よくわかる学級ファシリテーション②―子どもホワイトボード・ミーティング編― (信頼ベースのクラスをつくる)

  • 解放出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759221480

作品紹介・あらすじ

子どもも教師も幸せな教室づくりをめざすために、教師が子ども達を信頼して力を引き出し、共に最高のクラスをつくりたい。ホワイトボード・ミーティングは授業にも学級活動にも活かせる万能ツール。子ども達自身がファシリテーターとなり、聴き合い、話し合い、可視化するホワイトボード・ミーティングの活用で教室も授業も変わる。イラスト・写真を多用し、学級経営に効果的なファシリテーション力の技を多くの事例で紹介。教師も子どもも具体的に学べる好評既刊の続編

感想・レビュー・書評

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  • よくわかる学級ファシリテーション①と同じく、
    読めば読むほど学級担任をしたくなってくる1冊。

    教員を志すころに抱いていた「こんな学級をつくりたい!」
    という思いをそのまま反映しているのが「学級ファシリテーション」による学級づくり。

    騙されたと思ってそのまま実践してみて!
    とお薦めの学級づくりの手法だと思う。

  • お掃除の仕方リスト作って引き継ぐ
    机の横にオープンクエスチョンの紙かける
    振り返りで「今どんなことがあった」
    いいグループに見本になってもらう。金魚鉢

  • 子供の発達段階に合わせたホワイトボードミーティングのステップが実践にすぐ汎用できるように説明されている。

  • ファシリテーションは技術。修行あるのみです。日々、自分自身もファシリテーターであること、良い聴き手であることを人との関わりの中で意識していこうと思います。

    ホワイトボードミーティングのおさらいのつもりでさっと通読しました。
    ホワイトボードミーティング初心者はまず他の関連の本がいいかもしれません。
    よくわかる学級ファシリテーション①と③もことあるごとに読み直して、自分の立ち位置を再確認するのにオススメの本です。

  • 「概念理解を社会的に構成するツールとしての探究型学習への応用」

    このミーティングは、ホワイトボードを小グループで使い、発散-収束-活用のフェーズをたどる。

    1 発散
    「何でも書いて、そんなエピソード何かある?」という感じ。

    「わたし」や改善の必要に迫られている「掃除の時間」などのキーワードをマインドマップの真ん中に書き、4本の枝を伸ばすことから始まる。
    ここで「ーと言うと?」というオープンクエスチョンに対してグループから出たことをそれぞれに書いたものが、第二階層になり、そこから更に「それってどんな感じ?」、「例えば?」と進んで第三階層。最後に「もう少し詳しく教えて」、「具体的なエピソードは?」で第4階層まで進む。

    話し合いは、第3階層やこの第4階層ですると、周りが意見を言いやすくなり、話し合いがかみ合ってくると述べられている。

    マインドマップに似た形での書き方は慣れるまでの補助線みたいな扱いで、次第に使わなくなる。

    Q)抽象的なレベルでは、自分との関わりは見出しにくいということだろうか?

    Q)この「発散」を小グループですることの意義は経験的には実感があるが、理論的にはどういうことであろう?「共同想起?」というだけでない点があると考えたい。

    2 収束
    「いろいろ出て盛り上がったけど、みんなが納得できるのはどれとどれ?」

    抽象的な言葉から各人の具体エピソードに降りて、教員から出されるポイントや視点で具体を選り分けして、集約する。例えば、今行っているある活動について、やっていること、うまくいっていること、残念なことを発散した時には、「この後も、続けたいこと、これからやりたいことを3つ選ぶ」というようなゴールに向けての合意による取捨選択とそれによってなされる集約の視点が与えられる。

    Q)個人的には、ここにこれまでのマインドマップ作りを超える鍵があるように感じる。書かれている範囲では、次の「活用」での具体的な行動計画を考えるための準備段階として描かれているようにも読める。理論的にはどのような意義があると考えているのか?

    C&Q)このヴィゴツキーの言う「複合」を思い起こさせる概念形成のような過程に積極的な意味付けをしたい。
    そして、探究型の概念理解の過程になぞらえるとすれば、ここで選択して、次の活用でその具体的な計画を立てるということは、どういう意味を持つのだろうか?
    探究では、その成功は児童が学びの結果自発的に起こすアクションの有無によって測れると言われている。
    ホワイトボードミーティングによって概念理解が構成されて、それを元にした行動計画を立てるという過程は、探究型の学びへの一致を感じさせる。

    3 活用
    「それで、僕たち何するの?」
    収束で選んだものを実際に行動に移すときの計画や役割分担をする。

    全体を通して、一番興味を持ったのが、社会科で「どうして江戸幕府は長く続いたのか」という問いに答えるために、「江戸幕府」を真ん中に置き、発散をしていた例だった。
    第二階層に「鎖国」、「武家諸法度」など日本史のキーワードが4つ並び、それぞれについて、例えば、「長崎」や「参勤交代」などの具体的なことからが3-4つ書かれる。この階層でよくしらなかったところが探るべきところとしてピックアップされて、調べ学習に移るという道筋が描かれていた。
    この収束の段階で、キーコンセプトを通して関連するものをピックアップする、そして、ピックアップしたもの関して不思議に思うことを問いとして立てるというようんことをしたら、どうなるのであろう?


    他にも、探究のプロセスのいろんなフェーズで使えるのではないか。
    例えば、はじめに既に持っている知識を確認し、問いを立てるTuning in。学んだことを整理するSorting out。アクションを起こす時の計画立案とその実行後のリフレクション。
    これらを教員対20-30の児童でするのではなく、ファシリテーターとして児童が互いに動き進めていくことが可能になる。

    ぜひ試したい。

  • 方法と思想。この二つがないと意味がない。全編方法と実践の提示だが、1巻とこの巻の後半に思想というか考え方がある。そこは念入りに読みたい。
    わかりやすいが実践して読み返さなくては自分のものにならない。やるとつっかかる。でも、すぐにあきらめない。「愚直に」と著者も言っているとおり、愚直に繰り返すことが学級内での信頼を育む。
    聴き合う関係。参加。自治の方へ。と向かう具体的な本だ。

  • すぐに実践できる、分かりやすいノウハウ。
    それでも、手放さず確かめながら主役の子どもたちとトライしていきたい。
    やってみよう!ホワイトボード・ミーティング!

  • ホワイトボードミーティングを実践したいと思い購入。使い方を検討しているところです。ホワイトボードを使うことで授業の構成も工夫できそう。

  • こ、これは示唆に富む実践だ。WBMを実践してみよう。

  • 再読です。

    ①ゴリさん、ちょんさんは、しっかりとしたスモールステップを大切にして、段階を得て子どもたちがファシリテーターになる道筋を示していることを感じた。様々な練習の先に、企画作りやトラブルの解決、そして行事の振り返りができるようになるということがある。
     WBMは学級の中に自然と使う機会が訪れるので、子どもたちが身につけるように自分もスモールステップを踏んでいこうと思う。

    ②WBMはスキルであるという考え。スキルだからこそ何度も繰り返して子どもたちが楽しく学べるようにしていくことが大切。オープンクエスチョン検定シートはラミネートして机の横にかけておくなど、日常化しやすいような工夫がたくさん載ってた!

    ③授業への活用も…
     社会の調べ学習の前に発散をしておいてから行うなど、なるほど!と感じた。ここはもっと詳しく聞いてみたいなぁ。

     自分は年度当初に講座を受けたけど、「何度も繰り返す」ってとこができていないし、子どもたちへの浸透も中途半端だった…と痛感。来年度は、しっかりと取り組んでみたい。ただし実践を広げすぎたという今回の反省があるので、何に限定するかは考えた上でだけど…。

     何度も読み込んで実践していきたい素敵な一冊です!

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著者プロフィール

1970年、北海道生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。埼玉県の公立小学校教諭として、4校で22年間勤め、学習者中心の授業・学級・学校づくりに取り組む。2008年度埼玉県優秀教員表彰。2015年に退職後、東京学芸大学大学院教育学研究科教育実践創成講座准教授に就任。学級経営、カリキュラムデザイン等の授業を通じて、教員養成、現職教員の再教育に取り組んだ。2018年3月に退職し、一般社団法人軽井沢風越学園設立準備財団副理事長に就任。2020年4月に幼小中混在校の軽井沢風越学園の開校を目指している。教師教育学会所属。大3、高1、小5の3児の父(2018年現在)。
主な著作に、『せんせいのつくり方――“これでいいのかな”と考え始めたわたしへ」(旬報社、2014年)(共著)、『最高のチームになる! クラスづくりの極意』(農文協、2011年)、『最高のクラスのつくり方』(小学館、2010年)他多数。

「2019年 『クリエイティブ・ラーニング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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