- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641178052
作品紹介・あらすじ
四〇億年の生命進化の来歴を刻み、現存する一七〇万種の生物多様性の関連をつなぐ遺伝子。遺伝マインドとは、人間も生物の一種として遺伝子の影響を受けており、心のあらゆる側面にそれが表れていると考える姿勢や態度を意味する。行動遺伝学の知見を土台に、環境決定論でも、遺伝決定論でもない、いま求められる新しい遺伝観、および環境と社会の見方を提示する。
感想・レビュー・書評
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タイトルがミスリーディング。
遺伝子についての知識を前提にして、社会問題を考えようというような内容の本。 -
1575円購入2011-06-24
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身長や疾患について遺伝の影響が大きいということについては特に問題視されることはありませんが、認知能力や性格、犯罪傾向まで遺伝の影響を受けるということになると反対派が増えると思います。
頭の中まで遺伝の影響が大きいとなると教育や更生の意味が大きく変わり、努力や勤勉さに未来への希望が無くなってしまいます。
本書では膨大なデータを元に遺伝の影響が細かく数値化されており、特に音楽、言語能力、数学的能力や精神疾患に遺伝の影響が強く現れるとしています。
また、家庭環境の影響は小さく、家庭以外の影響が大きいということです。さらに、厳しい環境ほど遺伝の影響が現れるということです。
子どもの能力は遺伝に縛られ、家庭環境は関係ないということです。唯一親ができることは、非共有環境をやんわりと与えることぐらいなんでしょう。
確かに、40億年を生き残ったDNAの歴史を考えたときとき、人間のエゴや知識で遺伝を超えることは難しいと思いました。 -
遺伝子は私たちの日常の行動や心の働きに影響を及ぼすのでしょうか。
それとも遺伝子と人間行動や心理とは無関係なのでしょうか。
本書はこの問題に取り組むものです。
【熊本県立大学】ペンネーム:渡邊榮文