「アンコンシャス・バイアス」マネジメント 最高のリーダーは自分を信じない
- かんき出版 (2019年5月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761274207
作品紹介・あらすじ
アンコンシャス・バイアス
=「無意識の偏見」「無意識の思い込み」「無意識の偏ったものの見方」
日本では2013年ごろから、ビジネス雑誌や新聞・テレビでも取り上げられるようになってきた。グーグルが、「アンコンシャス・バイアス」と名づけた社員教育活動を始めたことで一躍、有名になった言葉でもある。
なぜ、今、注目されているのか?
最大の理由は、組織の発展において、多様性が重要になってきているからだ。
たとえば、リーダーがメンバーに対して、
「彼女は2歳の子どもがいるから」→泊まりがけの出張は無理だな。
「彼は売れていないから」→何をやらせても、ダメに決まっている。
「プライベートを優先するタイプだから」→昇格が数年遅れても、問題ないだろう。
といったことを、勝手に決めつけている。
日常、職場でよく見聞きする光景ではないだろうか。
リーダーがメンバーの社歴や性別などで能力を決めつけてしまうことで、
同じようなレベルの仕事しか任せることができず、メンバーの成長機会が失われていく。結果として、組織としての成長がストップし、業績が上がらない。
リーダーの思い込みによる評価で、
メンバーのモチベーションが下がっていく。適正な評価が行われないことで、前向きになれず、やりがいを失い、新たな仕事に挑戦しようと思わなくなってしまう。
リーダーの自己防衛心で、
メンバーとの信頼関係が失われ、チーム内の心理的安全性が保たれない。互いに言いたいことが言えず、チームとしての一体感が失われ、組織が一丸となって取り組むことができなくなってしまう。
本書は、リーダーが身につけておきたい“必須知識”となった「アンコンシャス・バイアス」について、まずはどういうものかを知る、そして自分自身のバイアスに気づく方法、さらにはどのように対処していくか、メンバーみんなでバイアスに振り回されないチームになる方法を、事例をふんだんに交えながら解説する。
ダイバーシティ&インクルージョンの時代、まずは経営者や管理職をはじめとするリーダーから、自分自身の無意識の思い込みや、無意識の偏ったものの見方に気づき、意識して対処する--たったそれだけで、組織の未来は劇的に変わるのだ。
感想・レビュー・書評
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「リーダー」像が男性という思い込みが見え隠れするのが最大のツッコミどころ。バイアス種別など概況を押さえるにはちょうど良さげ。
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職場でありがちなアンコンシャス(認知)バイアスを列挙して簡単に概要説明してひと言アドバイスする薄っぺらな内容。アンコンシャス・バイアスから脱するには、まず知ることから始まるのでこの程度で良い気もするが関連書籍を数冊読んだ人にはオススメできません。
でも8章は実践してみようと思った。自分の言葉や態度で相手の表情や態度が変わった瞬間を逃さぬようにして、率直に「何か変なこと言いましたか?引っかかることありますか?」と尋ねられるとベスト。直後に考察メモを取って次の行動につなげていこう。
ただね、アンコンシャス・バイアスってのは「省エネ」に欠かせない機能でもある。こちらの思い込みを廃して全身「ダンボの耳(鬼滅の刃でいえば「全集中の呼吸」)」になって傾聴するのはかなりのエネルギーと時間を使う。だから大事な人、プロジェクトメンバー、ステークホルダーに限定することになるだろう。 -
無意識の思い込みの事例が並んでおり、自分にあてはまるものもあるかも、と意識に持ち上げられる点は良かった
アンコンシャスバイアスとは少しずれるが、
問題解決を建設的に進めていくための「問い」について、
「なぜ?」をあえて使わない方法は良いと思った
具体的には、「なぜこの問題が起きているのか」ではなく、
★「何が大切か」「どうしていこうか」と、未来に意識を向けると、出る答えも変わる
意識の置き所を、理想ではなく、
★「今」に目を向ける
百聞は”一験(ひとつの経験)”にしかず
┗新たな経験への挑戦にあたって、邪魔するバイアスは「失敗するかもしれない」という思い込み
┗★まずは、やってみよう
★“これまで”よりも”これから”を考えて、何が大切かの判断基準をもつ
以下自分用メモ
アンコンシャスバイアスの正体は、脳がストレスを回避するために無意識のうちに都合の良い解釈をする、「自己防衛心」によるもの
偏見がないか、偏ったものの見方をしていないか、意識することが大切
こういうものだと確信をもっていることから、まずは疑ってみよう
リーダーは特にメンバーの「不快」に目を向ける
「この仕事は誰のため?何のため?」という問いを忘れないことが大切
決めつけ、押しつけ、と感じるとメンバーは自己防衛心をどんどん強める
アンコンシャスバイアスは、「意外」と感じながら上書きされる
やらない決断をメンバーに伝えるのはリーダーの大切な仕事 -
アンコンシャス・バイアスという言葉を知らなかったのだが、アンガーマネージメントで言うところの「べき論」に近い概念かなと思えた。
生きてきた中で形成されている無意識のバイアスは山ほどあり、確かにそれが正解と思い込んで生きてきた節はある。
「これって自分のアンコンシャス・バイアスかも」という自身への問いは有効だと感じたので実践していきたい。 -
<2022年度男女共同参画推進センター推薦図書>
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB28386980 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50267274
本書は、リーダーが身につけておきたい“必須知識"となった「アンコンシャス・バイアス」について、自分自身のバイアスに気づく方法、さらにはどのように対処していくか事例をふんだんに交えながら解説する。
(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦)
※「2021年度薬学部推薦図書」でも取り上げられました。
本書は、リーダーが身につけておきたい“必須知識”となった「アンコンシャス・バイアス」について、まずはどういうものかを知ることが出来ます。そして自分自身のバイアスに気づく方法、さらにはどのように対処していくか、メンバーみんなでバイアスに振り回されないチームになる方法を、事例をふんだんに交えながら解説しています。 (生命融合科学分野 大塚正人先生推薦) -
アンコンシャスバイアスという言葉を初めて知った。
リーダーでなくても人とかかわる際、自分の意思決定の際に意識したいと思った。
「これってわたしのアイコンシャスバイアス?」
1日1冊のペースで本を読むYさんに頂いた本。
読まないままメルカリに出品したらすぐ売れたので発送前に急いで読んだ。
未読の本を読むために出品することも度々ある。 -
自分はあまり無意識の偏見はないと思っていたが、この本を読み、日常の自分の無意識の偏見に気づいた。
この本を読んで、相手の意見を聞くとき、納得できないとき、腹ただしくなるとき、それってアンコンシャスバイアス?っていうことを問いかけて考えるようになった。
時間が開くと忘れてしまうが、また数ヶ月後再度読み直したい本だと感じた。 -
バイアスは誰でもあると思うが、無意識というのが怖い。無意識のものを、意識レベルに上げるには、もしかしたら、これ、アンコン?と疑う心が重要。