- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760138036
感想・レビュー・書評
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自分が歌いたい「歌」がない
マスコミから流れてくる「歌」は
消費される「歌」であり
自分たちの「歌」ではない
ならば
自分たちの「歌」は
自分たちで創っていくしかない
そんな「歌うたい」の友だちが
増えていった数十年前から
「地方」を意識するようになっていった
そのころに
出逢った 興味深い書き手のお一人が
赤坂憲雄 だった
当たり前のことであるが
その土地で暮らすということは
その土地ならではの考え方
その土地ならではの食べもの
その土地ならではの祭り方
その土地ならではの在り方
を抜きにしては
暮らしていくことは できない
十人十色 どころか
百人百色、千人千色
の「暮らし」がそこに産まれる
全てに優劣はなく
全ては平等である
当たり前のことを書いておらるのだが
改めて読むと やはり 新鮮である -
「はじめは講演集として編むつもりだった」と後書きにあったが、語りを聞くようなおだやかな文体で読みやすい。
よく巷で使われる"日本の"伝統という言葉に無理矢理統一化され排除されるイメージと違和感があり「東北学」のひとの本を読んでみようと手に取った最初の1冊。違和感への答えも「いくつもの日本」「多様性」「開く」「中心の複数化」という言葉からの未来への示唆もあり興味深かった。
この本が震災前の2010年出版だという事に胸が痛む。 -
地域学を提唱してきた民俗学におけるフィールドワーク第一人者赤坂憲雄の著作。日本列島を一つと見なしてきたこれまでの観念を解き放ち、いくつもの日本があることを思索するための冒険は続いている。
示唆に富んだ作品。 -
「おれは河童を見たことがある。若いころのことだ。夕方だったよ。」
魅力的な導入部にひかれてよみましたが、
それ以上に中身はおもしろかったです。
ぜひ、民俗学を志す人以外にも。
【熊本大学】ペン-ネーム:169
☆この本は熊本大学附属図書館中央館にあります。
請求記号 380.1 A,32