未来へ・・・・・・

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 201
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (565ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412476

作品紹介・あらすじ

20年前、母になった私(若葉)は、ふたりの子供と優しい夫に囲まれて、いつまでも幸せな日々が続くとおもっていた。けれど1996年の夏、ある事故が起こってしまう。そして2012年1月、成人式を迎えた"ひとり娘"の菜苗から、旦那と私は思わぬお願い事を告げられた。「かなちゃんのお仏壇を、だして」-覚えていたのか、菜苗!あの日から、いままで家庭内で触れずに過ごしてきた菜苗の双子の姉・香苗の存在を…この日をきっかけに、母と娘の不思議な日々が幕を開ける。双子姉妹と母親の愛あふれる感動長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 成人式を迎えた娘のお願いで5才の時に事故で亡くなった双子の姉の仏壇を出してから事故の年の夢を詳細に見るようになった母。その理由は事故を回避して失った娘が取り戻せるから?と思いついた時から彼女の奮闘が始まり、娘も巻き込まれ…。過去改変というSF的なネタに対して地に足が着きすぎてる奮闘振り。過去の自分や周りに事故を信じさせる方法とか。野球の勝敗絶妙。親子の無償の愛情も底に流れた話なので結構深刻なのに新井さん独自の一人称がはまったら軽々読める。ただ娘パートの文章が大分辛かった。実際こんな喋り方の女の子いたら睨む多分。

  • 待望の新井素子新刊、しかもSF!

    んん?となって、くすっとなって、最後ぶわっ!となる!
    とゆー、イッツ・ア
    ・スペクタクル・ファンタジー・ママ・ワールド!!
    って、なんのこっちゃ??
    もう読んでくださいとしか言えない。多分これ以上書くと、ネタバレになっちゃうのー。のー。だから、駄目駄目だー!
    です•̀.̫•́✧
    坂井さん、男前です!彼女にとても似た人、ママ友にいますよw

    作中で主人公と坂井さんが子供達の頭ワシャワシャする場面があって、思わず横にいた息子の頭ワシャワシャしたんですが、さすが小六。イマイチな感触…昔ワシャワシャの好きだった息子も「なんか、微妙…」と。
    子供が大人になるほど、せつないママ心…(´;ω;`)

    でも、これ間違いなく今年のベストです!

  • 解決策が確定しないままバス乗る?! ってなったけどそのまま読まされたのでめちゃくちゃテクニカルだなと思った。まあ普通に考えてバスに乗る前に考えてた案はなんらかのハプニングで潰れてほかの案でやる! みたいな展開になりがちだし、賢いキャラがいないから出たとこ勝負でも失望しないしで上手い
    ななかのキャラ痛くね? これツッコミいれなくていいの? と思ったけど、これもそのまま読まされた。上手い。

  • 新井さんらしい文体。会話口調、独り言一人称みたいな感じで進んでいくのが読みづらかった。これが持ち味ではあるのだけど、主人公である若菜と、娘で双子の妹、菜苗の会話の全てがくどい印象。双子の姉、香苗は幼稚園の時事故で亡くなる。封印していた香苗の仏壇を出したことから、若菜が事故の起きた1996年の若菜と通信できるようになり、事故を回避しようとする話。パラレルワールドみたいな、タイムスリップみたいな話で、ストーリーとしては面白いけど、リアル感に欠け、途中で投げ出したくなった。新井素子さん大好きなのだけど、歳かなあ?会話の繰り返しがしんどい。ドラマにしてらきっと面白いのでは?

  • SF

  • 何がスゲーって、新井素子、50歳超えても、ブレずに新井素子やってる。
    甲本ヒロトやダウンタウン、現役を長く張ってる連中って、例え丸くならずに突っ走っててもそれなりに渋みが増したり、こなれてきたり、それがまた味わいになってカッチョ良かったりするんだが。

    新井素子はそのまま新井素子で小説書いている。味わいに「年輪」が少なすぎ(全くないわけではないにせよ)、登場人物のセリフはむしろ新井節に磨きがかかってるように思える。
    随分長いこと新井節に触れてなかったので、最初は戸惑ったが、感を取り戻してからはリズムに乗って一気読み。しかしアラフィフのおっさんが新井節をリズムよく読むキショさときたら…

    内容は歴史改編の市井人情ものといった感じ、ぬいぐるみが暗躍する系の黒い新井素子ではなく、ほんわか素子姫(エエのかこの呼称)系です。オチもほんわかです。ストーリーは置きにきてるけど、文章が超変化球。クセがキツいので万人にはお勧めできかねますが、素子節好きは読んでみて下さい。あと「けものフレンズ」好きな人も(笑

  • すごく久しぶりに新井素子さんの作品を読んだ。
    元々文体にものすごく特徴のある作家さんだったとは思うけど、それがさらに進化していて、とにかく読みづらく、「この描写必要だった?」と思うような描写が頻出して、一人称の主人公さえ「今はそういう話をしているんじゃなくて!」とか言い出す始末で話が進まず、何度も中断しつつやっと読み終えた。
    疲れた。

  • 飛ばし読み良いのかなぁ〜
    なーんだ次はないなぁ

  • 中学生くらいのころ、夢中になって読んでいた新井素子さんの小説。久しぶりに読んだところ、あまりにも読みにくい。懐かしい文体だけど、受け入れられなくなっている自分に驚いた。読み進むのが辛いくらいだったけれど、それでも読んでいくうちに引き込まれるように読了。ああ、こういう世界を描く作家さんだったなと懐かしく思う。母と娘がのめり込んで行く状況に父はまったく関わってこないわけだけれど、最後に母がそれを「酷い人ではない、莫迦なだけ」と娘に言う。すごく腑に落ちる一言だった。

  • キャラクターや語り口調にもの凄く特徴の有る作家さんで学生の頃はそれが好きだったのに、この年になると色々キツイなぁって感じもしてしまう

    何とかなのー。のー。 うーみゅ。とか言ってる二十歳の女子大生を(ラストその口調に意味が有ると判っても)受け入れられるかどうかとか

    一つの会話のオチが見えているのに、長々とボケる所とかも読み飛ばしてしまいそうになるので、ストーリーがどうとかよりも、もうこの方の作風がダメなのかも知れない

    ラストに行く迄かなりの苦労が有って、過去の自分達は悲壮な決意もして
    さあ最後はどんな犠牲を払って未来を変えるのか?と思ったらえらいあっさり大団円になったので拍子抜け

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新井素子の作品

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