- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750515038
作品紹介・あらすじ
心臓は三つ、退屈が大嫌い、生涯で一度だけ恋をする。
私はタコ。あなたは誰?
タコほど人間とかけ離れた動物はそうそういない――タコについて専門的な知識もほとんどなかった著者は、ある日ボストンの水族館で1匹のタコと出会う。アテナ、オクタヴィア、カーリー、カルマ……個性豊かなタコたちと、八本の腕と吸盤を通して交流を重ねるうち、著者は他者なるものが持つ「もうひとつの知性」の可能性を感じ始める。
愛すべきタコたちと彼らを取り巻く人々との思い出を綴った、2015年全米図書賞・ノンフィクション部門最終候補作。
感想・レビュー・書評
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うーむ、タコ、良い・・・
ある日水族館でタコとふれあったがためにタコと恋に落ちた著者が、ニューイングランドの水族館にやってくる個性豊かなタコたちとの出会いと別れを綴る本書。読んでいるうちに、「タコとイチャイチャ!なんて羨ましい~~‼」と完全に布教されてしまいましたよ。元気いっぱいで愛らしいタコのカーリーちゃんなど、今までタコを食べ物としか思っていなかった人たちもきっと好きになってしまうはず。
なかでもわたしがダントツに好きなエピソードは、タコたちが集住する「オクトポリス」を訪れたダイバーがそのうちの一匹に手を引いて町を案内してもらったという話。う、うらやましすぎる・・・
タコ愛あふれるこの一冊。布教用によろしいかと思われます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ニューイングランド州水族館を舞台としたタコと人間たちとの交流を描くノンフィクション。「研究対象への感情移入」は動物研究では通常タブーとされるが、本作では臆することもなく叙情的な文章が並ぶ。文学・哲学等からの引用も多く純粋に読んでいて楽しいが、タコに知性や意識をストレートに帰属させ、さらに友情の存在まで認めるのはさすがに著者自身の主観の投影が過ぎると思われ、やや興ざめ。しかし、タコが外殻を捨ててまで得た豊かな中枢神経系と運動可能性に触れれば、そのような「気分」が我々の中に生ずるのも無理はない話なのかもしれない。なお本書にも登場する哲学者ピーター・ゴドフリー・スミスによる「タコの心身問題(みすず書房)」が最近邦訳されている。意識や内的フィードバックシステムの成立について発生主義的な見地から考察した傑作であり、本書を読んで興味を持たれたら一読をお勧めしたい。
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ぬるぬるぐねぐね苦手の私なんであるが、読んでいると、タコと触り触られ触れ合ってみたくなる。可愛い…に近い感情を抱く。
著者のタコ愛と、ウィットの効いた文章が素晴らしい。 -
水族館のタコと人間の話。
タコとのコミュニケーションが研究者やその友人によってどう感じとれたのかが書かれている。
タコの魅力がたっぷりで、タコを好きになる本。
オススメ度:
★★★★★
さんろく
所蔵情報:
品川図書館 484.7/Mo38 -
タコに会いに行きたくなる本。