昭和史跡散歩[東京篇] (イースト新書)

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  • イースト・プレス
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781650739

作品紹介・あらすじ

最先端首都・東京に眠る、「終わらない戦後」
気鋭の歴史研究家が158カ所の「昭和の記憶装置」を足で呼び覚ます!
「史跡」とは記憶装置、歴史の生き証人である。
東京大空襲直後に、「墨田川に浮かぶ人間の屍の肉を、ウナギが食べているのを見た浅草に住む青年は、以後二度とウナギを食べられなくなった」という戦争体験を訊いた、気鋭の歴史研究家が東京に残る「昭和史跡」を足で読み解く。関東大震災、二・二六事件、東京大空襲、米軍占領と戦後復興、東京オリンピック、三島事件、バブル崩壊――人々の記憶に今なお深く刻まれる昭和史の数々の「史跡」は歴史の生き証人である。その陰に潜む庶民の苦悩と歴史の深層を、渾身の洞察力と取材力を駆使、現場写真を収めながら掘り起こす。

感想・レビュー・書評

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  • 2018/11/24非常に興味深かった。座右に置きたい。★5

  • 序文にもあるように東京は歴史的意義のある建物を残す熱意をさほど持たなかった為、現在は記念碑のみが残るケースも少なくない。(ただし例として取り上げられた九段会館は一部遺されるなど近年傾向に変化は見られる)。本書は都内の記念館やスポットなどガイドブック的要素を持つが、ミュージアムはともかく、わざわざモニュメントを見に訪れるのは特に関心ある人のみだろうから、それらを通して昭和が体験した出来事に触れるという側面も強い。本から浅く広く知識を拾うのも散歩のひとつと言えるのかも。

  • 昭和も列伝体(ハイライト)ではなく、紀伝体で語ることができるような時代になった。昭和もすでに記憶ではなく、歴史の一部ということか。

  • <目次>
    第1章  関東大震災からの復興
    第2章  二・二六事件
    第3章  紀元2600年から日米開戦へ
    第4章  東京大空襲から終戦へ
    第5章  占領から復興へ
    第6章  高度経済成長の光と影
    第7章  経済大国、そしてバブル崩壊へ

    <内容>
    『幕末歴史散歩東京編』などの著書のある、歴史研究家(専門は幕末?)の昭和史を史跡で語った本。それなりの場所を巡って、きちんと書かれています。でもやはり今から30年ほど前の昭和末期の場所(昭和天皇陵やトゥーリア跡地など)は、まだ歴史になっていない感じがします。関東大震災あたりと比較すると、重みに欠けるというのか…。公団アパートなども史跡化するといいのですが…。

  • 「昭和史跡」。
    昭和史なんて平成や昭和60年代生まれの人にとっては「なんだそれ?」だよね。この本を読んで、未だに東京に残る昭和史跡を感じるのも良いかと。

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著者プロフィール

一坂太郎

萩市立博物館高杉晋作資料室室長。1966年兵庫県芦屋市生。大正大学文学部史学科卒業。歴史研究家。著書『幕末歴史散歩 東京篇』『同 京阪神篇』(以上中公新書)、『高杉晋作』(文春新書)、『坂本龍馬を歩く』『高杉晋作を歩く』(以上山と渓谷社)、『司馬遼太郎が描かなかった幕末』(集英社新書)、『わが夫坂本龍馬』(朝日新書)ほか多数。

「2020年 『暗殺の幕末維新史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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