おばあちゃんのはこぶね (末盛千枝子ブックス)

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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773818062

作品紹介・あらすじ

おもいでが わたしをあたためてくれる
おひさまのように。

大人になっても、年を重ねても、ずっと、自分のために大切にしたい一冊。
ゴフスタイン「最期のことば」を収録し、追悼の意を込めて復刊します。

 90歳になるおばあちゃんが、子供の頃にお父さんが作ってくれたノアの方舟と木の人形と、動物たちを大切にしています。おばあちゃんは今でもそれを作ったときのお父さんの声をはっきりおぼえていて、すっかり塗料のはげてしまった木の動物たちを宝物にしています。
 旧約聖書にテーマを借りて、年をとった人も、ずっと前は子供だったことを、ユーモラスに伝えています。このおばあちゃんも、そしてノア自身も心はいつだって若いときと同じなのです。方舟には大切な思い出がいっぱい詰まっていて、いつも心をあたためてくれるのです。

 M.B.ゴフスタインは、様々な手法で絵本を作ってきました。この本のように、ほとんど線だけで描いたものや、パステルを使ったもの、そして自分で人形を作って撮影したものまで、いろいろあります。美術学校で教えていたので、一緒に仕事をしている学生たちの影響を受けて、手法を変えることもありました。
 「とことんまで描いて描いて、ついにはなんだか自然に簡単に描けてしまったような気がするまで描くこと。」生前、ゴフスタインはそう語っていましたが、彼女の絵本はどれもそういう感じを抱かせるのです。

感想・レビュー・書評

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  • 幼き日に父が作ってくれた小さなノアの方舟と、そこに乗る人形と動物たち。結婚した時には夫が新しい家まで大切に運んでくれた。子どもたちにはノアの話を教えた。いつもそばに方舟があった。
    「みんないなくなってしまったいま、はこぶねはおもいででいっぱい」

    心が温かくなる懐かしい思い出を胸に、人は人生を送り、やがて最期の時を迎えるってことなのかな。シンプルな話。
    私がもう少し歳を重ねたら、より身に沁みそうだ。

    • Manideさん
      なおなおさん、こんばんは。

      いいですね、「心が温かくなる懐かしい思い出を胸に」
      ちょっと、寂しいですけどね。

      みんながいなくなる前でも、...
      なおなおさん、こんばんは。

      いいですね、「心が温かくなる懐かしい思い出を胸に」
      ちょっと、寂しいですけどね。

      みんながいなくなる前でも、ときどき、振り返りながら、今を見つめていくのは、よい人生かもしれないですね(*´꒳`*)
      2022/09/10
    • なおなおさん
      Manideさん、こんばんは。
      コメントをありがとうございます。

      みんながいなくなる…ってほんとに寂しいですけどね。怖くもあります。
      そう...
      Manideさん、こんばんは。
      コメントをありがとうございます。

      みんながいなくなる…ってほんとに寂しいですけどね。怖くもあります。
      そうですね!時々振り返りながら今を見つめていく…ってManideさん、いい事をおっしゃる。パクりたい^^;!
      2022/09/10
    • Manideさん
      なおなおさん、こんばんは!

      響くコメントになってよかったです(笑)
      今を大切に歩んでいきたいですね♪
      なおなおさん、こんばんは!

      響くコメントになってよかったです(笑)
      今を大切に歩んでいきたいですね♪
      2022/09/11
  • 〝九十年まえ、私が子どもだった時、父が箱舟を作ってくれた〟〝私が大きくなるにつれて、父は動物を増やしてくれた〟・・・おばあちゃんは、すっかり塗料のはげてしまった木彫りのノアの箱舟と動物たちを、いまでも宝物として大切にしています・・・〝みんないなくなってしまった今、箱舟は思い出でいっぱい〟〝喜びと悲しみは虹のよう、それが私を温めてくれるお日様のように・・・〟77歳の誕生日に亡くなったブルック・ゴフスタイン(1940-2017) が、 素晴らしき良き人生を偲んだ、 心癒される大人への絵本。

  • 人生の悲しくて辛い段階を経て、それでも生きることを肯定して期待する。心が洗われる優しい絵本。

    思い出は人生を豊かにする最良の手段なんだな、なんて。

  • 90年前、おばちゃんが子どもだった頃、父親はノアの方舟や人形を楽しそうに作ってくれた。そして、人形を少しずつ増やしてくれた。おばあちゃんは大切にして遊んだ。夫も方舟を大切に扱ってくれた。おばあちゃんは自分の子どもたちに方舟の話をした。おばあちゃんは年を取ったが、方舟には大切な思い出がいっぱい。
    ※四角の枠の中に白黒で描かれた絵が、穏やかなおばあちゃんの思い出にピッタリ。

  • 終わりの文章がとても良かった。

  • 喜びと悲しみ、思い出が人を温める。

  • Spotifyで聴いた「ホントのコイズミさん」でKIGIの渡邉良重さんがオススメしていた絵本。
    ミニマルな線で描かれた挿絵が最高にかわいい!一枚一枚を額に入れて飾りたいほど。
    ゴフスタインは様々な手法で絵本を作ってきたとのことなので、他の本も読んでみたい。

  • NHK理想的本棚より

  • 図書館にて。
    Eテレの番組で紹介されていて借りてみた。
    シンプルな言葉で描かれた優しい絵本。
    美しかった。

  • 「よろこびとかなしみはにじのよう、それがわたしをあたためてくれる おひさまのように」

    素敵だなと思いました。

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著者プロフィール

1940年、アメリカ、ミネソタ州セントポール生まれ。大学で美術と小説、詩作を学ぶ。卒業後ニューヨークに移り画家として活動。その後、 絵本の制作を始め、子どもたちや若い人に向けて、友情、自然、家族、仕事などをテーマに魅力的な作品を数多く発表。主な作品に『ブルッキーのひつじ』、『作家』、『画家』、『生きとし生けるもの』、『わたしの船長さん』、『ゴールディーのお人形』、『ピアノ調律師』、『ふたりの雪だるま』、『あなたのひとり旅』、『ねむたいひとびと』などがある。2017年12月20日逝去。この日は、ゴフスタインの77歳の誕生日であった。

「2018年 『おばあちゃんのはこぶね』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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