留守の家から犬が降ってきた ―心の病にかかった動物たちが教えてくれたこと―

  • 青土社
3.00
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 40
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791771400

作品紹介・あらすじ

動物の心を癒す
ある日、著者の飼い犬が3階の窓から飛び降りてきた。原因を探ると、極度な分離不安に苦しんだ末の行動であることがわかった。また注意深く観察すると、存在しないハエを追いかけていた。この体験から動物にも人間と同じように心の病気があるのではないかと思い、フィールドワークを始める。PTSDに苦しむ猫、ホームシックになったゴリラ、自殺したイルカ、抜毛症のオウム、恒常的に向精神薬を投与される動物園の動物たちなど様々な事例をもとに動物たちは人間と同じような心を持ち、同じように喜び、悩み、苦しんでいることを明らかにし、その理解が動物たちの心の病の解決の第一歩であることを明らかにする。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 筆者引き取った犬のオリバーが分離不安障害や雷恐怖症からアパートの4階から飛び降りますが、幸い命は助かります。しかし、その後鼓腸症となり安楽死させられたことから、筆者のアプローチが始まります。

    ゾウからイルカ、そのほかいろいろな動物について調べ、「人間も結局は動物の一種にすぎない」との結論になるようですが、引用されている多くの動物実験の酷さには目を覆うもので、こういう引用をしなければ論を進められない筆者の姿勢には大いに疑問のあるところです。

    また、農場に移り住むことができなければイヌを飼うなとも言っていますので、私にとっては論外で、時間の無駄でした。

  • 動物にも当然、心がある。
    恐怖や寂しさ、孤独やストレスが長期化することで、
    心が保てなくなる動物もいる。
    水槽をぐるぐる回るイルカ、激上して暴れる象、自傷行為を続けるボノボ。
    動物園に、水族館に、生物の多様性と神秘をみるために、人々が集う。
    親子がのぞき込む檻の中には、親兄弟から引き離された命がある。

    動物たちは私たちに喜びと慈しむ心を教えてくれる。
    そんな動物たちに懸命に寄り添い、自らの生活の一部として、生きる人々もいる。

    愛犬を失った経験から、自らの足で世界を回り、
    問題を抱えた象やゴリラ、さまざまな動物の症例から改めて思う。
    「人間と動物が互いにいっしょにいられるということ、それは信じられないほと
    幸運なことだ。」(397)

  • 動物について理解するのは、人間を理解することと同じ。そして動物や動物の一種である人間を理解することは、自分を理解することに繋がる。

  • 犬、猫、イルカ、クジラ、ゾウ、ねずみ、などなど
    動物たちの精神障害の症例がたくさんあって、途中で苦しくなってしまった…動物園、水族館、見せ物、家畜、
    自傷行為、うつ病などの精神障害は野生では見られない、
    動物が本来いるべき場所で生きていけたら、人間が奪ってしまったものがたくさんある、共存をもっと本気で考えていかなかきゃ。人だってこんなに心病んでるじゃないか

全4件中 1 - 4件を表示

飯嶋貴子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×