- Amazon.co.jp ・本 (720ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750516165
作品紹介・あらすじ
「PEANUTS」を何倍も楽しむための必読書!
世界中で愛される漫画を終生描き続け、桁違いの成功を収める一方で、常に劣等感に苛まれていた天才漫画家。
その生涯を、手紙やメモなどを含む秘蔵資料と親族・関係者への取材により描き出す。
作者の人生と重ね合わせることで漫画の隠された意味を解き明かし、アメリカで大きな話題を巻き起こした決定的評伝!
「私の漫画を毎日読んでいる人なら、私のことがわかるはずです。私がどういう人間か正確に知っていますよ。」
――チャールズ・モンロー・シュルツ
「シュルツが他界した後だからこそ、デイヴィッド・マイケリスはシュルツ家が所蔵していた膨大な資料の山のなかに分け入り、図らずもその「暗」の部分を掘り下げていくことができた。そうした「陰翳」の部分を明らかにすることで、マイケリスは『ピーナッツ』がこれまでの漫画とは違う光りを放つ作品であることを証明している。」 (訳者あとがきより)
感想・レビュー・書評
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PEANUTSを描いた人ってどんな人?人間味あふれるキャラクターたちが登場する永遠の定番漫画を描いた彼の、作品と対照的な人生とは…
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この本はピーナッツの生みの親であるチャールズ・M・シュルツの生涯にわたる評伝である。その量は686ページにわたり、2段組みで書かれています。読むのがちょっと大変ですが、古屋美登里さんの訳がとてもわかりやすく、どんどん読み進めることができます。とてもお勧めできる本になっていますので、よかったらどうぞぜひお買い求め頂き、お読みになって下さい。
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とても分厚いのに、飛ばすことなく時間をかけて、頑張って読めてしまうぐらい、詳細な伝記。
展覧会の図録や雑誌の特集では触れられて来なかった両親や親族のことから、ごく幼い頃からのシュルツが念入りに調べられている。丸裸と言ってもいい。
ところどころ、ヒントとなる漫画もあり、
スヌーピーを読んで難解だった話やどこか含みのありそうな話に一歩ずつ近づけそうな予感。
同じタイトルの漫画を新聞連載で50年以上続けることってものすごくご苦労だと思うのだけれど、シュルツはむしろそれが一番安心できる仕事の仕方だったんだとわかる。大変なのは大変だとしても。
それにしても今でも思い出せる。
ピーナッツの最終回をインターネットで見つけた当時の衝撃を。いつものかっこいいシュルツのサインが、そのZの形が、震えていたのを。
その最終回と逝去のニュースが同日だったことを。
・好きな映画「市民ケーン」(『薔薇のつぼみ』のようなアプローチ…ある言葉を手がかりにして大きな謎へ追っていく手法)
・カールの職業上の教訓…必ず打ち解けた態度で
・「犬をもう1匹飼うことがあったら、スヌーピーがいいと思う」(ディナ)…スヌピはノルウェイ語で愛情を示す言葉。
・メレディスを実子にするためにジョイスとの結婚年齢を偽った
・成功を収めるうちにスパーキーは相手の傷みに無感覚になっていった
・カールとスパーキーの広場恐怖症
・ジーンとの再婚後、ジョイスのモデルだったルーシーは少女からおばさんになり、穏やかになっていく
・思春期以降のこどもの成長にはノータッチ -
装丁がチャーリーブラウンの洋服柄なんだよな。
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「PEANUTS」の作者チャールズ・モンロー・シュルツの評伝。
世界中で愛される漫画を終生描き続けた。
なお、「完全版ピーナッツ全集(全25巻)」(河出書房新社)(*)が、2019年10月より毎月2冊ずつ刊行開始されている(2019年10月-2020年11月完結予定)。
(*)スヌーピー生誕70周年記念出版。
シュルツ氏の手書きのセリフもそのままに、訳は作品の外に完全対応で配置、というバイリンガル仕様。
"The Complete Peanuts"(ファンタグラフィック・ブックス社)の翻訳。