ショスタコーヴィチとスターリン

  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766424997

作品紹介・あらすじ

天才芸術家と独裁者の奇妙な「共犯」関係を暴きだす

ソヴィエト社会主義時代、独裁者スターリンにたいし抵抗とも服従ともいいがたい両義的な態度をとったショスタコーヴィチ。彼が生み出した作品もまた、時にプロパガンダ風であり、時に反体制的であるような二重性を帯びていた。
著者ヴォルコフは、ショスタコーヴィチ再評価の機運をつくった前著『ショスタコーヴィチの証言』刊行四半世紀を経て、歴史的裏付けをとりつつ、独自の手法により作曲家の実像にさらに迫ろうと試みている。本書では、内面的なジレンマを抱えながらも、スターリンと直接わたりあうショスタコーヴィチを、ロシア史上の独特の人格、聖愚者(ユローディヴィ)に見立て、権力者との対峙の仕方を詳細に分析しているのである。
スターリンは冷酷な顔をもつと同時に、芸術を愛する独裁者でもあった。しかし単に芸術家を庇護したわけではなく、彼らを国家的プロパガンダに利用し、弾圧した。パステルナーク、マンデリシターム、ブルガーコフ、エイゼンシュテイン、ゴーリキー、プロコーフィエフ……同時代の芸術家との関わりのなかで、ショスタコーヴィチは全体主義と芸術の相克をどのように乗り越えようとしたのか、スリリングに描き出していく。

感想・レビュー・書評

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  • ショスタコーヴィッチの革命を数年前に聞いた時、
    私は初めて聴くと思っていたけど
    「これは聴いたことがある…幼き頃に」と
    懐かしく思い出した。音はすごい。

    父はクラシックもジャズも演歌もまぜまぜに聴いていた。
    父が聴いていたのだろう。がしかし、長屋のような住まいで、父は激務で、音を流していたのはいつなんだろうか、、、記憶はぼんやりとする。
    レコードを聴く道具はあった。ベートーベンの革命もよく聴いていた。


    政治背景などはよくわからないが、
    大変好きな曲です。

  • 東2法経図・6F開架 762.38A/Sh96v//K

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著者プロフィール

1944年、旧ソ連タジク共和国生れ。アメリカを拠点として活躍する音楽学者・ロシア文化史家・ジャーナリスト。1959年、レニングラード音楽院付属特別音楽学校入学。レニングラード音楽院卒業後、雑誌『ソヴィエト音楽』の編集員を務める。1976年、アメリカに亡命。著作に『ショスタコーヴィチの証言』(中央公論社、1980年)、『チャイコフスキー わが愛』(新書館、1993年)、『ロシアから西欧へ――ミルスタイン回想録』(春秋社、2000年)など。

「2018年 『ショスタコーヴィチとスターリン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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