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- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766425185
作品紹介・あらすじ
翻訳研究と文学を融合する
9.11「同時多発テロ」以降、ますます混迷する世界状況にたいし、人文学はどのようなことばで相対することが可能だろうか?
著者は、「戦争とは他の手段をもってする誤訳や食い違いの極端な継続にほかならない」という定義から出発し、単一言語(英語)主義がうむ世界の軋轢に警鐘を鳴らしつつ、「翻訳」の観点から新たな人文学のアプローチを模索する。
本書で俎上に上げられるのは、第二次世界大戦中のシュピッツァー、アウエルバッハの思想にある人文主義的コスモポリタニズム、スピヴァク、サイードの惑星的批評、ウリポなどの実験的な言語芸術の政治性、クレオールやバルカン半島の多言語状況の文学、さらには現代アートと擬似翻訳を例にした翻訳とテクノロジーの問題……など多岐にわたる。
「翻訳可能なものはなにもない」「すべては翻訳可能である」――二つの矛盾するテーゼを掲げ、言語と言語の狭間にあるものを拾いあげること、「翻訳中」のままに思考しつづけることを提言する。
感想・レビュー・書評
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翻訳を、あるものを別のものへと移し替えること、と大きくとらえると、別様に考えること/別の言葉で述べること/現象をデータに出力すること/データを別様に処理すること/まったく異なる(ようにみえる)もの同士を比べて密かに相通ずる通路を読み解くこと など人間のあらゆる知覚・表現行為は翻訳的であるといえるのでは。
「自己認識を、自分自身にとっては異質なものにする行為」、翻訳中in-translationのまま現代の言語状況を考えてみる、文学を比較してみる、デジタル化やメディア論に取り入れ可能か否?を考えてみる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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