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- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787292155
作品紹介・あらすじ
欧米には見られない独特なジャンルである「少女小説」。明治末期から現在までの少女小説の物語構造を作品やジュニア小説・コバルト文庫、マンガ、ラノベを素材に読み解いて、時代ごとに変わる〈少女像〉や少年/少女の分割線の変容をあぶり出す。
感想・レビュー・書評
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明治期から現在に至る日本の「少女小説」をジェンダー秩序の再生産と制度化の視点から読み解く。戦前の少女小説に対しては「家父長制に加担した」式の紋切型で裁断するのではなく、時代の制約を考慮しつつテクストから内在的に批評している。一般に厳しい批判をされがちな吉屋信子の従軍記録に対して多層性を読みとっている点が注目される。また、現在のライトノベルについて、既存のジェンダー秩序を再生産しつつ少女小説を周縁化しているという指摘は興味深い。
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ジェンダー
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久米依子『「少女小説」の生成 ジェンダー・ポリティクスの世紀』青弓社、読了。本書は明治末期から現在までの少女小説を素材に作品に表象される少女像の変遷を読み解く。少女像はポリティクスの反映だが一筋縄ではない。欧米にはない少女小説の百年とは、ジェンダー規範強化の要請とその逸脱の歩み。
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