イングランド王国前史: アングロサクソン七王国物語 (歴史文化ライブラリー 308)
- 吉川弘文館 (2010年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642057080
作品紹介・あらすじ
五世紀半ば、ブリテン島を支配していたローマ人が去った後にやってきたアングロサクソン人。彼らはいかにして「七王国」時代を築いたのか。イングランド王国として統一されるまでの、知られざる英雄たちの活躍を描く。
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
デーン人の襲来以前のイングランドの七王国時代を解説している。
この時代に関しては全く知らなかったため、読み終わった感想としては中国の春秋戦国時代といった感じだろうか。当然ながら七王国以外にいくつもの小国が存在していたため、七王国は戦国七雄と考えれば良いと思う。
七王国を順番に説明しているが、中々に物語性がある逸話が多く面白く読むことができた。また、この時代はイングランドにキリスト教は浸透し始めた時代のため、各国の統治体系に徐々にキリスト教が組み込み始められているのが印象に残っている。
また、この時代においてもフランスとの関係が僅かだが書かれており、イギリスとフランスの関係は古いものなのだと強く感じたね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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5~9世紀ごろまでの、中世イングランド七王国の時代にういての一般教養書。
本書のスタンスは明快。歴史学者ではない著者は、とにかく幾多のヒーローが活躍したロマンあふれるこの時代の魅力を日本人に伝えたい、この一点につきると思う。
七王国のそれぞれ栄えた順に、各国の代表的な王を中心としてその盛衰を語る。
語り口は極めて平易、細かい歴史学的な考証は一切抜き。とにかく、エゼルベルト、レドワルド、エドウィン、ペンダ、オッファ、エグバート、そしてアルフレッド大王といった面々の遍歴を、著者自身の見解や感想も自由に織り交ぜて語ってゆく。
日本人にとって馴染みの薄いこの時代の、実に平易な入門編。というか一般向けの本としては七王国を取り扱っている本がほかに見当たらないくらい貴重。
ただ、紙幅の関係か、結構大づかみな記述で、少々淡白な印象の残る一冊。 -
創作の資料として読了。真面目な学術本のつもりで覚悟を決めて本を開いたものの、歴史上のエピソードを分かりやすく説明した新書のような大変読みやすい本だった。ローマン・ブリテン以降、アルフレッド大王によるイングランド統一までの七王国時代についての歴史と人物を分かりやすくまとめてある。私にはとっても役に立った。
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図書館で探してみる(*`ω`*)