- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652005019
作品紹介・あらすじ
こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。
感想・レビュー・書評
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小学生の頃に出会った児童文学。
この本がきっかけで本が好きになりました。
それまでは本が嫌いで、
友達に『西の魔女が死んだ』という本を勧められても難しくて読めませんでした。『ながいながいペンギンの話』は文字が大きめで漢字も少なく、小学生低学年向けかなという本です。
小学生のころ「ながいながい」というタイトルに少し警戒してしてましたが、実際に読んでみると双子ペンギンのルルとキキのおはなしに引きそう込まれていきました。
冒険が大好きなルルと、少し臆病でお兄ちゃんのルルのうしろをついていくようなキキ。小さい頃どちらかというとキキに感情移入していた気がします。
冒険にでたルルは迷子になってしまい、雪の中で力尽きそうになってしまいますが人間に助けられます。
第三のおはなし「さようなら さようなら にんげんさん!」では、助けてくれた人間の「セイさん」が自分の国へ帰ってしまうのですが、子供ながらに「ルルはもうこの人とは一生会えないんだな」と思って泣いてしまった記憶があります。本を読んで切なくて泣くのは初めての体験でした。本当に思い出に残ってる本です。
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大人になって読んでみると「ながいながい」おはなしに思えたこの本がすごく短く感じました。子供の頃はルルやキキと一緒に冒険してる気持ちだったのが、大人になってみるといろいろ分析してしまう(笑)
例えば、お父さんペンギンとお母さんペンギンが石を積んで巣を作るシーンが最初にあって「石を積んで巣を作るのならアデリーペンギンだなぁ」とか、
ペンギンのおばさんが話していた人間についての話で、人間はペンギンから油が取れるからと仲間を殺していた。というのがあったけど、それは「実際に人間がやっていたことで、ペンギンオイルをとっていたんだなぁ」とか。
でもやっぱり作者のいぬいとみこさんの表現が素敵で、ペンギンの容姿については
「おとうさんペンギンのような、くろい、あったかい、うわぎ」
「お母さんペンギンのようなしろいぷわぷわのはらまき」
「やわらかい、ねずみいろのはね毛」
と描かれていて、ペンギンを知らなくても想像しやすくなっています。
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最近アマゾンプライム動画で『南極ペンギン物語〜スノウ誕生から旅立ちまで〜』という動画を観てからペンギンブームがきているので、またペンギンが出てくる小説を読もうと思います(笑)
皇帝ペンギンの動画だったけど、途中でアデリーペンギンも出てました!アデリーペンギンの可愛さといったらもう!!漫画みたいな目が特徴で、皇帝ペンギンよりも小走りでよりコミカルです。可愛いです、ペンギン。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『北極のムーシカミーシカ』と同じ著者、いぬいとみこさんの作品です。初版は1963年。
人にもよるのでしょうが、私はこちらの方がなじみがあり、子供の頃は繰り返し読んだ1冊です。たまたま親が買い与えたのがこちらだった、ということかもしれません。
こちらの舞台は南極です。
おとうさんペンギンとおかあさんペンギンは、交代で一生懸命、卵を温めています。もうすぐあかちゃんが生まれるのです。
最初に生まれたのは元気なぼうや、ルル、次に生まれたのはさむがりやのキキ。
ときに小さな探検をし、危ないと言われる「人間」とも出会いながら、2匹のペンギンの男の子は大きくなっていきます。そして2匹は、ある日、とんでもなく大きな冒険に旅立つことになります。
そこで出会ったのはシロナガスクジラや皇帝ペンギン、そして怖い怖いシャチ。
さぁ、2匹は無事におうちに帰れるでしょうか。
ペンギンの子育てや子供のペンギンが泳ぎを習う「学校」、人間と子ペンギンの交流など、ペンギンの生態を踏まえつつも、物語として楽しい成分が加えられ、遠い南極へ、そしてかわいいペンギンに、あこがれがふくらみます。
2冊を改めて読み返し、いぬいさんという方は、動物が大好きで、そして人間が動物(特に野生動物)に及ぼす影響を十分に知りつつも、それでも、どうにかうまく共存していきたいという切実な祈りのようなものを抱えた人だったようにも思えてきます。
甘いだけではない、けれど、その作品には優しさと愛があります。生きていくのはときには大変だけれど、懸命に生きる動物はこんなにも愛おしく美しい。そう語りかけながら、同時に、だから私たちも楽しく強く生きていこうと励ましてくれているようにも感じます。
時を経ても、私はこの作品、大好きです。
*生きものや子供の生き生きとした冒険を描くといえば、ちょっと考えただけで、『龍の子太郎』、『ちびっこカムのぼうけん』、『冒険者たち――ガンバと十五ひきの仲間』なども思い浮かびます。昭和30年代~40年代というのは、ある意味、児童文学のよい時代の1つだったのかもしれません。 -
姪っ子に贈ったシリーズ(備忘録)
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「こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。」
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ルルは恥ずかしがりや。キキよりもいろんな話が出てきた。
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おかあさんペンギンがしかるときに、こどものおしりをくちばしでぺんぺんたたくところが、ぼくのいもうとがおこられるときみたいでおもしろかった。
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ペンギンの兄弟。全然性格が違うふたり。家族や仲間や先生に支えられて敵や危険にも揉まれつつ逞しく大きく成長していく。ペンギンってそうなんだってことも勉強になった。こういうのを古き良きお話っていうんだな。古いのに古くないっていうのがすごい。シンプルなのにこんなにおもしろい。
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ペンギンの心情やセリフは入るけれど、子育ての様子など説明が臨場感があります。
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ルルとキキがまだ小さいのに、ぼうけんをしていたからすごかった。