- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779009426
作品紹介・あらすじ
毎朝同じ電車の同じ車両に乗る会社員の澄人、合格確実だった中学に落ちてしまった敦俊、トラブルメーカーのホームヘルパー範子、カメラマンの娘を事故で亡くした元学芸員の優作、そして9歳の時の両親の離婚が傷になり結婚に踏み切れない梓。彼らはみんな、人生の迷子になっています。傍目には平穏に過ごしているように見えても、それぞれの理由があって扉を開くことができず、一歩踏み出すにも踏み出せず、じっと立ち止まっているのです。でも、見知らぬ人の思いが巡り巡って、硬く閉ざされた扉を小さく叩き、彼らは進むべき道をたどりはじめます。気づかないほどのふれあいが誰かの心をそっとゆらし、それぞれの人生を大きく動かしていくのです。「定刻の王」「ハートブレイク・ライダー」「幸福の果実」「夏の終わり」の4つの物語が最後の「蔓草」で一つになる。心に沁み入る連作長編小説。
感想・レビュー・書評
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“相見互い” の連作短編集。
何気ない事がどこか繋がって、お互い様!になっている。
話しのどこそかで登場人物が繋がっていて、あ~!と思わせられ面白い。
テーマの違う5編だがベースに相身互いが流れ心地良かった。
何かを返えしてもらおうなどと思わない事を幸せと思う、そんな5編の話しに胸が熱くなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少しだけつながっている連作短編集。2つだけ良い話しだった。
2015.1.22 -
毎朝同じ電車の同じ車両に乗る会社員の澄人、合格確実だった中学に落ちてしまった敦俊、トラブルメーカーのホームヘルパー範子、カメラマンの娘を事故で亡くした元学芸員の優作、そして9歳の時の両親の離婚が傷になり結婚に踏み切れない梓。見知らぬ人の思いが巡り巡って、硬く閉ざされた心の扉を小さく叩いたとき、彼らにもたらされたものは…。