書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」)

著者 :
制作 : 「元気が出る本」出版部 
  • 現代書林
4.24
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感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774515182

感想・レビュー・書評

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  • 本を読むことの大切さ・素晴らしさを改めて実感させられた。
    物語では浩平の過去と結びつく素敵な人間関係に涙した。書斎のすすめでは読書の意義や役割に共感できた。
    特に、「書斎」は「心のお風呂」というフレーズに心が響いた。
    大好きな本に囲まれて、長い人生をともに過ごしたいと思える本に沢山出会いたいと思わせてくれる一冊だった。

  • 読み終わって、まだ胸がドキドキしています。
    本好きの父に反抗し、ずっと本を遠ざけてきた浩平。
    父の死をきっかけに、閉ざされた書斎の鍵を探して歩みだす――。

    本には人生を変える力がある。
    読書好きな人たちは皆、賛同するんじゃないでしょうか。
    楽しいとき、辛いとき、迷ったとき、いつも本がそばにありました。
    本がなかったらきっと、こんなに辛いのは私だけだ!と悲観的になっていただろうし、こんな生き方もあるのか!と視野を広めることもできなかった。
    本書では改めて本の持つパワーを知らしめてくれます。そして、本には世界を変える力があると本気で信じる熱意に溢れていて、ドキドキせずにはいられません。

    ところで本書には「書斎」が登場します。
    書斎とは、心のお風呂。
    雑念にまみれた心をリセットし、清めてくれる。
    何も書斎じゃなくても、心の洗面台でも心のシャワールームでもいい。本の冊数が少なくても、心静かに自分と向き合える場所の意義を説いています。
    私も手元に残している本はどれもこれも私に勇気をくれたり、力づけてくれる本ばかり。専用の部屋とまではいかなくても、お気に入りの本棚がやっぱり欲しい・・・という気持ちがふつふつと湧いてきます。

    いろいろと心に残る箇所は多いのですが、語彙を増やすことは思考を巡らせる上でも五感で感じる情報を適切に脳で処理するにも欠かせないということにはとても同意しました。
    「ウケる」「むかつく」だけで会話できちゃうような世界ってさみしい。そして、語彙が豊かな小説を読むたびに、著者の目を通した世界はなんて豊かに彩られているんだろうと感動します。感性を磨くためにも読書は有用。

    しばらく読書スランプが続いていましたが、今はすっかり抜け出せました。限りある人生、なるべくたくさんの心を震わせる本と出会っていきたいものですね。

    そして、"自分が幸せになることでしか救えない人がいる"というフレーズにもはっとさせられました。
    手帳にもメモしておこう。
    読書好きにはもちろん、本ってなにそれおいしいの?という人にもおすすめな1冊です。

  • 本に学んだこと | 一般財団法人 高田郁文化財団
    https://dokusho-culture.or.jp/book/05/

    書斎の鍵 - 現代書林 <夏目坂の出版社 現代書林のホームページです>
    http://www.gendaishorin.co.jp/book/b199508.html

  • 初めて読むタイプの小説だった。

    2055年が物語の舞台となっていて、デジタルコンテンツの普及により、紙の本を読む人がかなり珍しくなっているという設定。
    主人公の前田浩平は父を病気で亡くす。紙で本を読み、自分の書斎を持っていた父は、書斎の鍵を『しかるべき人』に預けたという遺言を息子に残す。

    まず目次を見てビックリ。一瞬理解出来なかった。
    私自身も、図書館から借りて紙の本で読んでいたので、パラパラと本をめくっていると、「あーそういうことか…。」と。

    主人公が自分の弱い部分と必死で向き合うところや、父が息子を想う気持ちなど、登場人物のキャラクターには共感出来たのだが、自己啓発的な要素が強く、すんなりと物語に没入出来なかった部分もあった。

    もちろん、作者の仰っていることには粗方賛成だなと感じたし、新しく気付かされる内容も多かった。
    文字のフォントや紙質などの細部まで、とてもこだわって1冊の本を作り上げているというのがよく分かり、本と本を読む人へのリスペクトをめちゃくちゃ感じた。

  •  喜多川さんの本、7冊目読了。今回もすごくいい話で、素敵な本を作ってくださり「喜多川先生、ありがとうございます」という気持ちです。
     読書や書斎をもつことの価値、電子書籍と紙の本との違いなどが、とても分かりやすく書かれ、すっと心に染み渡りました。大学生になる娘に、是非勧めたいです(読んでくれると嬉しいのですが)。
     
     【心に留めておきたい言葉】
    ・【書斎】は【心のお風呂】。(P143)
    ・その本は、読む前は単なる紙の塊でしかありませんでした。でも、読んだ後は、無限の広がりを持つ一つの世界への入り口になるのです。(P144)
    ・人が人生で「手に入れるもの」は、生まれた環境からでも、持って生まれた才能からでもなく、別のもので決まっているということです。それは習慣です。素晴らしい才能が素晴らしい結果を引き寄せるとは限りませんが、素晴らしい習慣が素晴らしい結果を引き寄せることは、どの時代のどの国にでも成立する真理です。(P158)
    ・習慣が人を磨く。どんな人でも磨けば素敵な人になる(P158)
    ・「読書の習慣がある会社員」と「読書の習慣がない会社員」では、知識の量、考え方の幅、人の心を理解する能力が大きく違います。自分の気持ちをリセットする能力や、「自分の機嫌は自分で取る」という自己管理能力も大きく違ってきます。これらが違うということは、目の前の人を喜ばせる能力が違うということです。つまり、出会う人を幸せにする能力が大きく違うことになります。(P159)
    ・「読書の習慣がある人生」と「読書の習慣がない人生」では、人生で「手に入れるもの」に大きな差が生まれ、その経験にも大きな差が生まれます。人生の深みや喜び、それらを感じる心の豊かさにも大きな差が生まれます。そればかりか、関わる人すべての幸福にも大きな影響を与えることにもなります。(P159)
    ・志がある人にとっては、目標達成までに出会うすべての出来事、人との出会いが、自分を磨く砥石です。(P165)
    ・志があると、どんなことでも楽しい。志があると、どんなことでも学びになる(P167)
    ・いい本に出会うと、その本を読んだ後では読む前とは違った世界を生きることになります。世界は変わっていないのかもしれませんが、自分が世界を見る見方や角度、自分の価値観が変わるのです。(P179)
    ・使える言葉が少なければ、言葉、音、味わい、色、匂い、手触りなど、五感で感じる情報に対しても脳は適切な反応を出すことができません。(P204)
    ・夫や妻が、もしくはお父さんやお母さんが、昨日と違う自分になる「努力を嫌がる人」なのか、「率先して努力する人」なのかによって、共に生きる家族の人生が大きく変わるということは、紛れもない事実なのです。ですから、「勉強は、将来出会う大切な人のために、少しでも頑張っておけ。そして、愛する人を守るためにも勉強が好きな人になろう」、こう言われたほうが断然やる気が出ます。そういう生き方が、ひいては自分の幸せになっていくのです。(P208)

  • 現代の人はどのくらい本を読んでいるだろうか?この「書斎の鍵」では、本を読む意味や大切さを教えてくれた。それも紙の本を読む意味である。心のケアをするために本があり、心を強くするためにも本がある。読む人と読まない人の人生はどちらが幸せかと聞かれてて、自信を持って前者だと答えられる理由付けをしてくれる本であった。

  • 非常に素晴らしい本だった。
    最も心に残ったのは、「行動が習慣を作り習慣が思考を作る」(自己解釈含む)というメッセージだ。

    また、言葉を知ることで思考が深まるということも共感ができた。

    自分のためにしていた読書を他の大切な人のためにすることと捉えられるきっかけとなった。

    またこの著者の書籍を読んでいきたいと思う。

  • 人から勧められて読んだ本でした。
    ストーリの中から受け取れるものも多かったが、『あとがき』が1番心に響き泣いてしまった。

    読んでからしばらく経ってからの感想なので、正確には思い出せませんが、この作者は本を読むことで人生が本当に変わってそれを誰かに伝えることで幸せになって欲しいという想いから書かれたような気がしました。

    この本を読んでから、わたしも、自分の書斎が欲しくなった。この本を読んでから半年程経ちますが、あれから年間1冊も読まなかった自分は16冊本を読みました。積む本もどんどん増えて、人生が豊かに、悩むときには相談相手に、手を取って一緒に冒険に出てくれる、そんな友達ができたような気持ちで過ごしています。

    この本に感謝しています。

    あとから自己啓発本だと知りました。
    自己啓発本では味わえない気持ちをいただけた本だと思います。

  • 定期的に読みたい本

  • 真っ黒の表紙の中央に、ゴールドの"鍵"、その下に白文字で『書斎の鍵 喜多川 泰』。
    帯には、『自分が幸せになることでしか、救えない人生がある。』と、これまたインパクトのある大きな白文字が。 印象に残る本です。

    簡単にまとめると、"読書のすすめ・書斎のすすめ"となるのでしょうが、それは、人生の幸不幸や生きがいにまで影響を及ぼす力を持っていると語っています。

    『成功したから書斎を作ったのではなく、書斎が必要なほどたくさんの素晴らしい本と出会ったからこそ成功した』
    『人生を決めるのは「才能」ではなく「習慣」』
    『読書習慣で人生は劇的に変わる』
    『本で出会った主人公が「生きる勇気」をくれる』
    『知っている言葉が多いほど思考も深くなる』
      等々

    このブクログに、わたしなりの感想を綴ってきました。率直な感想なので、善し悪しを問うべきではないでしょう。
    が、この本を読んで、わたし自身の力量の無さに、はっとさせられました。もっともっと知識を深め、心での読書をしたいと感じました。また、謙虚な気持ちで、本・著者と向き合いたいとも。
    そんな前向きな気持ちにさせてくれた『書斎の鍵』は、わたしにとって文句なしの良書でした。

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著者プロフィール

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。2005年から作家としての活動を開始。『賢者の書』でデビューする。10年『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』が13万部のベストセラーとなり、映画化、舞台化された。「喜多川ワールド」と呼ばれるその独特の世界観は、小学生から80代まで幅広い年齢層から愛され、その影響力は国内にとどまらず、多数の作品が台湾・韓国・中国・ベトナムでも翻訳出版されている。執筆活動だけではなく、全国各地での講演やセミナーも開催している。主な著書に、『おいべっさんと不思議な母子』『One World』『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』『[文庫]福に憑かれた男』『君と会えたから……』『手紙屋』『株式会社タイムカプセル社』『運転者』等がある。

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