戦後サブカル年代記 -日本人が愛した「終末」と「再生」-

著者 :
  • 青土社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791768721

感想・レビュー・書評

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  • そんなこともあったなあ、そういう時代だったのかあの頃は、と戦後を概観できる。
    いろいろな本や映画が紹介されているので、この本もう一度読んでみようかな、この映画見てみたいな、というきっかけになる。

  • サブカル論というよりも、現代史の概説書である。日本のサブカルがどのように原発や核と向き合ってきたのかが、アニメ、映画、小説、歌を通して、考察されている。

  • 戦後の高度成長期以降を10年刻みにし、サブカルチャーを通して政治、事件、災害、そしてメインカルチャーを包含した世相を振り返る。メインとサブの境界は感覚的なものだけど、各時代に生まれたアニメ、映画、音楽、小説に込められた意図を見事に考察してくれる。かつて抱いていた科学の進歩による明るく拓けた未来像が、いつしか化学の進歩(核開発)による荒廃した未来像へと変遷していったって、なるほどそうだ。「終末」と「再生」を繰り返すのは人の世の常なれど、再生不能な終末へと向かっている恐怖がある。それにしても、著者のごとき教養の下地と洞察力を備えてれば、サブカルも一層味わい深いだろうね。

  • 『ニッポン戦後サブカルチャー史』と同じく、「サブカルは終わるんだな」という感想が浮かんだ理由を探るため、そのおさらい用に。これも年内に読めたらいいな。。。

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著者プロフィール

円堂都司昭(えんどう・としあき)
1963年生まれ。文芸・音楽評論家。1999年、「シングル・ルームとテーマパーク――綾辻行人『館』論」で第6回創元推理評論賞を受賞。2009年、『「謎」の解像度――ウェブ時代の本格ミステリ』(光文社)で第62回日本推理作家協会賞と第9回本格ミステリ大賞を受賞。ほかの著書に『YMOコンプレックス』(平凡社)、『ゼロ年代の論点――ウェブ・郊外・カルチャー』(ソフトバンク新書)、『エンタメ小説進化論――“今”が読める作品案内』(講談社)、『ディズニーの隣の風景――オンステージ化する日本』(原書房)、『ソーシャル化する音楽――「聴取」から「遊び」へ』『戦後サブカル年代記――日本人が愛した「終末」と「再生」』(以上、青土社)。共著に『バンド臨終図巻――ビートルズからSMAPまで』(文春文庫)など。

「2019年 『ディストピア・フィクション論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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