病室の「シャボン玉ホリデー」 ハナ肇と過ごした最期の29日間 (文庫ぎんが堂) (文庫ぎんが堂 な 6-1)

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  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781671222

作品紹介・あらすじ

1993年9月10日、ハナ肇は肝臓癌により逝去した。享年63。壮絶な闘病生活を支えたのは、かつて付人を務めた著者・なべおさみだった。クレージーキャッツの面々、ザ・ピーナッツ、布施明らハナ肇を囲む人々が病室で繰り広げる、可笑しくて哀しいやりとりの数々。そして即興で演じられる「シャボン玉ホリデー」のコント…。師匠の「うらやましい死に方」に寄り添った日々を、克明に綴った一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 師弟関係というものに一種の憧れを感じるのは世代も関係あるのかもしれない。
    例えば思春期にもっとも影響を受けたのはダウンタウンだった。彼らは吉本のNSCの一期生であり師匠をもたない芸人の最初の世代であり、尚かつ時代を作ってしまった。故に芸人のみならずいろんな芸能だったり映画監督でもいいけど学校で学んで世に出て行くという流れがもはや当たり前になった時代に育った。そうやってなるのが当然の世代ではある。なんせダウンタウンのコンビ結成の年に僕ですら生まれている。
    とうぜん師弟関係があるところやそうやって師匠から伝達されて技術を磨いて師匠のところから出て一人前になる仕事も未だにある。
    師弟関係の時代から学校で教わるという時代がありこの先はどうなるのだろう。だからこそ師弟関係というものが羨ましく思える部分はあると思う。

    師弟とは魂の伝達関係であり愛憎を含んで人生における大きすぎる人間関係である。ここに書かれているのはなべおさみさんが師であるハナ肇さんを看取った最後の魂の会話の記録だった。

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著者プロフィール

1939年、東京都生まれ。本名は渡辺修三。1958年、明治大学演劇科入学後、ラジオ台本などの執筆活動に入る。その後、水原弘とともに渡辺プロダクションに入り、水原や勝新太郎、ハナ肇の付人となる。62年明治大学卒。64年、『シャボン玉ホリデー』(日本テレビ系)でデビュー。68年、山田洋次監督の『吹けば飛ぶよな男だが』で映画主演を果たす。74年に渡辺プロを退社し、森繁久彌の付人になる。78年から『ルックルックこんにちは』(日本テレビ系)内の人気コーナー「ドキュメント女ののど自慢」の司会も務めた。2014年『やくざと芸能と 私の愛した日本人』がベストセラーになる。

「2019年 『昭和疾風録 興行と芸能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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