- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439725
作品紹介・あらすじ
阿波国の戦国武将・三好元長は、将軍家の血筋に連なる足利義維、三好家の主君筋に当たる細川六郎とともに、戦のない世を作ろうと誓いを立てた。元長は類い稀なる才を活かし、時の政権に代わる堺公方府の樹立に貢献した。畿内支配体制を確立すべく活躍をみせたが、その後、主君・六郎との対立の末に壮絶な人生を歩むことになる-。大いなる野望の先に、男がみた夢とは!?第十九回中山義秀文学賞受賞作家が、悲運の武将・三好元長を描いた渾身の戦国史小説、遂に文庫化!
感想・レビュー・書評
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天下を平定し、日の本を民が安んじて暮らせる国にする。
将軍家の足利義維、主君筋の細川六郎とともに、この志の実現を目指した、阿波国の戦国武将・三好元長をえがく。
裏切り寝返りの連続で、ごちゃごちゃしがちな話だけれど、メインの3人、対立していく柳本と神五郎など、主要な人物がしっかり描かれていたので、読みやすかった。
理想に燃えた3人がすがすがしかったからこそ、後半はせつない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三好元長の小説。理想だけでは、新しい世は作れない。そして、油断大敵。侮ってはいけない。人生は有限なのだから。
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素敵な人物を知れる作品でした。
→https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12156284082.html -
三好長慶の父「元長」かっこいい。
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織田信長が登場する二世代くらい前の時代ですね。応仁の乱から織田信長登場までの100年くらいはあまり馴染みのない時代だからか、キャラが立ってくるまでに時間がかかった。
しかし、後半は一気に読ませる。
ホント血で血を洗うろくでもない時代。人間の嫉妬というのは恐ろしいものよ…。まあ、史実とはだいぶ異なっていると思いますが、読ませる物語に仕上がっています。 -
天野さんの作品は、堅苦しくなくて、かつ登場人物たち、ひとりひとりに心が込もっていて好きだが、今回ばかりは複雑な戦国の夜明けと呼べる室町末期を描くのはハードルが高かったかも知れない。一回読んだだけでは話が理解出来ない。主人公の三好元長をはじめ、一般的に有名な人物が殆ど出てこない本作は上級者向けかも。
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実は気の進まない室町末期というか、戦国時代直前あたりの名前の似た足利将軍や、豪族レベルの武将達がわさわさ出てきて、ゴチャゴチャ勝ったり負けたり騙したり騙されたりするパターンのやつ。わかっちゃいたけど、作者に期待して読んでみた。つまらなくはないし、前半、中盤までそれなりに興味を持って読めたけど、やっぱり最後は息切れしてしまった。作者は悪くない。室町がいけない。