Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法

  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763138026

作品紹介・あらすじ

(編集中)

感想・レビュー・書評

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  • 問題 あなたは車を運転して時速100キロでAからBに向かい、帰りは時速50キロでBからAまで戻ってきた。あなたの往復の平均速度は、時速何キロだろうか?

    ふつう、「75キロ」って答えそうだけど、残念ながら間違いです。この問題は、「認知反射(=直観)」を正解だと思い込むべきでないことを端的に示している。

    本書は、間違った思い込みを避けるための考え方をわかりやすくまとめている。52章に短く分けて述べられているので、時間がなくても少しずつ読み進められる。
    生きていく上で必須の知識が詰まっているのでこれで1,700円は安いかな。「Think clearly」と合わせて読みたい。


    ・「幸福」を手に入れるのではなく「不幸」を避ける。
    思想や行動の誤りを排除すれば、よりよい思考や行動が自然にできる→ギリシャ人やローマ神などは「否定の道」と名付けた。

    ・どんな理由であっても、例え根拠がなくても、「理由」があれば人は安心する。理由は人間同士の潤滑剤である。

    ・血糖値が下がると、よい決断が出来なくなる。だから、偉い人の前でのプレゼンは朝一がよい。

    ・自分が「時間」と「労力」を費やしたものは、過大評価してしまう傾向がある。距離を置いて「結果」を見ること。

    ・初頭効果と親近効果があるため、何事においても途中が印象に残りづらい。

    ・採用面接では、相手の「発言」ではなく、「過去の実績」に注意を払う。

    ・自分自身の思考の異端者になること。なぜなら、自分の内面を見る目はあてにならないから。

    ・何もせず、数字だけで印象を良くすることはできてしまう(ウィル・ロジャース効果)。騙されないように気をつけること。

    ・スキルの錯覚が蔓延しているが、成功の決定的要因は「運」だ。

    ・「不確実さ」にどの程度耐えられるかは、生まれつきのアーモンド(扁桃体)のつくりによる。

    ・「起きていないこと」を考えることは難しい。「存在しないもの」は気づけない。(特徴肯定性効果)

    ・物事は、多くの要因が積み重なった結果として起きる。しかし、たった一つの原因だけを突き止めようとしがち。(単一原因の誤謬)

    ・思考することを怠ったり、未熟だったり、ものを知らなかったりすると、頭の中は不明瞭になる。そして不明瞭を覆い隠そうと、無駄話が長くなる。

    しかし、言葉にできない(うまく話せない)部分が全て重要でないわけではない、なぜなら…

    ・我々は、言葉にできる知識を極端に過大評価する傾向があるが、世界には言葉にできない知識も多く存在する。

    からである。そして、

    ・重要な知識は、言葉にし難いから、得てして本では得られず、実践を通して得られることが多い。
    読書ばかりしていても、自分のためにはならない…

  • 『Think Clearly』の作者の第2弾。
    今回も、人間がより賢い選択を出来るような内容となっている。心理学や筆者の経験則から、どのような選択が正しいのか、どのようなバイアスに人間は陥りがちなのかなどが52の項目に分かれている。
    自分も読んでいて、自分にもこんな一面があるのかという発見もあった。自分では良いと思っていてもそれは自分だけの独りよがりになってしまっているかも知れないと感じた。自分は不安症な一面があり選択肢が多くあればあるほど良いのだと考えがちなのだが、何かを決断するのには余計な選択肢・情報は不要であり、それを削ぐことによって精度の高い判断が可能であるとしている。
    私も情報を上手く取捨選択してより幸せになれる賢い生き方をしたいと思いました。

  • 人間が習性として犯しやすい過ち:バイアスの図鑑。

    52の項目が並べられています。

    それを52の錯誤といっています。

    中にはよく知られたものも多く納得感があります。

  • 賢く考えるには陥りがちな考え方の癖を変えないといけないことがわかった1冊
    普段陥っている偏った見方をどんどん指摘され、さらっとはわたしには読めませんでした。確かにこれを全部意識して行動できたらスマートになるだろうなと感じました。とはいえ、著者もできていなさそうです。。

    ●選択するときは「次善の選択肢」と必ず比較する
    いいもの見つけた!いいこと考えた!と飛びついていませんか?(わたしです)確かに時間はかかりますがここで次善の選択肢と検討したほうがより賢い選択ができますよね。

    ●確信を持っていることほど思い違いをしている可能性が高い
    仕事で「これで完璧だっ」と思って出した資料が全く受け入れられなかったことありませんか?自分も相手も同様の考えと無意識に思ってしまっているのです。完成前に方向性を確かめることは他の自己啓発本でも書かれています。

    ●好きと感じるものにはリスクは少なく、利益は大きく感じる
    思い当たりませんか?たとえば、好きな食べ物を選ぶときは「おいしい」という利益が「糖分のとりすぎ」などリスクを簡単に上回りますよね?笑(わたしです)その感覚が「好き」と「嫌い」の違いと思いましたが、そこで一旦立ち止まって「本当にリスクが少ないのか?」と考えられるって思慮深い人しかできないと感じました。

    ●本書はニュース断ちも提案しています。
    ニュースになるような派手なことばかりが大事なことではない。これは「NewsDiet」(感想かいています)で1冊の本になっています。気になったかたはぜひ読んでみてください!(ブクログ評価も4以上★感想執筆時点)わたしはこれを読んでからネットニュースを絶ち、TVを撤去しました笑

  • ◎幸福になる方法は人それぞれだけど、不幸になる方法は共通している。正解はないけど、不正解はある。といったアプローチから不幸になる方法を科学研究を元にまとめた本。時期によって響くパートが異なると思うので、ぜひまた読みたい。

  • はっとさせられる本。臨時収入があった時のお金の使い方、自分の意見をみんなも同様に持っていると思ってしまうこと、予定を詰め込み過ぎたり、楽観的な計画を立ててしまったり。かなり意識しないと心理的な習性で流されてしまう様々なこと。全部を意識していたら、それはそれで疲れそう。そういう傾向があるのが人間なんだなぁと思う。だからこそ、偉人は偉人なのだ。今の気分でなければ、もっと楽しめた本なのかもしれないなぁ。

  • 昨年「Think clearly」を読んで面白かったので今作も購入、スイスの作家ロルフ・ドベリが「思考の誤り」についての52パターンを解説した著書。最近はデータから解析した内容をもとに「世の中の思い込みをなくそう」的な書籍が多いのだが、本作は認知心理学や社会心理学をはじめとした学術研究に基づきまとめられている。実際に起こった事例を心理学見地から検証する内容なので、非常にわかりやすかった。

  • 何度も読み直したい本です。
    行動経済学との関連も強い。

  • 先日読んだThink clearlyが面白かったため続けて購入しました。本書は「間違った思い込み」を避けるための52の思考法が書かれています。

    その中で「考えすぎると上手く動けなくなる」については個人的に参考になりました。自分自身が考えすぎてしまう所があるため、公私共に後に後悔してしまう場面がありました。

    直感に頼る所と冷静に分析する所、双方のメリハリをつけて考えられるようになりたいと思いました。

  • 全部で52個の思考について書かれているが、一つ一つが短くて読みやすい。時間がなくても読み進めやすいと思う。
    全部が参考になるわけではないが、参考にしたいと思うものはいくつかあった。
    知っていれば少し生きやすくなるかも。

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著者プロフィール

作家、実業家。1966年、スイス生まれ。
スイス、ザンクトガレン大学卒業。スイス航空会社の子会社数社にて最高財務責任者、最高経営責任者を歴任の後、ビジネス書籍の要約を提供するオンライン・ライブラリー「getAbstract」を設立。香港、オーストラリア、イギリスおよび、長期にわたりアメリカに滞在。科学、芸術、経済における指導的立場にある人々のためのコミュニティー「WORLD.MINDS」を創設、理事を務める。35歳から執筆活動を始め、ドイツやスイスの主要紙にコラムを執筆。その他、世界の有力新聞、雑誌に寄稿。著書は40以上の言語に翻訳出版され、累計発行部数は300万部を超える。『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』(ともにサンマーク出版)は日本でもベストセラー。スイス、ベルン在住。

「2020年 『Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ロルフ・ドベリの作品

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