奇界遺産3

著者 :
  • エクスナレッジ
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767828916

作品紹介・あらすじ

『奇界遺産』七年ぶりの集大成・奇妙な世界をめぐる、狂気の旅

2010年に刊行され、現在も版を重ねるヒット作『奇界遺産』シリーズ、7年ぶりの続編。
今作では北朝鮮のマスゲーム、アメリカのバーニング・マン、北極の少数民族ネネツ、
日本の軍艦島をはじめ、幅広いジャンルの世界各地の奇妙な文化を収録。

アートディレクション&デザイン:古平正義 解説:横井雄一郎(TBSテレビ)

【本書より抜粋】
私は一般にラスコーの洞窟壁画に象徴される、人間のを作り出す想像力や好奇心こそが、
人類を駆動させてきた力そのものではないかと、ずっと考えている。
その結果生まれたものたちを『奇界遺産』と呼んでいるわけである。
それは洞窟にはじめて壁画を描いたホモ・サピエンスの閃きであり、
イースター島を目指して海を渡った人々の意思であり、
月を見るために宇宙ロケットを考えたツィオルコフスキーの情熱である。
あるいは密林で不可思議な仮面をつける部族の踊りであり、奇妙な彫像が立ち並ぶ庭園の眺めであり、
北極でトナカイと暮らす人々の祈りであり、死者と交信して語らう老婆の言葉である。
その力は人間の生存には不要だが、きっと存続のために必要な何かであった。
本書は、そんな人類最大の無駄、あるいは人類最大の天賦が生み出した奇妙な世界──奇界をふたたび駆け巡った、長い旅の記録である。

【掲載内容の一部】
・ポップでダークな「桃源郷」(北朝鮮) ・緑に飲み込まれた漁村(中国) ・「廃墟の王」(日本)
・ 「世界の果て」の遊牧民族(ロシア) ・泥に埋もれた村(インドネシア) ・砂漠に出現する「架空の街」(アメリカ)
・劇的人工絶景世界(中国) ・珍建築一帯一路(中国) ・囚人の古代予想図(キューバ) ・「地獄の扉」(エチオピア)
・大富豪の奇想の庭園(メキシコ) ・世界一怖いモーテル(アメリカ) ・国家公認「超能力者」育成学校(ロシア)
・革命的盛り上げ装置(台湾) ・ディストピア装置(キューバ) ・異次元オペラ(北朝鮮) ・人類最古の葬礼(インドネシア)
・エキゾチック来訪神(日本) ・死者を担ぐ奇祭(マダガスカル ) ・奇妙な精霊(パプア・ニューギニア)
・人類保管計画(ベネズエラ) ・幽霊の教会(チェコ ) ・20世紀最大の怪物(イギリス) ・死体農場(アメリカ)他

■著者
佐藤 健寿(さとう・けんじ)
フォトグラファー。世界各地の"奇妙なもの"を対象に、博物学的・美学的視点から撮影・執筆。
写真集『奇界遺産』『奇界遺産2』をはじめ、著書に『世界の廃墟』など多数。近刊は米デジタルグローブ社と共同制作した、日本初の人工衛星写真集『SATELLITE』、
『TRANSIT 佐藤健寿特別編集号~美しき世界の不思議~』、『世界不思議地図 THE WONDER MAPS』など。
テレビ朝日「タモリ倶楽部」やTBS系「クレイジージャーニー」 など出演多数。instagram @x51

感想・レビュー・書評

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  • 今作も世界一周旅行をしたかの様な満足感を味わうことができました。
    建物、廃墟、文化、宗教、信仰、人物、博物館など多種多様な瞬間が切り取られており、写真一枚から、膨大な情報や思いが伝わってきます。

    写真も勿論素晴らしいのですが、佐藤さんの知的でユーモアのある解説が、この写真集の魅力的な所でもあります。

    一見無気味だったり、意味がわからない物であっても、年月が経ったり、とことん突き詰めれば、人を惹きつける物に昇華されるのだなと学びました。

  • ネス湖、軍艦島の有名どころ然り、青い炎の火山やエチオピアの火山「エルタ・アレ」などなど、この第3弾は行きたいところが盛りだくさん過ぎる!

    クレイジージャーニーで観たところもいっぱい載っていて最高でした。

    〈余計なこと〉でこんなワクワクさせてもらえるなんて。第4彈、待ってるぜい。

  • 日本も含めて世界は知らないことだらけと改めて実感。写真付きでインパクトあってクレイジージャニーに出てる箇所もあり楽しく読めました。3しか見てないので2、1も見たくなりました。

  • 不可思議な風景や光景・・・奇妙な世界の遺産の写真集3冊目。
    54の場所を、奇態・奇矯・奇傑・奇物・奇習・奇怪に分類。
    日本は5カ所を紹介。1カ所につき2~8ページ。
    ほぼ写真。添えられた文は軽妙洒脱。
    奇界地図有り。イラストは大友克洋。
    3冊目であっても更にパワーアップ!
    難関だらけな場所にも潜入した、濃い内容です。
    天才or変人、芸術or我楽多、テーマパークor迷宮、名園or廃墟、
    信仰or狂信・・・等々、見方次第ではどちらにも当てはまる、奇界。
    かかしの里の手作りかかしの愛らしさが、
    人形の島の人形の不気味さと対比し、感じる混迷。
    人の手の少しの誤りでも発現してしまう、自然の驚異。
    それでも圧倒されるヒトの行い・・・北朝鮮のマスゲームは驚愕!
    そして、これらは新型コロナウイルス感染症流行前の現在。
    改善され、世界的なロックダウンが解除された後の未来に、
    どのような奇界遺産が形成されることでしょうか。

  • 今回収録されている奇界遺産は、クレイジージャーニーで映像として見たものもいくつかある。相変わらず佐藤健寿氏の取材力には圧倒される。
    共産党ホールとして知られるバズルージャは、廃墟写真集かなにかで見て以前から知っていたけど、朽ちた姿も美しくてやっぱり好き。
    今回は日本からも5カ所収録されていて、そのうち2カ所が青森県、しかも新郷村は私の出身地の隣村。ちなみに「ナニャドヤラ」は地域で広く踊られている盆踊りのひとつ。

    後記の『いつか今回の災禍が終息し、世界が「再生」するときに、新たに生まれるもの。それはまた人類の過剰な想像力と好奇心から生まれる、世にも奇妙で、ときに美しい、<余計なこと>なのだろう。』という部分が印象に残った。

  • 有名な場所から、全く知らないところまで。
    今回も写真&秀逸な解説文が最高でした。
    こうやって見てみると、日本も意外とやるじゃん。悪石島はこのところ地震で知った島だけど、こんな風習あるとは。コロナで外国の取材に行きにくいだろうから、日本版奇界遺産作って欲しいなぁ。
    印象に残ったのはマトリョーシカ・ホテル、ハイエナマン、クラウン・モーテル、ボゼ、新郷村(自由すぎる道路標識)、人形島、ボディ・ファーム。
    もちろん、これだけでなく、全体的に圧倒されました。

  • クレイジージャーニー再開してほしい

  • クレイジージャーニーまたやってほしいな。
    旅に出たくなる。

  • ・北朝鮮 平壌 
     カラフルな建物とロケットのような世界最大の廃ビル
    ・長崎県 軍艦島(端島)
     炭鉱島 日本最初のRC造マンション
    ・アメリカ ネバダ州バーニング・マン
     ブラックロック砂漠に毎年8月開催 1週間だけの街 物の売買が禁止、相互扶助や自給自足で過ごす

  • 安定の奇怪遺産.時々引っ張り出して眺めたくなるモノばかり.

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著者プロフィール

写真家。世界の民俗から宇宙開発まで、世界100カ国以上を巡って幅広いテーマで撮影。代表作『奇界遺産』『世界』ほか多数。 instagram@x51

「2023年 『CARGO CULT カーゴ・カルト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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