大空のサムライ 完結篇 新装版 (光人社ノンフィクション文庫 392)

  • 潮書房光人新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769823926

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  • ゼロ戦のエースパイロット、坂井三郎と、光人社を設立した高城肇の対談集。

    話のテーマは先に出版されている3冊の大空のサムライシリーズから出ているため、先にそちらを読むことをお勧めする。

    本作では、常日頃からの鍛錬と極限状況でもあきらめない大切さが一貫して語られる。これを読んだ読者は、困難に立ち向かっていく勇気をもらえるだろう。

    また、なぜ、大空のサムライ本編が、終戦の日まで記述されていないかという理由が明らかになったりもする。

    高城氏が坂井氏の発言を引き出そうとしてやや先走り気味なのが少し鼻についた。

    拝金主義で人間性喪失の時代だというキーワードが出て、昭和の香りを感じさせるものの、一読の価値がある本だろう。

  • 零戦搭乗員、
    撃墜王と言われた坂井三郎さん。


    対話集です。

    戦闘中を振り返ったり、
    戦後の出来事や、
    現在に残る考え方などを
    語っています。

    一発当たって、
    墜ちれば
    それは死ぬということ。

    生と死を眼前で感じていた方、
    そして生き抜いてきた人。


    強い。


    努力、訓練、鍛錬、
    反省、学習、予習、
    判断、決断、行動、
    信念、友情、強運、

    とにかく、凄い。


    でも、
    自分を畜生だと言う場面もある。
    やはり人間だと。

    当時の零戦パイロットたちは、
    航空医学では絶対にもたないと言われた集中時間を
    はるかに超えた時間、
    空戦を行っていたという。

    精神も体力も全てに疲労しているなかで、
    出撃していったパイロット。

    指令を出す、直接の上司との信頼関係。

    それが上に上に行くにつれ、
    どうしてねじれていってしまうんだろう。

    最前線で闘っていたのは
    10代20代、
    今の私よりも下の方ばかり。

    それでも、
    ただただ前を向いているパイロットたちに
    圧倒される。

    当時を振り返れば、
    きっといくつもの考えが浮かんでくるようですが
    やはり当時は
    その場の無意識の判断や決断だったようです。
    もちろん、冷静な部分も兼ね揃えての判断ですが。


    そんな方が、あとがきでは

    「日本は悪くなるばかりです。
     こんな国を残すために、私たちは命を賭けたのではない。」

    とおっしゃっています。

    なんだか胸にぐーんときました。

  • 太平洋戦争にはまってしまいました。
    軍隊って素敵とか無責任なことを思います。戦争は嫌いだけど、軍人は好き。
    零戦と云う戦闘機乗りの回顧録です。
    零戦スキーには堪らない一冊。

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