親鸞 既往は咎めず

著者 :
  • 松柏社
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775402030

作品紹介・あらすじ

その心の軌跡が時空を超えて現代に輝く、混沌とした今日、この時代に親鸞が降り立った。情感豊かに描かれた著者入魂の作!悟りに至る若き日の「人間 親鸞」の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 浄土真宗の宗祖と言われる親鸞が越後に流されてから、坂東での布教を目指すまでを描いた小説。サブタイトルは「生まれによる身分の差など存在しない」といった意味。以前読んだ本で親鸞について少し触れた一節があり、一度この人物についての本を読んでみたいと思っていた。

    登場人物それぞれの心の葛藤(あらゆる欲との戦い)、なかでも親鸞自身が、捨てきれない欲(人間の本能)を恥じたり、逆にありのままを受け入れたりをストイックに描いている。

    そのストイックさに感心しつつも、戦乱や飢餓で常に死と隣り合わせの世の中で、人々が心の救いを求めて宗教が広まっていくことが理解できる。人々の不安と宗教は普遍的な物だと思える。

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著者プロフィール

佐藤洋二郎(さとう ようじろう)
1949年福岡県生まれ。中央大学卒。主な作品集に『未完成の友情』『福猫小判夏まつり』『グッバイマイラブ』『神名火』『沈黙の神々Ⅰ・Ⅱ』などがある。『夏至祭』で野間文芸新人賞、『岬の蛍』で芸術選奨新人賞、『イギリス山』で木山捷平文学賞。著書多数。

「2023年 『百歳の陽気なおばあちゃんが人生でつかんだ言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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