2040 教育のミライ

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  • 実務教育出版
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788903128

感想・レビュー・書評

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  • 学びの未来予測
     
    ソニーグローバルエデュケーション社長による「2040年にはこんな教育環境になってるといいよね」を説いた一冊。
     
    これは未来の子どもたちのための環境作りの提案ではありますが、現役社会人である我々にも通じるお話。
     
    リスキリングという言葉が昨今流行っていますが、私もバージョンアップしないとな、とやる気を起こさせてくれる良本です。
     
    自分のやりたいことをどんどんやって、技術を磨いていこう!

  • 最近教育関連の本をいくつか読みましたが、共通してるのは、個別最適化と探求型学習がキーワードだと思います。
    自分たち大人がいかに無力か、教育の重要性を感じます。これからの子どもが社会に参加するときに、我々は取り残されるんじゃないかと、勉強していかないといけないと、焦りました。

  • ソニー・グローバルエデュケーション会長の未来予測をもとに書かれた本。
    ・日本は公的な教育投資が先進国の中で最低水準にも関わらず、教育に関する家計支出は非常に高い。
    ・中国を例に、ダブルティーチャー型の授業の拡大を。一斉指導は、資格などを有した教諭がオンラインで行う。教室には、個々の児童への支援やファシリテートすることをメインとする教諭がいる授業。
    ・日本の子どもは自己肯定感が低い。理由としては、学校や親の教育が規格内の人間を育てようとしてしまうこと。常に周囲と比較すること。「あれしなさい」と子ども自身に考えさせたり、自己修正させたりせずにいることがある。
    ・教育の考え方を議論する際、日本のような全体主義的教育か欧米の個人主義的教育かの二項対立になることが多い。しかし、二項対立で考えることが誤りである。
    ・工場型人間よりも未来クリエイターの育成を。未来クリエイターとは、自ら問いを立て、価値を創造していける人。

  • 教育の未来についての本です。おそらくこの方向に進んでいくのでしょうがこれだとますます格差が広がるように思いました。

  • まずまず

  • 思考のバランスがめちゃめちゃいい人だなと思います。

  • 表題の2040年は今年2022年に生まれた子供が成人になる年である。もし私に孫が今年生まれたなら2040年に成人する。私の関心事は、私の孫が大人になって幸せになることであり、この本はその思いへの大きな可能性、希望を感じさせてくれた。

     インターネットが社会を変えたように、Web3.0に進化した技術は劇的に教育を変える可能性を秘めている。インターネットで社会を変えた起業家は、その技術の本質を見抜き、その可能性を信じ、行動してきた。GAFAMの創業者はミライ技術の実践者になることで巨大な富を築いてきた。

     Web3.0の技術は、今、まさに教育を変えようとしている。人間の知的な進化は限られているが、テクノロジーを知的進化に組み込むことにより劇的な進化が期待される。棋士の藤井聡太はAIを使い将棋の技を磨き若くして進化した。これからは新しい技術を自然に使いこなすリテラシーが鍵を握ると思われる。

     この本では、今の日本の教育の問題をするどく分析している。政府が教育未来創造会議を発足し、高等教育の変革を進めているが、高等教育の前に昭和を生きる官僚組織が初等中等教育を機能不全にしていることの方が重大な問題であることを指摘している。二人の中高生の娘を持つ筆者の当事者感覚が冴えている。日本の教育の問題は、ほとんどの現場の当事者が気づいているが、変われないことにある。

     かつてインターネットを隕石に例え、いま変わらなければ恐竜のように絶滅すると語った経営者がいたが、Web3.0に代表されるテクノロジーを教育に取り込めなければ、日本は絶滅する危険性がある。そのような危機意識をどれだけもてるかにこれからの日本の教育、高度人材の未来が掛かっている。

     この本は、今までの教育論を包括すると共に、技術により変革する社会のミライを俯瞰し、日本の子供たちがどう学べば良いか、多くの示唆に富んだメッセージがちりばめられている。日本には不登校・学習障害等の多くの教育問題がある。しかし、その多くは子供たちに「問題」などなく、予定調和を是とした「教育システム」に問題があることを強く語っている。当事者として非常に共感が持てた。

     いま、子供たちの教育で悩んでいる親、教師、多くの教育関係者に是非読んで欲しいと思います。

  • ソニーのサービス紹介かな、とか適当な先入観を若干持って読み始めたら、骨太の教育論だった。

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