一夢庵風流記

著者 :
  • 読売新聞社
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本棚登録 : 59
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643890235

作品紹介・あらすじ

「合戦の作法をしかと見て置け。冥土のみやげにな」慶次郎の口から凄まじい声があがった。雄叫びである。十三騎の若者たちの魂を凍らせ、馬を止めたほど凄絶な声だった。同時に、この異様な黒馬がまっしぐらに丘を駆け降りて来るのを彼等は見た。それが自分たちに向っているのだと気付いた時は、五間の距離に迫っていた。慶次郎の朱柄の槍は宙に円を描き、その長大な穂先が早くも四人の首を中空に飛ばしていた。ときに酔い、ときに恋し、ときに闘う、戦国の末尾を飾った男の中の男!そういう言葉が消えて、久しい。それを、甦らせてくれる。

感想・レビュー・書評

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  • 前田慶次の自由な生き方が、かっこよかった。
    逆に、前田利家・利長親子は、非常に情けなく描かれている。直江兼続は、好意的に描かれていて、慶次と兼続の同じ部屋にいてもくつろげる関係の男の友情の描写が素敵。

    かぶき者というのは、自分の命を張って、自由に生きるがゆえに、その輝きを放つ生きざまが周囲の人々を魅了する。

  • 戦国の傾奇者、前田慶次に焦点をあてた歴史小説。
    歴史小説でこそあるが、ここの登場人物の個性が強いため、キャラクター小説的な要素が多分にある。前田慶次の自由気ままさに周囲が振り回される様は、笑いを誘うと同時に、風流にも精通しつつも戦と愛を求める様子にはどこか寂しさを感じられる。

    かなりフィクションをおりまぜているが、前田慶次が破天荒な人物ということもあり、どこまでが嘘でどこからが本当のことかよくわからないのが、少々気になった。

  • 一夢庵風流記
    戦国時代にかぶき者として生きた前田慶次郎。大胆にこの時代を生き抜いた男である。こんな生き方をしてみたら気持ち良いだろうと想像させてくれる。

  • 印象深いくだりがいくつもあって、とっても面白かった。

  • 文庫もあるがこちらは単行本

  • いまや誰もが知る武将になった前田慶次の話です。漫画の原作でもあります。が、やはり漫画とは大分違うので読み比べも面白いかもしれません。

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