夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現
- 金子書房 (2015年8月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760832613
感想・レビュー・書評
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結婚する前に出逢いたかった本
結婚すると色々ありますがこの本を読み返して、自身の至らなさを素直に感じる事ができます
読んで損は無いと思います詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夫婦・カップルだけの関係にとどまらず、人間関係を良好に築くためにどうすればいいかを、本質的に記載している本だった。
説明も分かりやすく、初学者でも理解しやすい言葉遣いだった。
人といい関係を築くためには、自分のことを受け入れ、相手とアサーティブに対話することが必要。簡単にアサーティブにな対話ができるとは思わないが、少しずつ、自分の改善するべき点を見つけ、人と良い人間関係を築いていきたい。
以下、気になった言葉
■パートナーの話を聴けないとき
・聴けないということをアサーティブに伝えることが大切。
「私は今いそがしいし疲れているから、あなたの話に集中できないと思う。だから、明日にしてほしんだけど」
→今すぐ話しを聴けない理由を明確に示し、一方で話を聴くつもりがあることを伝え、いつなら話を聞けそう見通しを伝える。 -
アサーティブなコミュニケーションとは
相手を肯定する
自分も肯定して気持ちを適切に表現する
(※本書の引用ではなく一般論としてです)
といった、スピリチュアルな定義もあります。が、
具体的に、
怒りにおけるアサーティブとは、
傷ついた、悲しいなどの一次感情を飛ばして怒りや恨みなどの二次感情を表現せずに、
一次感情を冷静に伝えて相手との折り合いをつけるべく提案をすること。
女性がやりがちな
嫌味を言って相手に気づかせようとする
わざとカマをかけて否定してもらいたい
拗ねる
というノンアサーティブアクションでは
男性もうんざりするでしょう
さらに女性はネガティブな方へ想像力を働かせてしまう。
でも意外と男性はそこまで考えてはいないようです。
だから伝えたいことがあるときは
感情任せに発言したり
行間を読ませるような言い方をせずに
建設的に提案をする
といった内容が具体例を交えて書かれています。
わたしはこれに加えて、
ネガティブ動詞を使わないでお願いする
ことを心がけています。
例)
帰る時間を言ってくれ「ない」と夕飯が作れ「ない」
↓
帰る時間を「教えてもらえたら」ちょうどいいタイミングで晩ごはんを準備「できる」
このようにお互いの利益になるような言い回しをすると相手の気分を害さずに相手の気持ちを引き出したり、思い通りに動かせたりするのでは。 -
親密な人との関係性に悩む人に読んでほしい本。自分がなんとなく感じていたことが、わかりやすく書いてあったのでよかった。独身時代に親密な関係を築く能力を身につけたい。
【印象に残った点】
・2人の関係性を築くポイント…ルール作りをする・お互いに不完全な人間と認識する・感情をシェアし合う…etc
・源家族の関係性に左右されることが多い…感情に対する恐怖・拒絶されることに対する恐怖(受け容れてもらえない)・コントロールに対する恐怖(自由を奪われるのではないか)
・感情と論理のすれちがいは起きがちで、それぞれの考え方を知り歩みよることが大切。また、2人の関係性であるため、三角関係関係は作らないこと(こども、親、浮気など)
・感情を表現するためには、自分自身を理解することが大切(自己理解・自己受容・自尊心)
・ABC理論…出来事から感情は引き出されるが、その間にはモノの考え方見方(belief)があり、引き起こす感情を左右している。
・Desc法…客観的な描写→自分の気持ちを表現する→改善策について提案する→選択する
・自分自身の感情であることを理解し受容する。
家族、恋人といった親密な関係になるほど、自分を表現することが怖く億劫になっていく自分を感じていた。特に、拒絶される恐怖、コントロールに対する恐怖が強いと思う。自分が何を感じどうしたいのか、感情を押し殺してる節は否めない。エクササイズがあったので、休日に時間をかけて実践したいと思う。 -
タイトルのまんまという感じ。
アサーションについては他で学んでいるので、私個人としては目新しいと感じることはあまりなかった。
ただ、関係が近しい人ほど期待や甘えが出てしまうものなので、近しい人ほど意識しないとアサーティブでいられないとあらためて感じた。
わかりやすい言葉で書かれており、エクササイズもあるため実践もしやすいかと思う。
傷つく権利、自己主張しない権利など、伝えること以外にも言及していたのがよかった。
印象に残った言葉
・夫婦が離婚を考えているとき、本当に別れるべきなのはパートナーではなくて、心の中に生き続けている親であることがしばしばある
→アメリカの家族療法家の言葉。親の影響は大きく、ここが当てはまる人は多そうに感じた。
・自分の中にしみついているある種の「クセ」から自由になるのはたとえ幸福になることであったとしても、それほど簡単なことではないのかもしれません。
→クセから脱却できなくても、それが簡単ではないと思えたら良いのではないかと思う言葉。 -
とても勉強になった。
夫婦やカップルが上手くいかない問題は、多かれ少なかれ本書のどれかに分類されると思う。
とりわけ自分は問題解決型に傾向しがちなきらいがありそうなので、気をつけたい。
100%理想の相手というのは存在しない以上、本書にあるアサーティブなコミュニケーションにより、歩み寄りを探ることが重要だと思った。 -
親密さとは、価値観、趣味が似ていることではない。「察してほしい」では相手と豊かな関係を築くことはできない
【感想】
大学教授がカップル間のアサーションについて語った論。平和に問題を解決してくためのフレームをいくつか提供してくれていて、勉強になる。「アイ・メッセージ」「ABC法」「DESC法」など。大切なのは、穏やかに、しかしはっきりと、自分の気持と意思を相手に伝えること。勝手に相手の気持ちや価値観を推し量り、評価を下さないこと。相手の価値観は尊重しつつも、自分の考えていることを相手に伝える努力を惜しまないコト。
【本書を読みながら気になった記述・コト】
■パートナーの魅力は不満と裏表の関係にある
・完璧な人がいない、というのはこういうこと。魅力の側面が不満と感じる瞬間も必ず訪れるはず
■カップル・セラピーでは、夫婦は基本的に自分と同じくらいの心理的成熟度の人をパートナーに選ぶとされる
→なんか分かる。経験上、そうなっている気がする。
■長年にわたって関係が良好な夫婦の多くは、互いのギブアンドテイクを認識しており、そのバランスが取れている
■>>相手のその人らしさを承認できるとは「相手を変えたり説得したり直したりという要求を抱かずに、自分と異なる考えや信念を持った他者と情緒的な関係を持てること」
■>>アサーションとは「自分も相手も大切にする自己表現」
【本のエッセンスを抽象化すると】
穏やかに、はっきりと、素直に伝えあおう -
パートナーと喧嘩したり、うまくいかないと感じるときに再読したい本!この世の全夫婦が読むべき