古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 古生代編

著者 :
  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774199139

作品紹介・あらすじ

大人が楽しめる、超リアルなビジュアルブックの第一弾です。

古生物……その姿を見るだけでワクワク、ドキドキ。
古生物の図鑑は、眺めているだけでも楽しいものです。

しかし、こうした図鑑で忘れがちなのが「スケール感」。古生物はすでに絶滅しているだけあって、大きさがいまいちピンとこないこと、多くありませんか。もちろん「全長1m」「頭胴長3.5m」といった数字は記載されているのですが、数字だけではちょっとよくわからない……。

そこで、この「リアルサイズ古生物図鑑」です。さまざまな時代のさまざまな古生物を、現代の(身近な)風景に配置してみました。“一般的な図鑑"に登場するあの古生物が「え、これこんなに大きかったの! ?」「あらっ、イメージより全然小さい」といった具合に、サイズ感を直感的につかんでもらえます。

もちろん、その古生物が実際に暮らしていたシーンも科学的に再現してあります。さらに、古生物を「上面」「正面」「底面」「側面」といった角度から描いた三面図的復元図も掲載。古生物の全体像を把握する資料としてもご活用いただけます。

感想・レビュー・書評

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  • 地球の長い歴史の中で、多くの生き物が現れ、消えていった。その姿は化石で知るしかない。博物館では実物を見ることも可能だが、多くの場合、図鑑や映像で見ることになる。
    そうした時に忘れがちなのが、「サイズ感」だ。全長1m、頭胴長3mと数字で記されていても、いま一つピンとこないまま、読み飛ばしてしまうことも多い。
    この図鑑ではこのサイズ感に着目し、現代のさまざまなシーンに、あんな生き物、こんな生き物を潜ませ、「ああこれくらいの大きさなのか」「コンパクトだな」「バカでかいな」と実感してもらうのが狙いである。
    時代としてはエディアカラ紀からペルム紀まで。約6億3500万年前から約2億5200万年前までに当たる。ざっくりとした区分では先カンブリア時代末期と古生代に相当する時代で、恐竜が現れる中生代より前の時代になる。
    生物が出現し、目に見えるサイズに到達して、時には驚くほど大型化した生物も現れた時代である。さてさて、そんな彼らを実際に目の当たりにしたらどんな感じなのだろうか・・・?

    本書では、核となる古生物のイラスト(上村一樹)を現代シーンと融合させる(服部雅人)という手法で、古生物を現代に生き生きと甦らせている。背景となる現代の写真の大半は、ストックフォトサイトistockのものを使っている。これに絶妙な解説がつく(土屋健(著者))。監修(群馬県立自然史博物館)もしっかりしていて、意外性がありつつ、地に着いた図鑑らしい安心感もある。

    重ね方がなかなかおもしろい。
    まずは、食べ物ネタ。パエリアに入っていたらどうか、ソーセージと並んでいたらこんな感じ、握り寿司だとイカと似てる、とか。いや、彼らの味は誰も知らないのだが。そういわれると触感とか歯触りとか、何だか予想できるような気もしてくる。
    チューリップに似てるとか、イヤホンみたいとか、テニスのラケットそっくりなどという意外な比較も楽しい。おもしろいのが、おそらく構造色で七色に輝いていたであろうというツノを持つ生き物。いったいに、化石から生物の色を予想するのは難しいと思われるが、これはなるほど虹色だったのだろう。
    小さいものもかわいらしいが、やはり現代と重ねて楽しいのはある程度の大きさのあるものだろう。表紙の駐車場にいるディメトロドン(単弓類・肉食性)や、ウシの隣で牧場を闊歩するエステメノスクス(単弓類・草食性)、イルカと一緒にショーに出るクラッシギリヌス(両生類)などというあたりは見ごたえがある。

    手のひらサイズのものが大半であった時代にはじまり(カンブリア紀)、多様性が増し(オルドビス紀)、植物が陸上に進出し(シルル紀)、多くのサカナが現れ(デボン紀)、昆虫と大森林の時代を迎え(石炭紀)、哺乳類への道が開かれる(ペルム紀)。
    恐竜が現れる前の時代にもこれほど多くの魅力的な生物がいたのかと感心する。

    このシリーズ、中生代編も制作が始まっているらしい。続編にも期待したい。

  • 発想がずるい!!
    古生物のサイズを単にデータとして記載するのでなく、現代にいたら比較してこんな感じ、という発想と、それにしたってそんなとこに置いて比較するなんて卑怯!!!面白いに決まってる!!!
    子供も大人も喜ぶ1冊ではないでしょうか。

  • まだまにあったら
    「リアルサイズ古生物図鑑」は、買い!
    まだでてないけど、今月なかば発売。

    2018/07/10 更新

  • [墨田区図書館]

    江東区図書館の「ぶっくなび(2021年3月)」にて紹介。
    現代社会のキッチンや街中などの写真に、古生代に生息していたとされる恐竜たちを同縮尺ではめこんで紹介した本。まだ読む前だけど、きっと息子が幼稚園の頃に欲しかった!!!!そして、中生代、新生代もあるらしい。

    表紙絵から、漠然としたイメージとしては、"街中"での合成写真紹介だと思っていた。だって古生物≒恐竜で、そうなると小さい恐竜がいたことはしっていてもやはりイヌからゾウ(以上?)程度には"大きい"イメージだったから。

    ところが届いて最初のぺージ。いきなりパエリアの中に居座る大きな貝(であってるのかな?)しかも「たくさんの友人が集まったときは、キムベレラを使ったパエリアはいかがだろうか?」食べ物中に置いてみただけではなく、実際に食を勧めるわけですか、、、、その後も続く、干イカとの並び、ソーセージとの盛り、歯ブラシの持ち手の上、、、どうやらサイズ感、見た目の形、色、生息場所、など、恐らく筆者がその古生物から連想されたものや場所に配合してのお届け、ということらしい。ドリアンに載せて、ナスと並べて、、、あれ?おなじみの発泡スチロール内に氷と一緒に敷き詰められた魚に混じっての展示。既視感があるだけではなく、一緒にいるお魚もサバに見える、いやサバだ。日本語による札もある。

    そこで慌てて背表紙を確認した。土屋健著。日本人だ!勝手に無意識に海外の翻訳本と思っていた、、、、その後も続く身近な品物、場所との融合。次に面白かったのはP72のペンテコプテルス。海で並んで立てかけられたサーフボードの横にさり気に立て並べられた海サソリ。続くページでも同じ写真が使われていて使われているので、二匹既にいたかと戻ってみると、まるで間違い探しのように二枚目には新たにメガログラプタスなる新たな海サソリが追加。これだけでもクスリとしたのに、その後少しあけて、この"シリーズは"数回顔を出すのだ、その都度新たな仲間がサーフボード群に加えられて。写真は日本に限らず世界各地、多人種のもの。ロンドンのダブルデッカーの屋根にくくりつけられたカメロケラスや、ヨガをやっている金髪坊やの隣にたたずむブロントスコルピオ。と思えば生物ではなく、シダ科の植物を京都の写真と一緒に紹介。もちろん文中には、「そうだ、今日とへ行こう。」の文章も。子供よりも大人向けのクスっと本としても面白い。ただ虫とか大きいのに恐怖心を抱いてしまう上に感受性が強いお子様は注意。いないといくら説明しても、その後日常生活でウロウロキョロキョロ恐怖を感じてしまうかも。あと、恐竜好きの子どもが私のように勘違いしてめくると、期待外れとなってしまうかも、にも少し注意かな。でもとにかく面白かった!

  • 同好の士も多いであろうが、深海生物とか、水の中の変な生き物が好きである。マニアックに追及するとか、そういうのではなくて、ぼんやりと好き。ほんのりと好き。そんな人にお勧めな一冊。

    生活の身近にあるものと比較して古代生物の復元図を描く試みがおもしろい。解説文も硬軟織り交ぜていて、気楽な読み物になっている。

    やっぱり陸上化する前の、無軌道と思える進化をした生物達が良い。変なツノやら脚やら、過剰だったり合理性に欠けたように見える異形の姿形に惹かれる。心理学的に解釈すると、珍妙な姿の生物に自分を投影しているのではないか?あるいはその姿を見て、珍妙なのは自分だけじゃないんだ、と胸をなでおろしてるのかもしれない。なんてな。

    ただ、ここに描かれた復元図や生態は、あくまでも現時点の研究成果から類推したものだから、数十年したら全くの誤りな可能性もある。かの有名なアノマロカリスの化石は、頭部の脚部がエビのような別の生物の尻尾とされていたそうだ。後になって「違うじゃん!」とツッコミを入れる楽しみもありそう。

  • 発想は素晴らしいが、センスはいまいち。

  • 発想が面白い。次男がげらげらつっこみながら読んでた。古生代・中生代・新生代の3冊あって、生物の移り変わりがつかめる。なんとなくだけど。

  • NDC 457
    とにかく開いてみて。超おもしろいから!

    「大人が楽しめる,超リアルなビジュアルブックの第一弾です。
    古生物……その姿を見るだけでワクワク,ドキドキ。
    古生物の図鑑は,眺めているだけでも楽しいものです。
    実は,こうした図鑑で忘れがちなのが「スケール感」。
    古生物はすでに絶滅しているだけあって,いまいち大きさがピンときません。
    「全長1m」「頭胴長3.5m」といった数字は記載されているのですが,数字だけではちょっと……。

    そこで,この「リアルサイズ古生物図鑑」です。
    さまざまな時代のさまざまな古生物を,現代の(身近な)風景に配置してみました。
    “一般的な図鑑”に登場するあの古生物が
    「え,これこんなに大きかったの!?」
    「あらっ,イメージより全然小さい」
    といった具合に,サイズ感を直感的につかんでもらえます。

    もちろん,その古生物が実際に暮らしていたシーンも再現。。
    さらに,古生物を「上面」「正面」「底面」「側面」といった角度から描いた三面図的復元図も掲載。
    古生物全体像を把握する資料としてもご活用いただけます。

    古生物のサイズをめぐり,現代と古生代が交錯しながら展開するシュールな世界。
    「あの古生物,こんなサイズだったの! ?」
    そんな感覚をリアルに感じてもらえる,マニアックな1冊です。

    内容説明
    さまざまな時代のさまざまな古生物を現代の風景に配置。身近なものとの比較で大きさが具体的にわかる。大人が楽しめる超リアルなビジュアルブック第一弾。

    目次
    エディアカラ紀・カンブリア紀
    オルドビス紀
    シルル紀
    デボン紀
    石炭紀
    ペルム紀

    著者等紹介
    土屋健[ツチヤケン]
    オフィスジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学,古生物学)。その後,科学雑誌『Newton』の編集記者,部長代理を経て独立,現職。著書に『怪異古生物考』(技術評論社)、『化石になりたい』(技術評論社)など」

  • いろいろな絶滅動物が知れておもしろかった。


  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

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著者プロフィール

著者:土屋健
オフィス・ジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。その後、科学雑誌『Newton』の記者編集者、サブデスク(部長代理)を経て2012年に独立し、現職。近著に『怪獣古生物大襲撃』(技術評論社)、『前恐竜時代』(ブックマン社)、『生命の大進化40億年史 中生代編』(講談社)など多数。

「2023年 『も~っと! 恐竜・古生物ビフォーアフター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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