- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652005071
感想・レビュー・書評
-
小学生の娘に勧められて読んだ一冊。
こぐま達の成長が生き生きと描かれて、厳しくも優しい他の動物たちとの共生、自然の厳しさ、沢山の事を感じられる物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
しろくまの子のムーシカとミーシカの楽しい1年をじっくりと読んでみるととてもよい場面があってとてもいい話しでした。
-
『ホッキョクグマ: 生態と行動の完全ガイド』を読んでいてこちらの本を思い出しました。
北極グマの兄弟、ムーシカとミーシカの物語です。
初版は1961年ですが、私が初めて読んだのは、子供に「理論社 名作の愛蔵版」全集を買った際ですので、数年前になります。
著者のいぬいとみこさんは岩波書店で児童書の編集をするかたわら創作を続けてきた人で、動物を描いた作品は他にもあり、私の子供時代の愛読書『ながいながいペンギンの話』もその1つです(こちらは別途、レビューを書きたいと思っています)。
北の厳しい自然の中、北極グマのムーシカとミーシカが生まれ、育っていく様を描きます。本作はアニメ映画にもなりましたので、表紙はそちらから採られていますが、挿絵は瀬川康男さんのもので、だいぶ趣が異なります。
表紙からかわいらしい印象も受けますが、内容にはかなりシビアな部分もあります。
今回、読み返してみて、いぬいさんがおそらくかなり綿密な調べ物をしていただろうという印象を受けました。北極グマの母が冬籠もりをすること、生まれる子供は往々にして2頭であること、子グマは体温の保温がうまくできないことなど、生態に関して、正確な知識が盛り込まれています。
アザラシ、北極ギツネ、キョクアジサシ、白鳥といった北の生きものも出てきます。エスキモーも登場します。
2匹の子グマたちは他の生きものたちとも関わりながら成長していくわけですが、北極グマ=肉食、となれば、当然、食う・食われるの関係が生じます。特に、表紙にも描かれているアザラシは、北極グマの主食であるわけです。しかし、一方の子グマ、ミーシカは迷子になった際に、アザラシのオーラと友だちになります。さて、その後、2匹の関係は、そしてそれぞれの母の思いは、となっていくわけですが、そこは読んでのお楽しみ、ということにしておきます。
ムーシカの方は白鳥の群れの中に迷い込み、卵を割ってしまうという失態を演じ、怒った白鳥に取り囲まれてしまいます。さぁ、こちらもどうなるでしょうか。
何とか家に戻ったムーシカとミーシカですが、今度は「にんげん」という怖ろしい生きものがやってきたという話を聞きます。飛び出したかあさんを心配して探しに出た兄弟は、泣いている別の子グマを見つけます。この子はどうしたらよいでしょう。
さらには、冬になる前にかあさんを残していった父さん、「ものしりのムー」はまた家族の元に戻ってくるのでしょうか。
息つく間もない冒険がムーシカとミーシカを待ち受けます。
全体としては、ファンタジーの風味でふわりとくるみ、子供の夢をひどくは傷つけないようにしつつも、厳しい自然の中で生きることを考えさせるまとまりになっていると思います。
これ、作者さんは、ストーリーがまとまるまで、悩みに悩まれたのではないかなぁと想像します。かなりぎりぎりの着地点かなと思いますが、大きなスケールでいのちの讃歌を謳った作品という意味で、やはり傑作といってよいかと思います。 -
北極の厳しい環境の中育っていくコグマの冒険と、母の愛。小さい子にも大人にも素晴らしい本だと思う。
-
図書館。約1ヶ月かけて娘と少しずつ読んだ。あとがきを読んで、ながいながいペンギンの話の作者だと知る。
リーサのなつまつりや、ミッフィーのアニメで「夏至」に敏感(?)になっている娘には、ラストの夏のまつりは親しみやすかった様子。オーラとの友情、食べられる恐怖から解放される夏のまつり、エスキモーの子どもの言葉…。
冬に向けて氷が作られていくシーンは私もハラハラした。
必要な分だけいただくということ、買うということ、使うということ、自分にとっての丁度良いをわかるようになること、日々子どもらと会話と経験を重ねる中で、娘息子に意識して欲しいと思っているし、自分も常に意識するよう努めていること。そのことにも通じることが、物語の中に流れていた。食物連鎖について、娘と話すきっかけになった。
2022/1/28 -
【日本人会から譲り受け】
-
ムーシカミーシカかわいい
-
次々といろいろなどうぶつや鳥が出てくるからよかった。
夏のおまつりがもりあがっているようになった。 -
悲しいお話だったけど、すごく面白かった。 2017年読了