THE HYDE

著者 :
  • ソニー・マガジンズ
4.42
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本棚登録 : 394
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789735186

作品紹介・あらすじ

日本が誇る希代のロックアーティスト・HYDEが、これまで公式には語られることがなく、ベールに包まれていた謎の数々を、アーティスト活動20周年を迎えた今、初めて自ら告白するオフィシャル書籍。

感想・レビュー・書評

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  •  ようやく読み終わりました。
     HYDEさんが自分のことを語った自伝本……? というものでもあるのだろうか……。

     えーっと、発売日からこんなに経って読むことになったのは、読むのが怖かったから、以外に特に理由はないです。
     そらあ、若かりし頃は「HYDEさんの全てが知りたい!」とか思った時期もありましたけど、さすがにそんな時期はひょいと乗り越えてしまったので……いや、ひょいとは乗り越えてないな。気付いたら月日がそれだけ経過してたんですよ。時の流れって怖い……。
     今でもそらあ、こんなに籠城型のライヴしてて家族サービスとか大丈夫なんですかね? とか、もうそれは近所のおばちゃんが会ったこともない旦那様を心配するような心境で思うことはありますけど、まあでも、それを赤の他人の私に心配されても困りますよね……という分別もつくお年頃になってしまったので、怖くて読めなかったんですよね(ここまで言い訳)。

     で、肝心の内容なんですけどよかったです。
     というか、あれですね。どっかで読んだんですけど、HYDEさん自身も興味本位で見て欲しくないからこの値段設定にした……って言ってたんで、「好奇心を満たす」という意味ではまったく役に立たないです。
     確かに、この本を出す前には明らかになってなかった情報、誕生日・身長・本名・出身地とかは明らかになりましたけど、それ以外の年齢とか家族のこととか、まったく話してません。
     なので、ゴシップ的な意味ではまったく満足出来ない内容だからそういうの求めてる人間は、本当に買わない方がいいと思うよ!

     ただ、HYDEさんの感性とかそういうものが知りたい人がいたら、そういう人は読めば良いし。
     多分、濃いいわゆるハイヲタと言われている人たちはよくも悪くもHYDEさんの感性も含めて好きなんだと思っているので(だから、ハイヲタ技術部は時々とんでもない才能の無駄遣いをしている)、そういう人にはものすごくいいんじゃないかなあ……と思います。

     個人的には、L'Arc〜en〜Cielの歴史をhydeさんの視点から振り返ってくれたところもとっても読み応えがあったんですけど、それ以上に、「self portrait」を一冊の本にこれからするかもしれないって言ってくれたことが一番嬉しかったような気がします。
     あの時期って、まだまだ自分でお金を稼ぐってことができない時期で、本屋で見る度に、現代アート的なhydeさんの感性にドギモを抜かれていた気がします。
     やっぱりそういう意味では、私の中でもhydeさんはミュージシャンって枠だけにいるんじゃなくて、アーティストなのかな……って思います。
     まあ、「尊敬する人」の欄に「hyde」って書けるほど、空気読めなくもないし、人生捨ててもいないんですけど……。
     hydeは尊敬する人ってよりは憧れかな……。
     ああはなれないけど、私よりもきっといっぱい傷を作って生きてきたんだろうけど、それでも生きることを諦めてない不思議な人。
     まあ、根底にはネガティヴな感情も大きいんだけど、それでもポジティヴなんだよなあ……。
     すごいと思う。

     そして、このままもうちょっとだけ、歌い続けて欲しいです。
     後、どれだけ未来が残されているのか(私のもhydeさんにも)わからないけれど、後、何十年歌えるのかわからないけどって言ってくれてたから、まだまだ歌ってくれてるって信じてる。

  • Hydeの自叙伝。
    オープンにするところと、秘めるところ。
    Hydeはそのふり幅がものすごく広くて、
    そしてそのバランスがとても美しい。

    まずオープンさを感じさせる要素では、
    他人が語るように、自分のことを自然に語っている印象。
    それが揺るぎない自信を感じさせて、読む者を夢中にさせる。
    Hydeの内面を、そのまま文章にしてくれている錯覚に陥る。

    子供時代のことから、L'Arc〜en〜Ciel結成時のころ、
    現在の活動スタイルや、今後の野望まで、
    本当に丁寧に、具体的に書かれている。

    特にわたしの目をひいたのは、
    L'Arc〜en〜Ciel内でのもめごとについて。
    なかなかそういった話を、自然にできる人っていないのではないか。
    Hydeには、相当な勇気や冷静さがあるんだと思う。


    そして徹底して秘めている要素では、
    アーティストとしてのプロ意識の高さを見せる。

    一流の歌手でも、ある程度の歴史が作られると、
    「本当の自分と、世間のイメージとのギャップ」に悩む人が多いらしい。
    こちらとしては、またこの人もか、と思うくらい、
    その悩みはよく聞く。

    そしてたいてい、その悩みを世間に打ち明けるころには、
    「本当の自分で生きていく」と決心する傾向にある。
    それはそれで構わないが、どうもわたしには開き直ったように思える。
    あるいは、守るべき何かを諦めた、サボっている、というようにも。

    きっとものすごく大勢の人に個性・キャラクターを誤解されるのは、
    想像を絶するストレスなのだろうから、別にそういった人々を責めるきはない。

    ただその点、Hydeはやはり立派だなと思う。

    「年齢については、今後も言わないでおこうと思う。
    日本のマスコミって記事や画面に、なぜか年齢が出るじゃない?
    あれがすごく嫌で」
    「下世話というか、なんかカッコ悪いと思う」
    「だから、どれだけ憶測が飛んでバレバレでも
    年齢については言うべきじゃないなって思ってる」
    ――本文より引用


    それから、備え持った感性の鋭さ、驚くばかりの美意識の高さが、
    文面から溢れていて、ボリュームのある作品だったけど、
    どの章もとても興味を持って読むことができた。

    時折はさまれる、Hydeの作品、写真、デザインも美しかった。

    「俺は今まで歌う事に喜びはなかった」から始まる終章には、
    胸に響くものがあって、わたしはこの人の歌をもっと聴きたいと思った。

    Hyde すてきな作品をありがとう。
    GOOD LUCK MY WAY

  • 考えがまとまらない。hydeさんが、お父さんやお母さんにきちんと愛されて育てられてきた人なんだ、って強く感じた。背中にタトゥーを入れた時のエピソードが好き。
    L'Arc〜en〜Ciel、ってもっと自由なバンドなのかと思っていたんだけど、そうじゃないんだね。商業的な成功、ってのを冷静に考えて動いてる。tetsuyaさんの存在、すごいわ。
    誰か、この本を読んだ人と呑みながら一晩語りたい気分。

  • 項目は全てABC26文字の頭文字から取っていて、まさにHYDE A to Zとも言うべき1冊。

    とりあえず彼の中で、sakuraのいたL'Arc~en~Cielの歴史がなかったことにされてなくて本当に良かった。
    更に、sakuraの脱退~yukihiroの加入、そして今に至るまでメンバー自身も苦悩しながらラルクをもう一度再構築してきたんだな、ということが伝わってきた。
    永らく積んでおいたけど、本当に読んで良かったと思う。

    若い頃はデザイナーを目指していたというだけあって、装丁にも随所にこだわりが見られる。
    昔連載していた「self portrait」の抜粋がいくつか載ってて、それも懐かしかったな。
    いつか1冊の本にして欲しいと思ってたけど、今まで本にならなかった理由も分かってちょっとスッキリ。
    けど、まだ可能性はゼロではなさそうなので今後に期待!

    あ、あとラルクONLYの身としては、ちょっとソロとかVAMPSも聴いてみようかな、という気になる。

  • 知っていることが多かったけど
    彼の口から語られているということが重要
    多分いつまでも好き

  • 神聖なイメージを持っている人物だけれど、普通の感性の持ち主なのだなと思った いい意味でイメージが変わった

  • hydeの過去の写真、生い立ちから現在の心境まで、ファンなら嬉しいページばかり。ちょっとお高いのが難。

  • 僕はビジネスの側面ではラルクはリスペクトしていて、例えばプロモーションでは、ミスマッチ気味な歌番組の出演なども、結構地道にコツコツやっているし、売れるためにしっかり考え、努力していると思う。本書は最初自伝かと思ったけど、エッセー的な内容で、その分かなり軽く読めてしまった。でも本書で見れるHyde のモノの見方や考え方は、ラルクのビジネス面の成功について、説得力を持たせてくれる。

  • アーティストの自叙伝を買ったのは初めてだったけど彼にとってはこの本も作品の一つなのかなあ、なんて思った。率直なようで、でも言葉の一個一個を選びながら綴っていったような、計算されつくしたような完成度がある。この人が本当に大好きな人にとってじゃないと、価値というか、味が染みてこない作品かも知れない。

  • いろんな感情が沸き起こる。
    笑ったり、泣いたり、嬉しくなったり、悲しくなったり。

    どこかで読んだことあるエピソードも結構あったけど。

    手越とは思ってるより仲良しなんだなw

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