高野聖 (現代語訳名作シリーズ 4)

  • 理論社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652200667

作品紹介・あらすじ

旅する修行僧は、飛騨の奥深い森をぬけ、一軒家に辿り着いた。そこで出会った艶かしい婦人の、不思議な魅力に惹かれていく。泉鏡花の代表作「高野聖」と、初期作品「黒壁」を収録。いずれも幻想的な怪奇譚。

感想・レビュー・書評

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  • 現代語訳された『高野聖』と『黒壁』。

    『高野聖』について。

    おじさん僧侶が話してくれたのはとてもエッチな話だった。川での女と汗を流す場面、肌の描写が官能的。そういった肉欲を振り払えない場合は動物に変えられてしまうってことだろうな。為になる訓話のような気もするし、ただのエロ小説にも感じられて不思議。

    女の外見は椎名林檎のイメージで読んだ。

  • 泉鏡花の代表作。僧侶が経験した不思議な体験談が主になっている。

  • わかりやすくて
    イメージがしやすい!!

  • 高野聖て、概要というかあらすじみたいのしか知らなかったんだけど、結構前段みたいのが長かったし、念仏のシーンとか短いのね、て思った。

  • ある店で見かけた「高野聖」、
    読んだものの記憶に残ってないなぁ、と思ったので、
    買うことに。
    途中までだった、読んだのは。
    ということで、あっという間に読んでしまった。
    こういう、通常ではない世界が描かれているものに、
    引き込まれる。「山怪」という、古老や漁師達の体験談を
    集めた本を読んだ時も、ものすごく引き込まれた。
    宇宙は3次元レベル程度ではないというのが、僕の思い。
    宇宙関連の本を読んでも、かなりの次元レベルなくして、
    説明出来ない現象がいっぱいあるらしい。
    3次元の背後に広がっている更に深い次元に思いを馳せながら、
    異次元の世界も楽しんでいきたい。

  • 昔、家に泉鏡花全集があり、読んだのだが、口語文で、何か分かりづらかった事を思い出した。

    名前は女性らしいが、男性の作家であり、母親は美人薄命で、20代でなくしている。
    だから、彼の作品の中で、美人で年上の女性が、登場することが多い。

    「高野聖」は、僧侶が、語り部で、夢のような 怪奇的であり、妖艶な女性の誘惑が、書かれているけれど、信仰的な部分も含まれているようにも思える。

    「黒壁」は、男に恨みを持つ嫉妬心の女性が、「丑の刻参り」で、一本杉に釘を打つという話である。


    昔読んだ時と、違って、現代語訳になっているので読み易いが、この時代の風景も必然的に必要だと思いながら読み終えた。

    亡き母は、泉鏡花では、「婦系図」(おんなけいず)が、昔 新聞の連載でもあって、読んだわ!と、言っていたので、今度は、この本も読んでみようと思っている。

  • 女性の色香に惑わされず、まさに高野の聖、ですなあ。

    スラ読み!は本当にスラスラ読めて、でも原作のイメージを崩さない。(私が昔読んだイメージと違って感じるのは、私自身が年を取ったから…昔はもっと官能的な気がしたんだけども。ハレ?)

  • 旅する修行僧が、飛騨の奥深い山中で出会った艶かしい婦人との、奇妙な怖い体験を語る(『高野聖』)。男に裏切られた婦人の、執念の恐ろしさを描く(『黒壁』)。幻想文学のパイオニア泉鏡花の怖い話。

  • こんなサイケな話だったんだ…

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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