれる狂騒の1920年代を含むこの時期に、アメリカの法医学は誕生し、犯罪捜査において確固たる地位を築いた。その立役者となった二人の人物、チャールズ・ノリスとアレグザンダー・ゲトラーのひたむきな努力と、彼らが解決に導いた毒殺事件、その背景にあるアメリカ社会の様相を描いたノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 探偵ものの小説では、毒殺の場合は女性が犯人であることが多いとミステリ好きの友人が言っていた。しかしこの本を読むと、ものはそんなに単純でないことがわかる。医学者のノリスと化学者のゲトラーが事件と、それぞれの毒物を軸にして取り組むトライアルアンドエラーの繰り返しを応援したくなる。ノンフィクションなのだが、探偵小説のような味わいがあり、科学の進歩を実感できる本であった。翻訳もいい(地の英文を想像させない)し、禁酒法時代のアメリカのアレコレが好きな人にもおすすめ。

  • 日本で起こった事件のことも思い出した。CSIドラマに行き着くまでこんな苦労があったとは知らなかった。禁酒法下のアメリカを知るにもよい資料である。

  • 「毒を使った殺人は証拠が残らないから裁けない」もどかしい時代の、科学者ががんばったエピソード。
    くわえて、禁酒法が失敗に終わった過程がくわしい。

  • [図書館]
    読了:2021/12/5

    図書館の棚でたまたま見つけた本だが、面白かった。
    1920-30年代には、ラジウム入り飲料が健康飲料として一般に売られていたと…恐ろしい。
    禁酒法のために憲法まで変えて、あの結果(予測可能)…。ちょっと愚かし過ぎて言葉がないな。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50254144

  • 9月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_search/?amode=2&kywd=4311480679

  • 毒薬大全みたいなのを期待していたのだが。

  • ニューヨーク市の初代の監察医として任された、ノリス医師と優秀な化学者のゲトラーが1920年代から33年まで活躍した、ノンフィクション。
    化学、毒物好きにはもってこいです。長いけど。
    アガサ・クリスティのようなテイストもあるが、これが実話だと思うと、人間ってなぁー、やや暗い気持ちになりつつも、読後は面白かったという感想です。

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