- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784773085839
感想・レビュー・書評
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深夜に読んで泣きすぎてしばらく眠れなかった。
これなら大丈夫と選んだ選択肢が、よりによって最悪の状況を招くという…。正に破滅詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マフィア・男娼、攻の思い違いで辛い思いをする受、好物の1つですな。受の叶多が散々な境遇なのにがんばった!
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堕ちて行くのが読んでいて辛いです。確かに破滅の恋でした。
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えれなさんのラテン系マフィアモノ大好き!始まりは憎しみだが、ファドを歌う事を通して恋情に変化していく叶多の心。勝気な猫系受の叶多がレイナルドを救うため自ら堕ちていく一途さが切ない。想いをつたえないまま悪い方へとどんどん転がり落ちていく展開にハラハラすると共に胸が痛くなった。本編後のSSではレイナルドに爆笑してたら終盤で涙。さらにペーパーでも涙。小冊子は甘くて癒された!でも最後の緒田さんのイラストで吹いた(笑)俺様がヘタレるの大好物なのでレイナルドの残念っぷりが美味しい!暑苦しい攻め、いいじゃないか!
そういえば、本→ペーパー→小冊子の順に読んだけど、ペーパーでちょっと胸を抉られて、すぐには小冊子に手が出なかった。お茶1杯飲んでから小冊子読んだら、これで和めて(´▽`) ホッ
で昨夜、その読み終わった勢いのまま、えれなさんに感想を3ツイに渡って送りつけてしまったという。図々しい読者で申し訳ないわ…エヘヘ -
数日の予定で立ち寄ったポルトガル、リスボンで運命の男に出会ってしまった叶多。
なかば強姦の様に抱かれ、父親のせいで帰国も侭ならない事態になって
叶多は自分にファドの呪いを掛け、強姦したマフィア幹部レイナルドへの復讐を秘めながらファドの歌手としてリスボンで暮らしていた。
一年後、レイノルドに再会した叶多はレイノルドの庇護を受け歌手になる為日々練習に励むのだが。
マフィア幹部と東洋人の歌手の間の距離感とヨーロッパでも貧しい国ポルトガルの哀しさが相俟って切ない恋のお話でした♡
ファド、聞いてみたくなりました♫〜 -
ポルトガルの首都リスボンが舞台。毎回、異国に迷い込んだような錯覚に陥る圧倒的な臨場感が素晴らしいと心酔しているセンセの作品です。五感の全てに伝わる描写力は、今回もファドとジャカランダの花とポルトガルワインにマフィア、というコラボで遺憾なく発揮されています。
マフィアの幹部レイナルド×音大生の叶多。
理不尽に陵辱されて、それでも決して堕ちることを潔しとせず、男としての矜持にあくまでもこだわる叶多ですが、それが元で異国でどんどん身の破滅とも思われる道をたどっていきます。
二人の考え方の食い違いがそもそもの原因なんですが、情熱的なラテン男と慎み深い日本人では根本的な相違があるわけで、そこが難しくもあり、惹かれあうところでもあるんですね。
叶多は一度だけ激しく攻様に奪われた後、歌で見返そうと声楽の練習に専念します。そして、再会した時に支援者としてしか接してこないレイナルドに失望する自分に気付いてしまいます。いつの間にか愛していたことに苦悩し葛藤する叶多。バイロ・アルトの高台でのキスシーンは泣けます。
ここからは怒涛の展開。平穏無事でも心細くなる異国で、底辺にまで堕ちても気丈に耐え忍んで、レイナルドへの愛のために意思を貫き通した叶多の健気さに何度も胸が疼きました。
冷たくて非情に見えたレイナルドの本心が叶多にわかってからも、彼を守るためにさらに辛い試練が待ち受けているので、ハラハラさせられっ放し。最後まで気を抜くことはできませんでした。
ファドを極めようとする叶多が抱える郷愁や哀愁が切なく心を揺さぶられます。親への反発が、辛酸を舐めることで溶解していくのも読みどころ。
何より2段組でボリュームたっぷりなので、かなりの読み応えです。
そして、重めな本編とは趣を変えて、「あるラテン男の恋の悩み」はクスッと笑わせてくれるSSです。日本語を解さないレイナルドのちょっと残念で愛すべき話。特典ペーパー&小冊子は、ブルーノ話とクリスマス話で胸が熱くなるSSです。