ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く

著者 :
  • 辰巳出版
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本棚登録 : 240
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777823567

作品紹介・あらすじ

『日本の異国』(晶文社)で注目の著者が、新大久保に住む在日外国人たちの知られざる日常を描き出す!

感想・レビュー・書評

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  • 以前、友人から、「大久保はクレオール化している」という話を聞いた。彼は大久保で働いていて、トルコ人がネパール人に日本語で仕事を教え、また別の外国人同士がローマ字でやりとりしている…そんな現場を、日常的に目撃しているという…


    …?!??!

    目の合った本!とても面白かった。行ったことのあるお店も載っていてなんだか嬉しい。



  • 新大久保は韓国というイメージだが、実はそこはインターナショナルな街。著者が実際に住んでさまざまなところにインタビューをしてそれをまとめている。新大久保を知るための1冊でした!

  • コリアンタウンだとばかり思っていたが、想定以上の多国籍タウンなのに驚き。
    良いルポ本

  • 1990年代に東京で6年ほど過ごしたが、新大久保にはあんまり特別な印象を持たなかった。
    昨今、「立ちんぼ」が現れたり、コリアン街だったりと、割といろんな話が聞こえてきたりするので、どんな街だったっけと思い読んでみた。
    随分いろいろ変わっていたんだと納得。
    今度遊びに行ってみようかとと思った。
    新大久保どんな街なんだろうか、遊びに行ってみようか、と思う人には、面白い本かもしれない。

  • 2022年7月23日読了

  • 高野秀行さんのツイートで面白い、と言うのを見かけて購入。著者が新大久保に興味を持って引っ越してくるところこら始まるノンフィクション。アオザイバーをガールズバーにしたいと目論みつつ、フェスがあればタピオカを仕入れ、次はバインミーと精力的なベトナム人トゥイさん。「日本でベトナム人向けのフリーペーパーを発行している韓国人?」と何もかも興味を惹かれる発行人。牧師カフェ、東京媽祖廟、ヒンドゥー寺院などみなで集うことのできるコミュニティ。送金会社ユニマニー、外国人対応できる家賃保証会社GTNなど、充実していくインフラ。「この街にいるだけで、世界旅行ができるよね」と笑うおばちゃん。もちろん多文化共生のいいところばかりではなく、それについて行けず、あるいは諦めて、この地を離れてしまう元からの住人についても描かれ。また読み進むにつれて、コロナ禍で阻まれそうな意欲的な試みがいくつも出てきて、どうなってしまったのかと思っていたら、終章で、負けずに海外に飛び出した人、いまは活動中止してるけどいずれは、と準備している人、大変だけどしたたかに、とさまざま。レストランなどでさまざまな国の人に話される、新大久保語ともいうべき、混成語的な日本語についても興味を惹かれた。

  • イスラム横丁のことが知りたくて読んだ。新大久保の30年史、面白かった!!新大久保は韓国のイメージが強いけれど実は多国籍化が進んでいることがわかる。この本を読んで外国人が前より好きになった。

  • コロナまで来ているのがありがたい。ここからまた半年一年で少しづつ変わっているのがこの町。

  • 好奇心も手伝って、時々新大久保のイスラム横丁へスパイスを買いに行く。あの辺りは興味深いな、と思っていた。初めてスパイスの店に入ったときは、ちょっと緊張したのを覚えている。しかし著者は、怪しげな店も多いだろうに、いろんな店に入ってコミュニケーションを取る。豊富なアジア地域での取材経験故だろうけど、マネできない。私があの周辺について知っていることは、上っ面の僅かな側面でしかないことがこの本を読んでよくわかった。

    「新大久保 ガイド」で検索すると韓流ばかり出てくるけど、それとは違うガイドになっているのがおもしろい。あのイスラム横丁の八百屋は何なんだ?という謎も解けた。東日本大震災が中国・韓国の留学生を帰国させ、入れ替わりに東南アジア・イスラム方面の人達がやってくるターニングポイントだったとは知らなかった。コロナ禍を経た今後の変化も気になるところ。移り変わりが早いだけに、この本が新大久保のガイドとして役立つ期間は短かそうだ。本書で紹介した店などの新大久保スポットマップが冒頭に掲載されてるけど、ネット上で更新してほしい。

    取り上げられているのは、ポジティブでバイタリティ溢れるたくましい人達が多い。でも、そうでない外国人がこの街に留まることは難しいに違いない。チャレンジ精神旺盛な外国人が多いからこそ活気があるのだろう。

    東京では、活気のある、旬の街が時代と共に移り変わっていく。かつての新宿、渋谷、秋葉原。今は新大久保が新しい候補の一つなのかもしれない。今は韓流の街として活気があるけど、実際に行ってみると、それを覆す新しい何かが生まれる予兆を感じる。街の活気の源泉が日本の若者ではなく外国の若者なのが、かつてとの大きな違いだ。

    街の活気は猥雑さと背中合わせだと思う。この本では主に新大久保のポジティブな側面を描いている。しかし、この本でも軽く触れられているけど、韓流が流行る前の新大久保、特に職安通りから大久保通りに抜ける路地は怪しく危険な雰囲気があった。今は風俗や犯罪など裏の面はないのか?そこに外国人がどう関わっているのか、いないのか、読んでみたい気もする。共生に水を差す可能性はあるが、好奇心として。

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著者プロフィール

フリーライター。1974年生まれ。週刊誌記者を経てタイに移住。現地発の日本語情報誌でデスクを務め,10年にわたりタイおよび周辺国を取材する。2014年に帰国したあとはアジア専門のライター,編集者として活動。「日本に生きるアジア人」「アジアに生きる日本人」をテーマとしている。
〔主要著書〕
『ルポ 新大久保:移民最前線都市を歩く』辰巳出版,2020年
『日本の異国:在日外国人の知られざる日常』晶文社,2019年
『バンコクドリーム:「Gダイアリー」編集部青春記』イースト・プレス,2019年
『おとなの青春旅行』(下川裕治との共編)講談社,2018年

「2021年 『ルポ コロナ禍の移民たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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