さらに悩ましい国語辞典

著者 :
  • 時事通信社
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本棚登録 : 129
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788715295

作品紹介・あらすじ

ことばは変化し、本来正解のないもの。辞書一筋37年。『日本国語大辞典』の編集者の悩みは深い。「ことばの深さ」を伝える、悩める辞書編集者の辞書!

感想・レビュー・書評

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  • 続編も変わらぬ面白さ。どうやら3冊目もあるみたいなので、もう少し楽しめそうだ。
    ところで辞書の真ん中ってどのあたりかというと「し」なんですね。手元の三国と岩波もそうでした。日本語の偏りが分かりますね。

  • 長年国語辞典の編集に関わってきた神永暁による、言葉の揺れ(読みと表記)を中心とした気になる日本語について書き記した一冊。本書の前に『悩ましい国語辞典』という本を出していて、その続編的な内容だ。
    個人的に、大学院生時代に国語辞典の編纂に関わったことがあったので、こういう種類の本には大変興味がある。
    特に気になったのが、「ぶっちゃけ」の漢字表記と「ほぼほぼ」の浸透具合に関して。日本語というのはかくも奥深いものだと改めて感じ入った次第。

  • ちょっと余談が多い感じで、前の「悩ましい国語辞典」より薄味になった印象。それでもやはりなるほどということがいろいろあって、面白かった。「忖度」なんて最近話題になった言葉も取り上げられている。これまでとは違う意味で使われるようになりつつある言葉について、また、誤用とされる言い方が本当にそう言い切れるのかということについて説明されているところなどに、他ではあまり見ない特徴があると思う。

    あれこれ言い出すときりがないが、一つだけ、最近になってよく聞くようになった「なので」という接続詞について思うこと。著者はあまり抵抗がないというけれど、うーん、私は感覚的にどうもダメだなあ。NHKのアナウンサーが使ってたりすると、なんだかガックリくる。何で読んだのか忘れたが、なぜ「なので」が広まってきたか考察されていて、これは「だから」という接続詞が時にちょっと嫌な語感を持つからだとしてあった。確かに「だーかーらー(言ったでしょ!)」っていう風に使うよなあ。これには納得。でも私は「なので」は使わないよ。

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著者プロフィール

【神永 曉】(かみなが さとる)

辞書編集者。元小学館辞典編集部編集長。1956年、千葉県生まれ。80年、小学館の関連会社尚学図書に入社。93年、小学館に移籍。尚学図書に入社以来、37年間ほぼ辞書編集一筋の編集者人生を送る。担当した辞典は『日本国語大辞典 第二版』『現代国語例解辞典』『使い方のわかる類語例解辞典』『標準語引き日本方言辞典』『例解学習国語辞典』『日本語便利辞典』『美しい日本語の辞典』など多数。2017年2月に小学館を定年で退社後も『日本国語大辞典 第三版』に向けての編纂事業に参画している。著書に『悩ましい国語辞典』『さらに悩ましい国語辞典』『美しい日本語101』(いずれも時事通信社)、『微妙におかしな日本語』『辞典編集、三十七年』(いずれも草思社)などがある。

「2022年 『やっぱり悩ましい国語辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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