WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する

制作 : 大竹 文雄(解説) 
  • NTT出版
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本棚登録 : 591
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757123595

作品紹介・あらすじ

各国の男女格差を測る「世界ジェンダーギャップ指数」を見ると、日本は144か国中114位。先進国では異例の低さだ。女性の社会進出は進んだが、男女の賃金格差、男性の長時間労働など、性別による格差は根強い。では、こうした問題はどうすれば解消できるのか。本書では、ハーバードで人気の行動経済学者が今注目の「行動デザイン」の手法を駆使し、エビデンスに基づく解決策を提示した話題作。有効かつ透明性の高い採用・昇進方法とは? ダイバーシティ研修には意味がない? 日本でも急ピッチで進む「働き方改革」や「女性活躍推進」にも使えるヒントが満載。

感想・レビュー・書評

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  • 【新着図書ピックアップ!】「ダイバーシティ」とか、「働き方改革」とか、働く上での男女格差や性差については、議論されていることだけど、この本ではジェンダー・バイアスを踏まえて、性差による働く上での不平等を解決する方法を行動経済学によって導いていく。公共政策学メジャーのアナタ、是非!

    [New Book!] You will find this book makes you think gender bias and equality.Translation of Iris Bonnet "What Works:Gender equality by Design"

  • 物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
    東大OPACには登録されていません。

    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

  • こちらも社会学者・小説家の鈴木涼美先生おすすめ本。
    涼美先生のおすすめの他の社会学系の本はどれも難しくってページをめくる作業になってしまっていたけど(恥)この本はなんとか踏ん張れた。

  • 2022I248 366.38 /B
    配架書架:A4(立志関連図書)

  • ナッジによるダイバーシティ促進をテーマとしている.カーネマンら『ファスト&スロー』やバナジーら『貧乏人の経済学』と同じ話題が目に付いたが,主に性別間の問題に着目して集められてはいる.一方で,全てが性別間の問題だけでなく,それ以外の話題の割合もかなりある.

    ナッジをテーマに掲げているが,データではアファーマティブ・アクションやクオータ制の方が現実には有効な印象を受けた.10章の有効なクオータ制導入についてのさまざまなエビデンスは特に興味深かった.

    データに基づく施策を強く推しているが,自身の考えとデータが合わなければ支持しない場合や,エビデンスのない主張も見られた.例えば,STEM系の人材が少ない問題は大学入学以前の社会に原因があるとするエビデンスを示しつつ,大学・IT企業に問題があるとする自身の考えを示していた.この点は残念だと思ったので★を一つ差し引く.

  • バイアスなんてちょっとやそっとで無くならないから、個人の意識を変えるための研修なんてしてないで、行動経済学に基づいたアプローチで誘導しようという話

  • データ・実験・標識。
    行動デザインでジェンダー問題を乗り越える。
    女性に発言の機会を促すは絶対に組織の中で行動する場合はやったほうがよい。
    リスクの考えで、女性はわからない、という選択肢を持っているが、
    男性はあてずっぽうでも動ける違いはありそうだ。
    あとロールモデルのありようで職種選びにかかわる問題がプログラマーを想像するとよくわかる。
    支援が必要だろう。
    さまざまなバイアス乗り越えるには、標識の可能性に注目する必要があることがよくわかる。
    ジェンダー問題を行動で対策するのに必須な科学的アプローチ。

  • 採用面接の方法が役立ちそう。

  • 展示テーマ:ジェンダーギャップ

  • 埋められないほどのバイアスがあるなら、バイアスが作用しないような環境・プロセスをデザインしてみよう。
    という主旨の本。ジェンダーの平等は経済的に好影響を及ぼすことが多くの研究で明らかになっているそう。ただ、まだまだ本書を読んでいるとアメリカでも嫌になるくらいのジェンダーに係る事例があるようだ。
    行動経済学的に見ていくと、我々は多くのバイアスを無意識に有しているし、人間は思っているよりも合理的な判断ができていないことも示されている。
    一つ一つのプロセスでやっているデザインの事例は非常に地味なのだけれど、逆にいうとそのようなプロセスの細々したところに人が作る以上、依然として無意識のバイアスが潜んでいるということなんだと思う。
    行動経済学。翻訳されている本はだいぶ読んだけれど、色々と自分の日々の生活でも思い当たることもあるし、今の自分の仕事にも応用できることなので、非常に勉強になる。

    ただ、本当はジェンダーのような問題は、本来、個々・社会の倫理観の醸成でこそ、解決していってほしいものではあるけれども。
    あと、洋書ビジネス書のスタイルなのかも知れないけれど、こういうビジネス書の類はなぜかダラダラと事例を盛り込んでいく内容で正直面白さをだいぶ台無しにしている。もう少し構成を考えて欲しい。

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著者プロフィール

ハーバード大学ケネディ行政学大学院教授。行動経済学者。専門は、組織や社会におけるジェンダー・異文化間の不平等を解消するための意思決定と行動デザイン。ハーバード大学ケネディ行政学大学院学部長、同大学院内の研究センター「女性と公共政策プログラム」所長も務める。
本書は「女性と公共政策プログラム」の10年間の研究成果であり、Financial Times ほか各紙で絶賛されたほか、ジェンダー・バイアス解消のためにエビデンスに基づく解決策を示した書として Forbes、Financial Times、LinkedIn、Washington Postが選ぶトップブックリストに選出されている。二児の母。

「2018年 『WORK DESIGN(ワークデザイン)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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