福祉政治―日本の生活保障とデモクラシー (有斐閣Insight)

著者 :
  • 有斐閣
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641178021

作品紹介・あらすじ

日本型生活保障のしくみが解体する中、足元が崩れるような不安が広がり、社会保障や雇用は政治的争点の中心にせりあがっている。にもかかわらず日本政治は、「構造改革」の徹底にも大胆な格差是正にも踏み出せない、膠着状況にある。このような状況は、なぜ、どのようにして生み出されたのか。社会保障や雇用をめぐる政治すなわち福祉政治は、何をなしうるのか。本書は、福祉国家の構造を示す福祉レジーム論や「劇場政治」のしかけに迫る言説政治論などを駆使して、今日の福祉政治を立体的にとらえる。そして、こうした新しい視点から、戦後日本の福祉政治の展開を解き明かし、膠着状況を超える展望を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 1973年を福祉元年というそうです。福祉レジーム、雇用レジームという用語を初めて聞きました。

    雇用保険はじめ日本の社会保障は正社員と結ついたり、解雇規制そのものによって失業対策を担っていた。では正社員がなくなってきている現状では、生活保障システムが貧弱ということらしいです。

  • 1スウェーデンの雇用レジーム→同一内容同一賃金→生産性低から高への労働力移動に貢献
    日本→生産性に応じて賃金→生産性低には社会保障because生産性低い農業、中小企業は自民の票田だったから

    つまらなくてⅠ章で断念w

  • 読んでいて言い様のない危機感がでてきますが、ためになりました。

  • 面白くはないが、ためになる本。
    面白くないので読み進めるのが苦痛だが、
    最後まで読み終えると、福祉問題の論点が見えてくる。

    よく世論調査で、選挙争点の1位が「福祉・社会保障問題」となるけど、
    それに対する技術的な話ではなく、
    大枠と経緯を正確に捉えた話ができるようになります。

  • [ 内容 ]
    日本型生活保障のしくみが解体する中、足元が崩れるような不安が広がり、社会保障や雇用は政治的争点の中心にせりあがっている。
    にもかかわらず日本政治は、「構造改革」の徹底にも大胆な格差是正にも踏み出せない、膠着状況にある。
    このような状況は、なぜ、どのようにして生み出されたのか。
    社会保障や雇用をめぐる政治すなわち福祉政治は、何をなしうるのか。
    本書は、福祉国家の構造を示す福祉レジーム論や「劇場政治」のしかけに迫る言説政治論などを駆使して、今日の福祉政治を立体的にとらえる。
    そして、こうした新しい視点から、戦後日本の福祉政治の展開を解き明かし、膠着状況を超える展望を示す。

    [ 目次 ]
    序章 日本の福祉政治―なぜ問題か、どう論じるか
    第1章 福祉レジームと雇用レジーム
    第2章 福祉政治をどうとらえるか
    第3章 一九六〇・七〇年代の福祉政治―雇用レジームと福祉レジームの形成と連携
    第4章 一九八〇年代の福祉政治―福祉レジームの削減と雇用レジームの擁護
    第5章 一九九〇年代後半以降の福祉政治―雇用レジームの解体と福祉レジームの再編
    終章 ライフ・ポリティクスの可能性―分断の政治を超えて

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    [ 参考となる書評 ]

  • 日本の社会保障を、福祉レジームと雇用レジームの点から考察。
    戦後の日本の社会保障が、時代の流れとともにどのように変化していったかが、明快に理解できる。
    日本は元々小さな政府でありながらも「社会主義的」と言われた理由も、「土建国家」と呼ばれた理由も、「政治とカネ」でこうも騒がれる理由も、これ読めば全て説明つく。目から鱗でまくりでした。

  • フィンランドについて調べてみようと思いました。

    というか調べました。よし、フィンランドについてこれから調べていこう。

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著者プロフィール

1958年生まれ。中央大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。総務省顧問、内閣官房国家戦略室を歴任。現在、中央大学法学部教授。専門は、比較政治、福祉政策論。
著書に『貧困・介護・育児の政治:ベーシックアセットの福祉国家へ』(朝日選書 2021)、『共生保障:〈支え合い〉の戦略』(岩波新書 2017)、『地域包括ケアと生活保障の再編』(赤石書店 2014)他。

「2021年 『談 no.122』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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