- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788714915
感想・レビュー・書評
-
323.14||Sa
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今だからこそ「憲法」のお勉強。
こども向けだけど、本格的な入門書でもある。
こどもからおとなまで、だれにでもオススメの一冊。
1955年に出版された本の復刻版。
復刻と言っても、内容は挿し絵に至るまでそのままで、木村草太さんの解説が最後に付されているのみで、まるっきり65年前のままである。
著者は、戦後現行憲法の制定にも関わってこられ、その後大学で教壇に立たれてきた、憲法学の権威でもある。
その著者が、戦後10年を経て、当時の子供たちに向けて、”新憲法”を説いたのがこの本である。
復刻にあたり、解説に木村草太氏が書いている。
「この本が書かれてから60年が経ったいま、憲法は、新たな困難にぶつかっています。それは、憲法の大切さを訴える言葉がどこか上滑りして感じられる、という困難です。」
「憲法とは何か」「人権・平等・平和のあり方とは」「国民と憲法の関係は」
憲法を取り巻く様々なことを、その誕生に携わった著者の言葉に学ぶ機会がここに有る。
しかも、こども向けに優しく語られていることがありがたい。
大人であれ、こどもであれ、この機会を逃すことは無いだろう。
是非、手に取って、日本国憲法と向き合ってみよう。
.
ちなみに、200ページほどの内容だが、こども向けということも有り、また教鞭もとられていた著者と言うことも有り、平易な文章と、説明の組み立ての妙が、読みやすさをもたらしてくれている。
つまり、とても読みやすく、分かりやすい。
そして、なによりも、今日の軽々しく憲法を無視する政権の姿を、60年あまり前に既に予想していたかのような、国政と憲法の関係についての説明にドキッとさせられる。
それほど、生き生きとした文章である。
憲法入門書として、不朽の名作と言えるのだろう。 -
憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。
マグナカルタってそういうことだったんだ。 -
復刻なので仕方がないのだが、歴史的、ジェンダー的に見て気になる点があった
それ以外は読みやすくよかったので書き直してくれればよかったのに
子供にすすめるのはちょっとまよう -
憲法記念日に読み終わったのはたまたまだったが、とても勉強になる本であった。
とくに後半には、現在のような時代になるようなことを見越したような内容も。
わけのわからない現在主流の改憲推進派に対して、国民はこういうことをよく知らなければいけない。
そして木村草太氏の巻末解説は必読の内容。いかに、現在主流の改憲推進派の論理が、うすっぺらなものであるかがよくわかる。
ただ問題は、そういう事実を多くの国民がよくわかっていないこと。
うすっぺらゆえにわかりやすいというところが、現在の論理の危ないところだ。
日本人は、もっと勉強しないと。 -
子ども向けということで、あまりに読み応えがない。理論の詰めも甘く、踏み込んでほしい地点の何歩も手前で、はいここまでよーと止められる感じが何度も。
反面、終盤の、私たち国民こそが憲法を守らなければいけないという部分は、著者の熱い想いが伝わってきてよかった。同じようなことを考えていたところだったのもあり、胸に刺さった。
多数決についての記述もよかったなー。民主主義イコール多数決っていう間違った理解を持っている人が多いけれど、正しい理解が書いてあった。
-
文章が子供向けのため、大人が読むには冗長で読みづらく感じた。
また今の子供が読むにしても、文章自体が当時のままなので、読みづらいようだった。
内容は良いだけに、復刻するなら文章も現代風に見直してほしかった。 -
素晴らしい。
今年はどうしても憲法のことが気になって、知りたくなり本屋さんでこれを見つけました。
子供向けですが、大人こそ読むべきではないでしょうか?
佐藤先生の深く強い思いを感じずにはいられません。
読んでいて胸が熱くなりました。
声を上げるということがいかに大事なことか。 -
「憲法制定に関わった著者が贈る子どもたちへのメッセージ」(帯の言葉)
日本国憲法の制定に関わった佐藤功が、改憲論議の巻き起こる1955年に、子どもたちに向けて「憲法の大切さ」を説いた本の復刻新装版。 -
今、改憲に向けた動きが活性化してきている。首相は少なくとも自民党は改憲を目指す政党だと公言している。
しかし、この本は、今の日本国憲法の精神とその尊さを丁寧に、丁寧に教えてくれる本。
あとがきの解説が全て。
現日本国憲法はGHQが作ったので日本本来の憲法を取り戻さないといけない、という主張に対し、明治憲法から世界大戦、そしてGHQ草案から現日本国憲法を作り上げることに貢献した著者だからこそ言える、この憲法を守るべき!という主張。本当に、大事にしていきたいと心から思える。