ヤマト王権の古代学―「おおやまと」の王から倭国の王へ

著者 :
  • 新泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787720023

作品紹介・あらすじ

ヤマト王権はいかにして成立したか? 考古学の成果から、奈良の地域集団がヤマトに王権を確立し、倭国の王となってゆく過程をたどる。

弥生時代に、奈良盆地でもっとも高い生産力をもった地域集団は、古墳時代におおやまとの支配を実現し、王権を確立した。そして、しだいにその支配領域を拡大し、5世紀には倭国の王となり、6世紀に王と有力氏族による権力の仕組みを完成させた。ヤマト王権とは何か。その軌跡を追究する。

感想・レビュー・書評

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  • 邪馬台国よりヤマト王権の考察、議論が熱い

  • 考古学をベースとしながら、文献資料ともつき合わせて検討し、弥生時代から古墳時代にかけてのヤマト王権の実態にせまる。古墳だけでなく、支配拠点や生産拠点である遺跡にも着目し、総合的に考察しているのが特色。
    考古学の成果がふんだんに盛り込まており、通説と異なる見解も示されていて勉強になったが、一定の時期までオウ(王)が並立していたという見解など、ちょっと考古学的成果から結論を導き出すロジックが弱いと感じる部分もあった。

  • ふむ

  • 第8章「ヤマト王権と有力地域集団 -大王と氏族の出自-」に「「ふる」の有力地域集団と物部氏」がある。物部氏の淵源は庄内式期~布留式期の平等坊・岩室遺跡にあり、布留遺跡へ継続するその有力地域集団を6世紀にウヂが成立した後、祖先の活動として伝承化したという見方。
    考古学の立場にありながら文献史学を軽視しない、まさに坂靖氏の師・森浩一氏が提唱した「古代学」を継承するこころみ。

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著者プロフィール

1961年生まれ。同志社大学大学院文学研究科修了、博士(文化史学)。
現在、奈良県立橿原考古学研究所 企画学芸部長。
主な著作 『古墳時代の遺跡学─ヤマト王権の支配構造と埴輪文化』(雄山閣)、シリーズ「遺跡を学ぶ」079『葛城の王都 南郷遺跡群』(共著、新泉社) 、『蘇我氏の古代学―飛鳥の渡来人』(新泉社)、『ヤマト王権の古代学─「おおやまと」の王から倭国の王へ』(新泉社)。

「2021年 『倭国の古代学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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