国際紛争―理論と歴史

  • 有斐閣
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641173309

作品紹介・あらすじ

20世紀前半に2度にわたる壊滅的な世界大戦を経験した人類は、20世紀後半にも、冷戦や数多くの地域・エスニック紛争、そして核兵器の脅威に見舞われた。どうしてこのような紛争が起こるのだろうか。また、今後もこのような紛争が起こるのだろうか。経済や環境の面で相互依存が進展し、脱国家的および国際的な組織が増加し、民主的価値が広まることで、新たな世界秩序が達成されるのだろうか。グローバリゼーションや情報革命は、21世紀の国際政治にどのような影響を与えるのだろうか。ハーヴァード大学での講義のために執筆された「国際政治」への定評ある入門書が、国際関係を学ぶ学生がこうした問いへの自らの回答を作り上げうるように、理論と歴史の相互検証を通して分析の道具を提供する。冷戦を論じるにあたっての新たな素材、イラク戦争を含む中東紛争、国連を含む国際機関、グローバリゼーションと情報革命の衝撃、テロリズムや核技術拡散の脅威、エネルギーをめぐる争いなど、新たな資料をもとに改訂を行い、年表を追加・更新した。

感想・レビュー・書評

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  • 国際政治とは何たるかを、わかりやすく説明している。
    なんといっても、本文が大変論理的で難しい内容でも理解しやすい。
    例示が適切で道に迷うことなく読み進めた。
    授業で読まされた本だが、自分から読むようになった。
    本を読む楽しさを思い出させてくれた我が人生を変えたかもしれない本。

  • 考え方の基礎が良くまとまっている。第一次・第二次世界大戦や冷戦についての分析の仕方が勉強になった。

  • わかりやすくて面白い。

  • ツキディデス以来の歴史家や政治学者が述べてきたように、急激な力の移行は大規模な武力紛争の1つになる。
    変化の方向性の1つは多極化である。
    現在、対外政策を形成する者はグローバリズムの厚味の増加、相互依存のネットワークの密度の上昇に直面している。
    伝統的に軍事同盟こそ国際政治の焦点の1つであった。
    国家はまた非軍事的な理由で同盟するかもしれない。イデオロギーは紛争も引き起こすけれど、しばしば国家を結びつける。
    同盟は様々な理由で形成されるように、さまざまな理由で崩壊する。国家はお互いを自分の安全保障にとって無関係だとか脅威だとかみなし始めると同盟は解消する。
    政策という意味でのバランスオブパワーは国際政治の中ではもっとも強力な予測手段の1つであるが、その予測がこれまで完璧にあたったわけではない。

    国際政治経済学者は世界経済と国内の利害を連動させることで外交政策を説明する簡潔な方法を求めてきた。

    国家に関するかぎり、情報の形成者はほとんどの場合、民主主義国である。これは偶然ではない。民主主義社会では情報は自由交換になじんでおり、統治制度がそれによって脅かされるわけではない。

  • 国際紛争の理論を、初学者にも分かりやすく教えてくれる。なにか身を震わせるものがあった。

  • 日本人にとって国際政治学は、こういうものなんだろうという典型だと思う。
    計量的分析や、理論構築というよりも、過去の事象からどんな教訓を導き出すのか、ということを日本人は常に国際政治学の世界でやってきていると思う。そして、海外の大学でPh.Dをとっている人があまり優遇されない環境ではその現状がそう変化しそうな気がしない。
    本書で為されるのは、20世紀の国際紛争を振り返ることであり、その過程で20世紀の国際政治学を学習しようという試みである。
    広く、そして歴史からのアプローチを重視するために一つ一つの理論説明自体は薄くて、少し物足りない部分もあるが、それでもハーバードの基本書ということで、流石の博識に舌を巻く部分も多くて楽しめる。

  • わかりやすい

  • 国際政治学の基本書。

    自分的には8章が面白かった。

    グローバル化によって多くの光が生まれた一方で、多くの影も生まれている。その影を如何に光で消していくか…これが僕らのこれからの課題だろう。

    まあ要は、「戦争すんな!!!」ってことですな。

  • ハーバードでも使われているという、国際関係学を学ぶ人のための良書。

    現代世界を見るうえでの基本的な知識が網羅されている。リアリスト、リベラリスト、コンストラクティヴィストの三観点から国際事情を紐解いていく。

    年表がついていてわかりやすい。結局は人は古代ギリシャのペロポネソス戦争のころからのジレンマから逃れらていないことを痛感する。

  • 国際関係学の歴史、理論についての概略。

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