- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758443999
作品紹介・あらすじ
癒し系女性検事・黒木二千花、登場! ゆったりめのワンピースに、ふわふわと波打つ長い髪。
笑顔を絶やさず被疑者に向かい合う彼女には、元検事だった父の影響からか絶対に悪を赦さないという強い信念があった。
その彼女が担当する殺人事件の被疑者は、かつて二千花の父が起訴を見送った男だった。
その男は今度も無罪なのか、それとも……。法廷ミステリーの旗手として注目を集める著者による新たなる検事小説。
感想・レビュー・書評
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大門剛明『罪人に手向ける花』ハルキ文庫。
23年前の事件と現在の事件とが交錯する検察ミステリー小説。
最初は検察事務官の立原愁一を主人公にした小説かと思ったのだが、何と途中から登場したゆるふわ癒し系女性検事の黒木二千花が主人公に取って代わった。さらには黒木二千花が立原がかつて世話になった検事の本宮の娘というのだから、さらに驚くばかりだった。そして何よりも、事件の真相が全て明らかにされた時の驚きと面白さは、ここ数年に読んだミステリーの中でもピカイチだった。
23年前に殺人事件の容疑者となった加勢高志は弁護士の古沢の手腕により検事の本宮と検察事務官の立原の努力も虚しく不起訴となる。それから23年後、再び別な殺人事件で容疑者となった加勢高志。そんな加勢高志を弁護するのは息子の加勢涼真。検事の黒木二千花は事件の真相を暴くことが出来るのか。タイトルの『罪人に手向ける花』の意味は……
本体価格720円
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癒し系女性検事・黒木二千花。
見た目はゆるふわでも、その深根は元検事であった父親の、決して悪を許さないと言う信念が生きていた。
担当した被疑者は、かつて父が起訴を見送った男であった。果たして、今度も男は無罪なのか?
最後の真実は、驚きの展開です。そう来たか〜
全く予想出来ませんでした。
タイトルの『罪人』とは、そう言う意味なんですね。
【追記】
表紙のデザインがスッキリして、綺麗ですね。
まるで、女性誌のようです。 -
あらすじに「癒し系女性検事・黒木二千花、登場!」とあるのですが、主人公が誰なのか分からなくなるほど、登場人物たちがしっかり印象付けられていて、色々な人に感情移入してしまった。
25年前の事件と、現在の殺人事件。
それに関わる検事、事務官、容疑者、弁護士、それぞれの思いを想像しながら、ミステリーを満喫できる、とても良い作品だと思う。
この作品のスピンオフ的でもいいので、続編を描いてほしい。
そして、ドラマにするなら癒し系女性検事は誰が良いか、くせ者の弁護士は、など考えるのも楽しめた。
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まさかの展開で面白かったです。
公判終盤にアリバイ証人が現れる、そんな裁判を是非傍聴してみたいです! -
法廷ミステリ。絶対に悪を赦さないという強い信念を持つ検事・黒木二千花。23年前、父(検事)が不起訴とした殺人事件の被疑者がまた殺人事件で逮捕された。23年前の事件も本当に罪はなかったのか。裁判は二転三転、証拠の仕掛けは分かるのだけれど、真実はどこにあるのか、全てが嘘なのか。
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読みやすいし、展開も早い。
どんでん返しもあり、面白かった。
検察、弁護士の視点もうまく表現できていると思う。 -
最後の謎が明らかになった時、ちょっとガクッと来るのは否めない。
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小説を読んでると、正義って何だろうという疑問が浮かびます。
本作は癒し系の美しい検事が主人公ですし、とてもスピーディーに話が進むしで本当に油断してました。
え、、そうだったの、まさしく絶句です。
面白かったです。 -
23年前本宮検事が起訴できなかった容疑者が、殺人容疑で逮捕される。取り調べる検事は長い髪のふわふわ癒し系の黒木二千花。古沢弁護士はどんな手段を使っても正義とは勝つことだと、信じられない証人を立て無罪とする。正義と不正義、弁護側と検察が葛藤する。とんでもない事件の真相と結末を向かえる。本宮元検事の不正義でなかったと考える行為とその執念、実は本宮の娘の二千花の決断と追及にじーんとし、やるせない真相だった。二千花は「精一杯やるけど、頑張りません」と言うが、厳しく熱い正義を内に秘めた敏腕検事ぶりが面白かった。
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大門剛明さん,好きやわ〜〜
検察官とか裁判官とかが出てくる小説が好きで
よく読んでるけど,大門さんはドンピシャで面白い。
今回は最初あれ?★2ぐらいかなぁと思ってたのに
最後の最後で裏切られた。
思わず声が出たもん。
これはシリーズ化されそう〜
映像化もありえるなぁ
二千花は誰がいいかなぁ〜
癒し系だけど芯がしっかりしてる人……