- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781686028
作品紹介・あらすじ
汝、姦淫するなかれ。
抑圧された生活を送るレンは、自分を誘拐し監禁する盗賊のカイルに強いあこがれを抱く。野卑な身分でありながらも逞しく生きるカイルは自由の象徴に見えた。
だが数年後、貴族然とした身なりで現れたカイルは「お前の人生を踏み躙るためにやってきた」と、憎しみをこめてレンの潔癖を穢す。そんな時、レンを偏愛する錬金術師が、妖しげなものをレンにくれた。それを使えば誰でも操り人形にできるという——。
感想・レビュー・書評
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今絶賛ヴィクトリアンにハマり中なので、キター!と喜びました。産業や芸術やファッション、果ては信仰や死に対しても、今までとは違う自由で爛熟した時代の空気感に魅かれている最中です。
なので、英国ヴィクトリア朝末期を舞台に描かれたこの話は、個人的にすごくタイムリーでした。
ヴィクトリア時代の様々な事件やできごとなどの背景があちこちにちりばめられていて、それだけでも興味が尽きませんでした。降霊術、フランケンシュタイン、ピューリタンとか、この時代の現象をしっかり調べてストーリーに折り込んでいるところが気に入りました。
元盗賊で貿易商のカイル×厳粛な家庭で育った日本人とのハーフのレン。
イラストでもすごくカッコよかったけど、カイルが本当に素敵でした。最近読んだ攻の中でもトップクラス。
レンは沙野センセらしいちょっとネガティブでどうせ自分なんか…!とか言ってこじらせつつも、頑張り屋さんで無自覚に色っぽい受ですw
ストーリーは過去に自分を誘拐した盗賊だったカイルが、12年後に貿易商となって再びレイの前に現れて…という再会もので、そこに厳格な義母や錬金術師などが絡みオカルトテイスト満載で展開していきます。
…このあたりもすごく面白かったです。ただのラブエロじゃなく、話のスケールがデカい。
読んだ後、1本の映画を観きったような充足感でした。
エロ的にはいつものセンセのクオリティで、萌えました。ずっと好きだった相手に憎まれてる再会だったので、切なさもいっぱい…!
でも、甘さもしっかりあってドキドキと胸キュン度も高かったです。
小山田センセのイラストも超素敵だったし…保存版です。 -
継母に抑圧された生活を送るレン。
誘拐されそこで出会った盗賊のカイルに惹かれるが家に返される。
数年後再会するが…。
ただの再会ものかと思いきや実はとんでもない真実があり驚きました。
家族から疎外されカイルからも、とレンは孤独で切なくて。
でも必死に頑張ろうとするレン。
とある出来事でカイルと甘い時を過ごしこれではいけないと取った行動で解決へと進む事が出来て良かった。
カイルの思いがレンと共にというのが嬉しかったです。
錬金術でこんな事まで出来てしまうとか考えると無くていいって思いました。 -
カイルが思ったより甘く安心して読めた。