イスラーム世界のジェンダー秩序――「アラブの春」以降の女性たちの闘い

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  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750340678

作品紹介・あらすじ

2011年、中東地域で激発した「アラブの春」は各国の権威主義的政権を崩壊させたが、長年イスラーム世界を支配してきたジェンダー秩序にはどのような変化をもたらしたのか。中東五か国への現地調査を通じて各国の現状をレポートし、今後について分析する。

感想・レビュー・書評

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    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/566804

  • SDGs|目標5 ジェンダー平等を実現しよう|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/688194

  • アラブ各地で起こった民主化運動の中から、チュニジア、エジプト、サウジアラビア、バーレーン、モロッコを例にあげ、アラブの春とジェンダーの関連性について論じている。
    共和制か君主制か、産油国か非産油国か、などの各国の大きな政治経済の特徴のみでは単純に分析する事は難しく、各国の家族法やフェミニズムの歴史、政府及び立法機関と宗教界との関係性、大統領や国王による采配や政治家の働きかけ、教育予算の大小、純粋な女性の社会進出の為、対外的なアピール、自国内での体裁、9.11の影響、それぞれの国で起きた女性への犯罪への対応、とにかく様々な要素と目的が絡まりジェンダー秩序は各国それぞれの変貌を遂げているし、それぞれの課題が残っているとの事。

    あり得ない事だしアラブでもないけど、もしタリバン政権下で運動が起こったらどんな民主化が起こりその中でどんなジェンダー変革が起こったのか、あるいはそのような状況では本当に「100%あり得ない」事だったのか、ふと思った。それはそもそもフェミニズム視点だし、それこそ本著で言及されている男性性の危機という点も視野に入れるべき

  • 民衆が非暴力によって勝利を勝ち得た場所、タハリール広場において、外国人女性が性的暴行を受け、国際女性の日が排斥され、処女性を証明するための検査のなのもとにデモに参加した女性が性的屈辱を受けたことは革命のダブルスタンダードを示している。

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著者プロフィール

東京大学総合文化研究科特任准教授。
大阪外国語大学外国語学部(アラビア語専攻)卒業、神戸大学大学院国際協力研究科博士前期課程修了(経済学修士)、英国エクセター大学アラブ・イスラーム研究科修士課程修了(M.A)。神戸大学大学院国際協力研究科博士後期課程修了(博士[学術])。在サウディアラビア日本大使館専門調査員、日本学術振興会特別研究員(PD)、高知県立大学専任講師を経て現在に至る。
主な著作に『現代サウディアラビアのジェンダーと権力――フーコーの権力論に基づく言説分析』(単著、福村出版、2011年)、『中東政治学』(共著、有斐閣、2012年)『サウジアラビアを知るための65章』(共著、明石書店、2007年)、Women in Saudi Arabia: Cross-Cultural Views(共著、Ghainaa Publications, 2008年)など。

「2014年 『イスラーム世界のジェンダー秩序』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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