株式投資で普通でない利益を得る (ウィザードブックシリーズ 238)
- パンローリング株式会社 (2016年7月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784775972076
感想・レビュー・書評
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著者のフィッシャーと云えば投資家のレジェンドである。その息子の前書きも掲載されている。「父が長年、投資家に勧めてきたのは、素晴らしい会社を買ってほぼ永久に保有する事だった。」この本で書かれていることを一言で云うなら、これが結論だ。
買うべき株のポイントは以下の通り
・その会社の製品・サービスには十分な市場があり、売り上げの大きな伸びが数年以上にわたり期待できる。
・経営陣は現在の主力の成長性が衰えても、改善を行って可能な限り売り上げを増やす決意があるか。
・規模と比較して効率的な研究開発を行っている。
などなど15の重要なポイントが挙げられている。なかなか個人では把握しづらい項目(経営陣は誠実か…など)も有るが、念頭に置くべき。
避けるべき株や行為のポイント
・創業間もない会社
・高PERは必ずしも割高ではない。
・買値の僅かな差に固執しない。
・分散しすぎない。
・まだ上がっていない株だからと言って重視しない。既に上がっているからと言って割高とは限らない。チャートの固執しない。
・多数派のマネをしない。
また、割安株投資についても批判的。割安株の中にはそのままの株価でも数年たてば割高株になる物も多く、本当に割安株だったとしても、割安の程度はたいていが限定的であり、しかも本来の価値に戻るのには時間がかかる。
高配当株投資にも批判的。配当率の高い株と、配当を抑えて利益を成長の再投資する株では、全ての研究で5年後10年後の両方で成長株投資が上回っていた。配当について最も考えない人が、普通のペア相場が起こることを恐れて素晴らしい株を売るべきではない。本当に優れた株は次のブル相場で高値を大きく更新するので、買戻すタイミングを見極められない。
・正しい魅力的な株を買っておけば、その株を売る時は来ないかもしれない。(買うのは数年間かけて計画的に買うべき)
・投資で最大の損失に繋がるのは、望まない株を「せめてトントンになるまで」といって保有すること。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ファンダメンタルズ投資への熱意は伝わったが実践は難しく感じる
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前書きに分量を割きすぎではないか。
それはいいとして、本文の内容は、なるほどと思うものもあったが、参考程度にしかならなかった。 -
読みやすいし、目から鱗の投資本。
実戦は簡単ではないが投資家であれば是非読んでおきたい良書。
個人的にはC9 の5don't のギルバートとサリバンを忘れるなの、投資家にとって大事なのは今後5年間の利益という事 と言う言葉。
目先の利益より長期の利益。よく考えてるつもりだけど、大事な考えだと改めて実感。 -
なかなか実践は難しいが、もっと勉強して習得していきたい。
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15のポイント=周辺情報利用法
1,製品やサービスが十分な市場があるか。
2,経営陣の改善意欲があるか。
3,効率的な研究開発をしているか。
4,販売体制が整っているか。
5,高い利益率があるか。
6,利益率を維持し向上させようとしているか。
7,労使関係は良好か。
8,幹部とよい関係か。
9,人材の育成は良好か。
10,コスト分析と会計管理がきちんとしているか。
11,同業他社より優れているか。
12,長期的な利益を見据えているか。
13,増資によって株主の利益が希薄化されないか。
14,問題が起こったとき、経営陣が無口にならないか。
15,経営陣が誠実か。
大きな利益を得るためには忍耐が必要=何が起こるかは予想できるが、いつ起こるか、は予想できない。
成長株に投資する。割安株よりも成長株のほうが倍率が大きい。割安株はせいぜい倍。成長株は数倍から数十倍。
タイミングを見ない。見つけたらすぐに買う。下落は忍耐。下落を利用して増し玉。
株を買うタイミングをみる方法は、すべて間違っている。
間違った投資はすぐに訂正する。トントンになるまで待つことは最も危険。小さな損失は、大きな機会損失より良い。
株を売るのは、15のポイントから外れたとき。より魅力的な銘柄が出てきたとき。全体がベア相場であっても持ち続けるほうがよい。買い直すことは難しい。
正しい魅力的な株を買えば売る時は来ない。
創業間もない会社は買わない。
店頭株だからという理由だけで無視しない。
分散投資=5~6社程度。多くても10社程度。
戦争はお金の勝ちが下がるため、株価が上がる。
過去の株価は関係ない。
まだ上がってない株、はずっと上がらない。
無意識のうちに、上がった株価は下がるもの、下がった株価は上がるもの、と思っている。
多数派の真似をしない。