天井美術館

  • グラフィック社
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本棚登録 : 84
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766131628

感想・レビュー・書評

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  • 天井の美しさを集めた一冊です。
    訪れたことがあっても中々天井までじっくりと見ることがなかったなぁと思いました。

    それぞれ意匠を凝らしたデザインです。

    建物の名称や施工年などは載っていますが、一般人が中には入れるのかは載っていませんでした。

    賃貸住宅が掲載されていて、日本のガウディと呼ばれる「梵寿綱」さんという建築家が建てたマンションの奇抜さには驚きました。

  • 建物の中で天井に絞って紹介した本。紹介されている「天井」は全部で40。行ったことあるのがいくつかあるのに、こうやって紹介されると、全然知りませんでしたー という感じだ。ちなみに行ったことがあるのは「日光東照宮本地堂」「旧岩崎邸」「迎賓館赤坂離宮」「東京都庭園美術館」「東京文化会館」「東京カテドラル大聖堂」「日本武道館」「那珂川町馬頭広重美術館」 武道館なんて天井みないよなあ。なつかしい青春のロックコンサート・・

    表紙は「日生劇場」(東京都千代田区) 写真だと点々が爬虫類の皮膚に見える。アップ、壁面写真もあり、波うち、凹凸がある。


    2019.1.25初版第1刷 図書館

  • 思わず上を見上げてみたくなる、名建築の珠玉の天井が多数掲載されている。写真がとても良い。どんな建て方をしたのか目を疑いたくなる複雑な組み方に、人間のものづくりに対するとてつもない能力を感じる。中でも、135年施工のパンテオンはドーム型天井のお手本のような作りで、天窓のごとく空いた丸窓から降り注ぐ日の光は、それすら建築の一部ではないかと思うほど無駄がないと感じた。途方もない時間とともにある建築だからこそ、芸術的に魅せる美術的要素も、パーツとしての機能も兼ね備えているのだろう。どの天井も、それぞれ魅力があり個性があって素晴らしかった。

  • 国内外の名建物の天井の美を愛で、楽しむ本。
    国内34カ所、海外6カ所で、2~6ページにカラー写真、解説、
    データとして名称・設計者・施工年・所在地等の記載で構成。
    参考文献有り。写真提供者・協力者の一覧有り。
    上を見よう!
    見せる天井、設備や構造を隠す天井、設備や構造を隠さない天井。
    シンプル有り、複雑有り、自然or人工の光との配合有り。
    その意匠の素晴らしさを魅せてくれる写真が、美しいです。
    実際に訪れた場所が何カ所か紹介されていて、
    日生劇場はファンタジーの世界に迷い込んだような面持ちに、
    東京都慰霊堂は静寂と厳粛な心持ちになって、
    天井を見上げた記憶があります。
    そう、実際に行って上を見ましょう。
    この本はその指針となることでしょう。

  • 建物の天井ってあまり注目されていないのかしら?
    自分は建物空間では最も気になるところでもあるので、冒頭やや自虐的にかかれていたので否と思ったところ。
    (高校受験の時、第一志望高の天井が低すぎて受験自体止めた過去あり)

    いくつか訪問した先があったが、まだまだ体験できていない建築が山とあった。
    美しい写真満載で、ただただ訪問欲が湧いてくる。
    いつかいつか、と言っていると自然災害や自分が老いたりしていけなくなってしまいそうだ。
    ドカンと休みを取るくらいでないとダメだな...

  • ここ最近で1番刺さった写真集だな:)
    行きたい場所が増増よ//

  • 国内外の名建築、その天井にスポットを当てた写真集。迫力十分の写真で見せる圧巻の「天井写真集」です。

    。・゚+. *.。゚+。・゚+. *.。゚+。・゚+. *.。゚+。・゚

    資料ID:1067096
    請求番号:529/I23

    7/19(月)~9/8日(水)まで郵送貸出中!
    フォームで申込みをすると、
    短期大学部図書館の本を郵送で貸出します。
    ※企画展示期間中(~9/3)の貸出期間は1週間になります。
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    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000049165

  • 【資料ID】 71800192
    【請求記号】 529/I
    【OPAC URL】https://opac2.lib.oit.ac.jp/webopac/BB50141326

    普段意識することのない「天井」にフォーカスした図書です。国内外40の名建築の「天井」が収録されています。そこには美しく贅沢な空間が広がっています。
    日常でもふと見上げると何か発見があるかもしれません。

  •  どれだけの割合でいるかわからないけど、建築好きには天井好きって人、結構いると思う。天井フェチって言うの? 自分もそのひとり。とくに格天井が好きで、さらに折上がっちゃったりしていると「おぉ、折上がってんじゃん!」と声に出してしまうくらい感動する。そんな天井フェチ待望の写真集。 

     横浜の港北区に大倉山記念館という建物があって、よく映画やドラマの撮影で使われている。そこの図書室で見つけた本。この大倉山記念館も掲載されてる。ここの天井、外光の取り入れ方がとっても美しく、どこにいても四方の頭上に鎮座している幻獣たちが、見上げる人間を見下ろしてくるという、奇妙な建築様式として横浜じゃ有名。ちょっと言葉じゃ説明しづらい。幻想的な空間。

     正面階段下のメインフロアの床面積は狭いのに、天井がとてつもなく高い。アングルとして、スマホではうまく枠におさめられない。でもこの写真集のカメラマンは見事におさめてる。広角レンズで撮っているようだ。カメラの位置もわかる。  

     箱根の富士屋ホテル泊まったときも、格天井の写真いっぱい撮ったのだけど、やっぱりプロの写真のほうが上手で、こういう風に撮るのか、ととても参考になる。 

     赤坂の迎賓館とか、上野の岩崎邸とか、横浜のニューグランドとか、比較的見学し易い場所で一度は行ったことがある人も、天井を意識して眺めたことはないんじゃないですか? 
     
     天井が美しい建物は、だいたいすべてが美しく、均整がとれている。という、当たり前のことに改めて気づかせてくれるとっても良い本。
     
     シリーズ化しちゃってもいいんじゃないの?

  • 日本全国の名建築の天井にフォーカスをあてた一冊だ。
    (後半、数軒だけ、世界の建築も紹介されている)

    赤坂離宮や岩崎邸といった絢爛豪華な洋式建築から、如庵や日光東照宮などの和風建築、村野藤吾の日生劇場、丹下健三の東京聖マリアカテドラル教会、前川國男の東京文化会館、果ては梵寿綱の集合住宅や養老天命反転地など異色の建築まで、さまざまな建築の「天井」の解説が豊富で美しい写真を使ってなされている。

    建築に興味がある人間ならばだいたい知っている建物がほとんどだったが、こうして改めて天井だけに視線を向けてみると、新鮮で面白い。

    個人的には、知らなかった、行ってみたい、と思ったのが毛綱毅曠設計の釧路市湿原展望資料館と、中村拓志設計の狭山の森礼拝堂。

    天井というのは構造でもあり表現でもあり、建物に入れば絶えず頭上にありながら案外印象に残らない場合も多い部分で、不思議だなぁ、としみじみ思う。

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著者プロフィール

1967年パリ生まれ。東北大学大学院工学研究科教授。博士(工学)。建築史・建築批評。1992年東京大学大学院修了。ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2008日本館コミッショナー、あいちトリエンナーレ2013芸術監督。
主な著作に『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004年)、『建築の東京』(みすず書房、2020年)、『様式とかたちから建築を考える』(菅野裕子との共著、平凡社、2022年)がある。

「2022年 『増補版 戦争と建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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