忖度と官僚制の政治学

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  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791771295

作品紹介・あらすじ

中立的なものこそ政治的である。
なぜ文書は改ざんされたのか。なぜ官僚は忖度するのか。官僚制をめぐる問題とその背景を、たんなる時事問題としてではなく、日本の空気や感情論としてでもなく、政治学の問いとして考える。ウェーバー、シュミット、アーレント、キルヒハイマー、ハーバーマス、グレーバーを深く「読み」、いま「使う」ために。

感想・レビュー・書評

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  • ウェーバー、シュミット、アーレント等の言説を再検討するなどの政治思想史的アプローチにより今日の日本における官僚制をめぐる問題について考察。
    「中立的なものこそ政治的」という著者の主張が響いた。決定の負荷、政治的井ロマン主義、「合理性」基準の複数性、レジティマシーの危機、テクノクラート支配、官僚なきテクノクラシーなど、官僚制を根源的に考える上で参考になる概念が数多く登場する。

  • ・レジティマシーの危機
    ・「キャッチ・オール・パーティ」の理論
    ・政治リーダーが「政治主導」といいながら、その実、テクノクラート的な論理と実践を推し進めるという、一見すると不思議な事態に、私たちは直面している。

  • 東2法経図・6F開架:317A/N93s//K

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著者プロフィール

1969年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。2003年、ボン大学哲学部で博士号(Ph.D)取得。早稲田大学政治経済学術院助教、岐阜大学教育学部准教等を経て、2010年4月より立命館大学法学部准教授。専門は政治学、政治思想史。主な著訳書に、Kampf und Kultur: Max Webers Theorie der Politik ausder Sicht seiner Kultursoziologie( Berlin: Duncker & Humblot, 2005)、『闘争と文化―マックス・ウェーバーの文化社会学と政治理論』(みすず書房、2006年)、『官僚制批判の論理と心理――デモクラシーの友と敵』(中公新書、2011年)、『はじめて学ぶ政治学』(共著、ミネルヴァ書房、2008年)、『大学と哲学』(共著、未來社、2009年)、クラウス・オッフェ『アメリカの省察――トクヴィル・ウェーバー・アドルノ』(法政大学出版局、2009年)、などがある。

「2011年 『比較のエートス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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