絵本パパラギ: はじめて文明を見た南の島の酋長ツイアビが話したこと

  • 立風書房
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784651930220

感想・レビュー・書評

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  • この本を読んで、2つのことを思い出しました。

    1つは、ゴールデンウイーク明けに会社に行く朝、行きたくないので「どうして人は仕事をしなくちゃいけないのだろう」と考えたことでした。
    人間の原罪のために働かなくてはならないのは”男”だったはず。私は”女”だ。ああ、そうか。”女”は、子どもを産まなくちゃいけなかったんだ。私は産んでないな。仕方ない。仕事に行こう。
    こんなしょーもない自問自答の後会社に行く途中、バイクとの接触事故をしたのでした。幸い両者ともケガも損害も大したことなかったんですけどね。

    もう一つは、日経新聞に連絡されていた漫画家水木しげるさんの「私の履歴書」。
    戦争で南の島(ラバウル)に派兵された時、島の方と仲良くなって名前まで付けてもらったそうです。現地の人たちと一緒に生活するうちに、働かなくても、こうして自然の恵みで生きていかれることに気づかれ、除隊してそのままそこに残ることも考えたと書かれていました。
    でも、帰国して、生活のために働いて、やっと現地を再訪問した時には、友人たちは「働く」ようになっていたそうです。

    南の島であれば、豊かな資源があるから原始取得とわずかな加工だけで生活できるのでしょう。でも、ヨーロッパなどの北の大地ではそれだけではむずかしいのではないでしょうか。

    もちろん「わかち合う」ことや必要以上に求めないことは重要なことだと思います。

    本当はみんながこの酋長さんの島のようにみんなが暮らしていけたらいいですよね。

    ああ、もう一つ、「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ(くさば よしみ、 中川 学)」も、思い出しました。

  • 本当の豊かさとは何か、考えさせられる一冊です。

    シンプルだけれど、深い。
    数年毎に読み返していて、きっと数年後にまた手に取る。
    私にとって、そんな一冊です。

    • motokoさん
      はじめまして。
      「パパラギ」、大学生の頃に最初に読んで、今も本棚にあります。
      バブリーな頃、のんきな学生として読んでもいろいろ考えさせら...
      はじめまして。
      「パパラギ」、大学生の頃に最初に読んで、今も本棚にあります。
      バブリーな頃、のんきな学生として読んでもいろいろ考えさせられた記憶があります。
      久々に読み返そうと思います。
      2011/03/04
  • 和田誠さんのイラストがとても素敵です。ストレートに語られる酋長の視点は、普段私たちが忘れてしまっている『人間らしさ』を思い出させてくれます。サモアで暮らす人々が、私たち現代人の生活を見たら、さぞかし不思議で理解し難いのでしょう。私たちはどこかで麻痺しているのだということに気付かされます。いつも手元に置き、読み返したくなる一冊です。

  • 南海の酋長ツイアビの演説集。文明について,時には立ち止まって考えてみよう。

  • ウーン

  • 構造主義に先立つ文明批判 

  • 先輩に進められて読んだ。現代社会、現代人への風刺。第一次大戦前に書かれた本なのに、今も説得力があるのは凄い。自身の振り返りに良い本。

  • 2008-05-14

    国の人間(パパラギと呼ぶ)はどうして,体を布きれで覆うのか?
    そのけっか,体の色は不健康な程に青白い.
    仕事をする人は,ひとつのことしかやらない結果,つまらなそうだ.


    サモアの酋長の視点から見た,先進国の暮らしは,私たちについつい忘れがちな視点を思い出させる.

    なんのために,私たちは現代の文明を貨幣経済,法体系を通じて必死になって維持しているのか?その結果,私たちは自然の恵みに浴し,
    幸福を享受できているのだろうか?

    そんなことを考えさせられる絵本でございます.

    必読書.

  • (2012-11-17)(2017-04-30)

  • 専門化した職業は魔物、窓のない石の建物のの中の風が通らない区切られたもの、出会っても不機嫌そうに唸るだけ、等々、名言がたくさん

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