- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763013071
作品紹介・あらすじ
独自なスタイル「他人の自画像」までの道のり、画家生活の苦悩、発想の源、ユーモア、夢が一杯詰まった石田ワールドの道案内。
感想・レビュー・書評
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以前、遺作集を見たことがあって、なんともいたたまれない気持ちなったのですが、これはご本人の構想ノートも掲載されていて、石田氏の人となりやメッセージが少しわかりました。
好きか嫌いかで問われれば、大好きな作品ばかり。明るい気持ちにはなれないかもしれませんが、痛みを見ることで癒される何かがあるのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
石田さんの描く絵がどのように変化していったのかが分かって、よかった。見ていると、展覧会に行きたくなってしまう。代表作といわれている絵よりも、後期の、イメージにより重点を置いて描かれた奥行きのある絵の方が好き。なので早逝が本当に惜しまれる。全作品集も、高価だけどそのうち入手したいなあ。
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入賞した学生時代から亡くなる年まで、石田徹也氏の作品の変化を年を追って楽しめる作品集&構想ノート集。初期イメージ図やメモなど、1枚の絵を完成させるまでの過程も収録され、石田氏の頭の中を垣間見れる充実の内容になっている。
最初作品を見た時はとんでもない絵を見てしまったという感想だった。直視してはいけないような、全身がぞわっとするような、でもヒトゴトではないような、作者に対しては特に孤独感や悲壮感といったネガティブな印象を持っていた。しかし本書を読むと、石田氏が絵に込めた社会への前向きなメッセージを知ることとなり、絵に対する印象が和らいだ。
本書を手に取ることで、マイナスのイメージを払拭できて良かった。 -
300307121 723.1-イシ
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わたしにはどの作品にも石田氏の孤独感が深く表現されているように感じました。 強く印象に残った作品は『だんご虫の睡眠』、『飛べなくなった人』、『燃料補給のような食事』(この作品は特に若い世代の食生活の質の低下に警鐘を鳴らしているとも思えました。)、『捜索』、№95『無題』(大槻ケンヂ『猫を背負って町を出ろ!』の表紙原画で質感がなんとも言えずシュール)です。作風の変化がよくわかります。 わたしは2000年ころまでの作品が気に入りました。
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実はそれほど陰鬱さを描いていたわけではなく、むしろユーモアに近いものまで感じられます。
ラフスケッチと一緒に見ると分かりますね。
画家というよりイラストレーターに近い指向も見えるし、本当にラフスケッチを公開していただいて良かったです。
しかし、ユーモアや風刺がもっと本画に入っていく作風を見ていたかったものです。