山月記 (スラ読み! 現代語訳名作シリーズ)

著者 :
  • 理論社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652200643

作品紹介・あらすじ

おれは、なぜ虎に変身してしまったのだろう?わずか2年の作家人生で中島敦がこの世に残した奇跡のような文学。註釈なしでもすらすら読めて面白い!

感想・レビュー・書評

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  • 現代語訳された短編3編(『山月記』『名人伝』『李陵』)と解説。

    『山月記』について。

    初めて読んだのは高校2年生だったと思う。1年生だったかもしれない。ともかくそのくらいの時期に読んだ。
    自尊心に押しつぶされ、虎に姿を変えてもなお、かつての友人の前で自作の詩を読んですこしカッコつけてしまう哀れな男の話。当時もセンチメンタリズムを感じていいなあと思ったし、今回改めて読んでみて、すごくすごくいい話だと思った。

    ”人生は何事もなさぬにはあまりに長いが、何事かをなすにはあまりにも短い、などと口先ばかりで言葉をもてあそびながら、事実は、才能の不足がばれるかもしれないとの卑怯なおそれと、苦労を嫌がる怠け心とがおれのすべてだったのだ。おれよりはるかに乏しい才能でありながら、それを一生懸命に磨いて、立派な詩人になった者がいくらでもいるのだ。”(19ページより引用)

    夢破れ、獣になってしまった今でも未練を引きずる男。
    もう少し年を取ってから読んだら、もっと色んなことを感じることができるかもしれない。

  • 2022/08/19

  •  すごくいいと言うことが書いてあった本があったので読んだが、それほどでもなかった。

  • 山月記
    虎になったのは、無意識下に李徴が望んでいたからではないのだろうか。

    名人伝
    書も極めれば無書に至る。この文章はその典型である。

    李陵
    李陵と蘇武の葛藤があつい。司馬遷の執念もなかなか。息子の恨みは怖い


  • 高校生以来、人生2度目の山月記。
    しかも現代語訳で文章も綺麗なので読みやすい。
    「自己中心的な考え方は身を滅ぼす」というメッセージが突き刺さります。

  • 2018/05/18読了


    山月記はもともとが読みやすいので、原典の現代語訳と思えば取り掛かりやすいのかな。
    ほかのシリーズ、できれば、自分が知っているものをしっかり読んでみたい。

  • 子供と読む山月記。
    現代口語訳されてるので読みやすいけど、やっぱ原文読みたいなー。

  • 【収録作品】
    山月記/名人伝/李陵

  • 現代語訳と知らずに借りる。

    李陵を読むのは初めてだったのでそこは収穫。山月記も高校の記憶を呼び起こされて記憶を修正できてよかった。

    人虎伝も今度読みたい。

    赤塚図書館

  • 文章が綺麗で読みやすい!

    原文も良いのでしょうが、この本でも十分魅力が伝わります。
    表題の山月記はやはりいい。

    あとがきに原作者のプロフィールがあって、
    短命で、なかなか凄まじい人生。

    僕ぁのんびり生きてるなぁと思わざるを得ません。

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著者プロフィール

東京都生まれ。1926年、第一高等学校へ入学し、校友会雑誌に「下田の女」他習作を発表。1930年に東京帝国大学国文科に入学。卒業後、横浜高等女学校勤務を経て、南洋庁国語編修書記の職に就き、現地パラオへ赴く。1942年3月に日本へ帰国。その年の『文學界2月号』に「山月記」「文字禍」が掲載。そして、5月号に掲載された「光と風と夢」が芥川賞候補になる。同年、喘息発作が激しくなり、11月入院。12月に逝去。

「2021年 『かめれおん日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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