記憶の海辺 ― 一つの同時代史 ―

著者 :
  • 青土社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791770236

感想・レビュー・書評

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  • 『記憶の海辺』 池内紀著 : 読売新聞(2018/01/29)
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20180122-OYT8T50047/

    記憶の海辺 [著]一つの同時代史 | レビュー | Book Bang(週刊新潮2018年2月1日号)
    https://www.bookbang.jp/review/article/546576

    池内紀「1968年『プラハの春』を体験して感じたこと」 | 文春オンライン(2018/02/22)
    https://bunshun.jp/articles/-/6139

    青土社 ||文学/小説/詩:記憶の海辺
    http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3104

  • 行ったこともないのに
    すっかり その地の風に身をまかせたような
    気がしてしまう
    逢ったこともないのに
    その場に 居合わせてその話を聞いていたような
    気にさせられてしまう
    池内紀さんの分の魔力、魅力である。


    そして、今回は
    その池内さんの自分史を辿りながらの
    その時々の歴史的な史実を辿りながらの
    同時代史である

    そこで
    池内さんと出逢うことになる
    その時代の人たちの何と魅力的なこと
    フラウ・ブロノルドさん
    カール・クラウスさん
    小林市太郎さん
    レニ・リーフェンシュタインさん
    ギュンター・グラスさん

    むろん、
    池内紀さんご自身のことも
    語られる
    控えめに、
    ユーモラスに、
    きっちりと、
    語られる

    読んでいる間
    極上の時間が流れ
    読み終えたあと
    極上の余韻に
    包み込まれます

  • これまで何冊か作品を読んだ、ドイツ文学者・エッセイストの池内紀さんの自伝的作品ということで面白そうなので購入しました。

    単なる自伝というより、副題にあるように「同時代史」的な作品でした。幼少の頃から60歳頃まで、その時々で池内さんが感じていたことが臨場感を持って伝わってくるとともに、その時代がどんな時代であったかも感じることができます。
    著者の若かりし頃のウィーン留学時代の話(池内さんらしくとっても自由!)であったり、これまで池内さんが研究したり翻訳したりして接してきた作品の話であったり、本当に面白くまたいろいろと興味が広がりました。
    これまでいくつか読んだ池内さんの作品(自著・翻訳も含めて)の一節などが、ちらちら登場したりしてそれもまた楽しいです。
    「自分に許されたひとめぐりの人生の輪が、あきらかにあとわずかで閉じようとしている。」とあとがきに書かれていましたが、まだまだお元気で楽しい作品を読ませていただきたいなぁと思わずにはいられませんでした。

  • 坂井 豊貴(経済学者・慶応大教授)の2018年の3冊。
    人生の回想。自由であろうと奮闘する日々の記憶が、静かにつづられる。

  • 富山市立図書館
    910.2/イオ/2017

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著者プロフィール

1940年、兵庫県姫路市生まれ。
ドイツ文学者・エッセイスト。
主な著書に
『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、
『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、
『恩地孝四郎 一つの伝記』(読売文学賞)など。
訳書に
『カフカ小説全集』(全6巻、日本翻訳文化賞)、
『ファウスト』(毎日出版文化賞)など。

「2019年 『ことば事始め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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